ノバントロン注10mg - 添付文書 | MEDLEY(メドレー)
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ノバントロン注10mg
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効果・効能

急性白血病(慢性骨髄性白血病の急性転化を含む)、悪性リンパ腫、乳癌、肝細胞癌。

用法・用量

  1. 急性白血病(慢性骨髄性白血病の急性転化を含む):ミトキサントロンとして1日1回2~5mg/㎡を5日間連日、3~4週間隔で静脈内にゆっくり投与する。

  2. 悪性リンパ腫、乳癌:ミトキサントロンとして1日1回2~4mg/㎡を5日間連日あるいは1回8~14mg/㎡を、3~4週間隔で静脈内にゆっくり投与する。

  3. 肝細胞癌:ミトキサントロンとして1日1回6~12mg/㎡を、3~4週間隔で静脈内にゆっくり投与する。

    なお、いずれの場合も年齢、症状により適宜増減する。

(注射液の調製法及び注射方法)

毒性軽減のため本剤の用量を次記のとおり希釈して用いる。

  1. 静脈内投与:本剤の必要量を、注射用蒸留水、生理食塩液又は5%ブドウ糖液20mL以上で希釈し、3分間以上かけてゆっくり静脈内投与する。

  2. 点滴静脈内投与:本剤の必要量を、生理食塩液又は5%ブドウ糖液100mL以上で希釈し、30分以上かけて点滴静脈内投与する。なお、注射用蒸留水で希釈した場合は低張となるので点滴静脈内投与では使用しない。

    希釈した注射液は調製後24時間以内に使用する。

副作用

本剤の副作用集計対象となった1,746例中、1,182例(67.70%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められた。その主なものは白血球減少(54.52%)、血小板減少(32.36%)、血色素減少(26.29%)等の血液障害、悪心・嘔吐(26.86%)、食欲不振(18.96%)等の消化器障害であり、また、うっ血性心不全(0.34%)等の心障害も認められた(再審査終了時の集計)。

なお、本項には自発報告等副作用発現頻度が算出できない副作用報告を含む。

  1. 重大な副作用

    1. うっ血性心不全(0.1~5%未満)、心筋障害、心筋梗塞(いずれも頻度不明):従前にアントラサイクリン系薬剤を使用していない症例では、本剤の総投与量が160mg/㎡を超える場合、及び従前にアントラサイクリン系薬剤を使用した症例では、本剤の総投与量が100mg/㎡を超える場合にうっ血性心不全等の重篤な心障害を起こすことがある。また、従前にアントラサイクリン系薬剤を使用した症例では、本剤の投与量の多少にかかわらず心筋障害を起こすことがあるので、心機能検査を頻回に行い、異常が認められた場合には投与を中止する。
    2. 骨髄抑制、汎血球減少(いずれも頻度不明):骨髄抑制、汎血球減少、貧血(5%以上)、白血球減少(5%以上)、血小板減少(5%以上)、出血(0.1~5%)等が現れることがあるので、頻回に血液検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行う。
    3. 間質性肺炎(頻度不明):間質性肺炎が現れることがあるので観察を十分に行い、発熱、咳嗽、労作時息切れ、呼吸困難等の異常が認められた場合には、速やかに胸部X線検査等を実施し、間質性肺炎が疑われる場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う。
    4. ショック、アナフィラキシー(頻度不明):ショック、アナフィラキシーが現れることがあるので、観察を十分に行い、発疹、呼吸困難、血圧低下等の症状が現れた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。
  2. その他の副作用:次のような副作用が現れた場合には、症状に応じて適切な処置を行う。

    1. 心臓:(0.1~5%未満)心電図異常、頻脈、不整脈、(頻度不明)心悸亢進[観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う]。
    2. 過敏症:(0.1~5%未満)発疹、(頻度不明)紅斑[観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う]。
    3. 肝臓:(5%以上)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al-P上昇等肝機能検査値異常、血清ビリルビン上昇、(0.1~5%未満)黄疸[観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う]。
    4. 腎臓:(0.1~5%未満)BUN上昇、血清クレアチニン上昇、蛋白尿、血尿[観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う]。
    5. 消化器:(5%以上)悪心・嘔吐、食欲不振、口内炎、(0.1~5%未満)下痢、腹痛、(頻度不明)消化管出血。
    6. 皮膚:(5%以上)脱毛[観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う]。
    7. 精神神経系:(0.1~5%未満)倦怠感、頭痛。
    8. 投与部位:(0.1~5%未満)静脈炎、血管痛。
    9. その他:(5%以上)発熱、(0.1~5%未満)感染症、(0.1%未満)味覚異常、(頻度不明)鼻出血。

使用上の注意

(禁忌)

  1. 心機能異常又はその既往歴のある患者[心筋障害が現れる恐れがある]。

  2. 本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者。

(慎重投与)

  1. 肝障害のある患者[副作用が強く現れる恐れがある]。

  2. 腎障害のある患者[副作用が強く現れる恐れがある]。

  3. 骨髄機能抑制のある患者[骨髄機能抑制を増悪させる恐れがある]。

  4. 感染症を合併している患者[骨髄機能抑制により感染を増悪させる恐れがある]。

  5. 高齢者。

  6. 水痘患者[致命的全身障害が現れる恐れがある]。

(重要な基本的注意)

  1. 本剤の投与において、骨髄機能抑制、心筋障害等の重篤な副作用が起こることがあるので、次の点に注意する:1)緊急時に十分処置できる医療施設及び癌化学療法に十分な経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与する、2)頻回に臨床検査(血液検査、肝機能・腎機能検査、心機能検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な処置を行う。また、使用が長期間にわたると副作用が強く現れ、遷延性に推移することがあるので、投与は慎重に行う。

  2. 感染症の発現又は感染症増悪・出血傾向の発現又は出血傾向増悪に十分注意する。

  3. 生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮する。

  4. 本剤と他の抗悪性腫瘍剤や放射線療法を併用した患者に、急性白血病(前白血病相を伴う場合もある)、骨髄異形成症候群(MDS)が発生することがあるので十分に注意する。

  5. 免疫機能が抑制された患者への生ワクチン接種により、ワクチン由来の感染を増強又は持続させる恐れがあるので、本剤投与中に生ワクチンを接種しない。

(相互作用)

併用注意:

  1. 投与前の心臓部あるいは縦隔への放射線照射、他の潜在的に心毒性を有する抗悪性腫瘍剤(アントラサイクリン系薬剤等)[心筋障害が増強されることがある(心筋に対する蓄積毒性が増強される)]。

  2. 他の抗悪性腫瘍剤、放射線照射[骨髄機能抑制等の副作用が増強されることがある(副作用が相互に増強される)]。

(高齢者への投与)

高齢者では腎機能等生理機能が低下していることが多く、副作用が現れやすいので、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

  1. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい[アントラサイクリン系の抗悪性腫瘍剤(ドキソルビシン塩酸塩、ダウノルビシン塩酸塩等)の動物試験で催奇形作用が報告されている]。

  2. 授乳婦に投与する場合には授乳を中止させる[動物試験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている]。

(小児等への投与)

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

(適用上の注意)

  1. 投与経路:皮下、筋肉内、髄腔内、動脈内投与はしない。

  2. 投与時

    1. 静脈内投与により血管痛、静脈炎、血栓を起こす恐れがあるので、注射部位、注射方法等に十分注意し、注射速度をできるだけ遅くする(3分以上かけて注射する)。
    2. 静脈内投与に際し薬液が血管外に漏れると、皮膚が青色に変色したり、注射部位に硬結・壊死を起こすことがあるので、薬液が血管外に漏れないように投与する。
  3. 調製時

    1. 溶解時のpHの高い薬剤及びβ-ラクタム環を有する抗生物質と配合した場合、沈殿を生ずることがあるので、これらの薬剤との混注を避ける。また、ヘパリンと結合することが報告されているので、ヘパリンとの混注時に沈殿を生じる可能性が否定できないため、ヘパリンとの混注を避ける。
    2. 注射用蒸留水、生理食塩液又は5%ブドウ糖液で希釈した注射液は調製後24時間以内に使用する。
    3. 分割使用する場合には、4週間以内に使い終える。

(その他の注意)

  1. 本剤の投与により皮膚や強膜が一過性に青色を呈したり、尿が青~緑色になることがあるので、あらかじめ患者に説明しておく。

  2. 本剤が目や皮膚に付着した場合には直ちに水道水で洗い流す。

  3. ラットに静脈内投与した試験で、発癌性の可能性が示唆されたという報告がある。

  4. 免疫機能が抑制された患者にワクチンを接種した場合、抗体反応の欠如が報告されている。

(心機能検査実施について)

心電図等による心機能検査は、原則としてコース(通常3~4週)ごとに実施することが望ましい。

(取扱い上の注意)

  1. 本剤及び希釈液が皮膚などに付着しないよう慎重に取り扱う。

  2. 本剤及び希釈液は他の注射液と区分して保管する。