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ペメトレキセド点滴静注用500mg「F」
後発

ペメトレキセド点滴静注用500mg「F」の基本情報

ペメトレキセド点滴静注用500mg「F」の概要

商品名 ペメトレキセド点滴静注用500mg「F」
一般名 ペメトレキセドナトリウムヘミペンタ水和物注射用
薬価・規格 40012.0円 (500mg1瓶)
薬の形状
注射薬 > 散剤 > 注射用
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製造会社 富士製薬
YJコード 4229401D1038
レセプト電算コード 622869001
添付文書PDFファイル

ペメトレキセド点滴静注用500mg「F」の主な効果と作用

  • 腫瘍を治療するお薬です。
  • 腫瘍細胞の核酸代謝をおさえることにより、増殖をおさえる働きがあります。
  • あなたの病気や症状に合わせて処方されたお薬です。

ペメトレキセド点滴静注用500mg「F」の用途

ペメトレキセド点滴静注用500mg「F」の副作用

※ 副作用とは、医薬品を指示どおりに使用したにもかかわらず、患者に生じた好ましくない症状のことを指します。 人により副作用の発生傾向は異なります。記載されている副作用が必ず発生するものではありません。 また、全ての副作用が明らかになっているわけではありません。

主な副作用

発熱、発疹、下痢、血糖値上昇、頭痛、めまい、感覚神経障害、ほてり、食欲不振、悪心、嘔吐

起こる可能性のある重大な副作用

白血球減少、好中球減少、ヘモグロビン減少、リンパ球減少、血小板減少、クレアチニン上昇、間質性肺炎、肺毒性、肺毒性の急性増悪、重度下痢、脱水、骨髄抑制、貧血、発熱性好中球減少、汎血球減少症、敗血症、肺炎、重篤な感染症、ショック、アナフィラキシー、呼吸困難、喘鳴、血圧低下、発赤、そう痒感、腎不全、クレアチニンクリアランス低下、中毒性表皮壊死融解症、Toxic Epidermal Necrolysis、TEN、皮膚粘膜眼症候群、Stevens-Johnson症候群

上記以外の副作用

便秘、口内炎、咽頭粘膜炎、消化不良、AST上昇、ALT上昇、血中LDH上昇、血中Al-P上昇、ビリルビン上昇、γ-GTP上昇、皮膚そう痒症、アルブミン低下、電解質異常、尿潜血陽性、蛋白尿、総蛋白減少、BUN上昇、倦怠感、CRP上昇、疲労、体重減少、熱感、白血球増多、好中球増多、血小板増多、浮腫、尿糖陽性、味覚異常、感覚鈍麻、不眠症、傾眠、運動神経障害、眼脂、流涙増加、眼球乾燥、結膜炎、血圧上昇、心嚢液貯留、動悸、不整脈、潮紅、しゃっくり、咳嗽、咽喉頭疼痛、鼻漏、胸水、低酸素症、口唇炎、胃部不快感、腹痛、胃炎、食道炎、尿中ウロビリン陽性、皮膚色素沈着、脱毛症、多形紅斑、蕁麻疹、総蛋白増加、関節痛、感冒様症状、顔面浮腫、眼瞼浮腫、悪寒、鼻出血、単球増多、胸痛、アレルギー反応、過敏症、大腸炎、放射線照射リコール反応、溶血性貧血

ペメトレキセド点滴静注用500mg「F」の用法・用量

  • 〈悪性胸膜中皮腫〉シスプラチンとの併用において、通常、成人にはペメトレキセドとして、1日1回500mg/㎡(体表面積)を10分間かけて点滴静注し、少なくとも20日間休薬する
  • これを1コースとし、投与を繰り返す
    • なお、患者の状態により適宜減量する
  • 〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉通常、成人にはペメトレキセドとして、1日1回500mg/㎡(体表面積)を10分間かけて点滴静注し、少なくとも20日間休薬する
  • これを1コースとし、投与を繰り返す
    • なお、患者の状態により適宜減量する
  • 〈扁平上皮癌を除く非小細胞肺癌における術前補助療法〉ニボルマブ(遺伝子組換え)及び白金系抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはペメトレキセドとして、1日1回500mg/㎡(体表面積)を10分間かけて点滴静注し、少なくとも20日間休薬する
  • これを1コースとし、3コースまで投与を繰り返す
    • なお、患者の状態により適宜減量する
  • (用法及び用量に関連する注意)7.1. 〈効能共通〉本剤による重篤な副作用の発現を軽減するため、次のように葉酸及びビタミンB12を投与すること
  • ・ 〈効能共通〉葉酸:本剤初回投与の7日以上前から葉酸として1日1回0.5mgを連日経口投与し、なお、本剤の投与を中止又は終了する場合には、本剤最終投与日から22日目まで可能な限り葉酸を投与する
  • ・ 〈効能共通〉ビタミンB12:本剤初回投与の少なくとも7日前に、ビタミンB12として1回1mgを筋肉内投与し、その後、本剤投与期間中及び投与中止後22日目まで9週ごと(3コースごと)に1回投与する〔1.2参照〕
  • 7.2. 〈効能共通〉欧米の添付文書中には、次の減量基準の記載がある
  • 減量に関する推奨事項-次回コース開始時の用量調節は、前回投与コースでの最低血球数又は最大非血液毒性に基づき決定し、回復に十分時間をかけるため投与延期してもよく、回復時はガイドラインに従い再投与を行う(これらは本剤を単剤又はシスプラチンとの併用で使用の際いずれにも適用する)
  • 1). 〈効能共通〉[本剤(単剤又は併用)及びシスプラチンの用量調節-血液毒性]①. 〈効能共通〉最低好中球数<500/mm3及び最低血小板数≧50000/mm3:本剤及びシスプラチンの用量(mg/㎡)は、前回の用量の75%[欧米の添付文書中の記載]
  • ②. 〈効能共通〉最低好中球数に関わらず最低血小板数<50000/mm3:本剤及びシスプラチンの用量(mg/㎡)は、前回の用量の75%[欧米の添付文書中の記載]
  • ③. 〈効能共通〉最低好中球数に関わらず出血を伴う最低血小板数<50000/mm3:本剤及びシスプラチンの用量(mg/㎡)は、前回の用量の50%[欧米の添付文書中の記載]
  • 患者にグレード3以上の非血液毒性が発現した場合には、投与開始前の値以下に回復するまで本剤の投与を控え、投与再開は[本剤(単剤又は併用)及びシスプラチンの用量調節-非血液毒性(米国国立癌研究所共通毒性規準(CTC)、神経毒性を除く)]のガイドラインに従うこと
  • 2). 〈効能共通〉[本剤(単剤又は併用)及びシスプラチンの用量調節-非血液毒性(米国国立癌研究所共通毒性規準(CTC)、神経毒性を除く)]①. 〈効能共通〉粘膜炎・神経毒性を除くグレード3の非血液毒性又は粘膜炎・神経毒性を除くグレード4の非血液毒性:本剤の用量(mg/㎡)は、前回の用量の75%、シスプラチンの用量(mg/㎡)は、前回の用量の75%[欧米の添付文書中の記載]
  • ②. 〈効能共通〉入院を要する下痢<グレードは問わない>又はグレード3の下痢若しくはグレード4の下痢:本剤の用量(mg/㎡)は、前回の用量の75%、シスプラチンの用量(mg/㎡)は、前回の用量の75%[欧米の添付文書中の記載]
  • ③. 〈効能共通〉グレード3の粘膜炎又はグレード4の粘膜炎:本剤の用量(mg/㎡)は、前回の用量の50%、シスプラチンの用量(mg/㎡)は、前回の用量の100%[欧米の添付文書中の記載]
  • 神経毒性の発現時に推奨される本剤とシスプラチンの用量調節を次に示す
  • グレード3の神経毒性又はグレード4の神経毒性が認められた場合には投与を中止[欧米の添付文書中の記載]すること
  • 3). 〈効能共通〉[本剤(単剤又は併用)及びシスプラチンの用量調節-神経毒性]①. 〈効能共通〉神経毒性<CTCグレード0~1>:本剤の用量(mg/㎡)は、前回の用量の100%、シスプラチンの用量(mg/㎡)は、前回の用量の100%[欧米の添付文書中の記載]
  • ②. 〈効能共通〉神経毒性<CTCグレード2>:本剤の用量(mg/㎡)は、前回の用量の100%、シスプラチンの用量(mg/㎡)は、前回の用量の50%[欧米の添付文書中の記載]
  • 2回の減量後にグレード3の血液毒性若しくはグレード4の血液毒性あるいはグレード3の非血液毒性若しくはグレード4の非血液毒性が認められた場合又はグレード3の神経毒性若しくはグレード4の神経毒性が観察された場合は直ちに本剤の投与を中止[欧米の添付文書中の記載]すること
  • 7.3. 〈悪性胸膜中皮腫〉シスプラチン以外の抗悪性腫瘍剤との併用における有効性及び安全性は確立していない
    • なお、シスプラチンは本剤投与30分後に75mg/㎡(体表面積)を投与し、投与に際しては、シスプラチンの電子添文に従い腎毒性軽減のための処置等を行うこと
  • 7.4. 〈悪性胸膜中皮腫〉本剤を単剤で使用した場合の有効性及び安全性は確立していない
※ 実際に薬を使用する際は、医師から指示された服用方法や使用方法・回数などを優先して下さい。

ペメトレキセド点滴静注用500mg「F」の使用上の注意

病気や症状に応じた注意喚起

  • 以下の病気・症状がみられる方は、添付文書の「使用上の注意」等を確認してください
    • 重篤な過敏症
    • 高度骨髄抑制
    • 重度腎機能障害
    • 肝機能障害
    • 間質性肺炎
    • 胸水
    • 骨髄抑制
    • 腎機能障害
    • 肺線維症
    • 腹水
    • 多量の体腔液
    • がん化学療法既治療
    • 多量の胸水
    • 多量の腹水

患者の属性に応じた注意喚起

年齢や性別に応じた注意喚起

ペメトレキセド点滴静注用500mg「F」の注意が必要な飲み合わせ

※ 薬は飲み合わせによって身体に悪い影響を及ぼすことがあります。 飲み合わせに関して気になることがあれば、担当の医師や薬剤師に相談してみましょう。

薬剤名 影響
非ステロイド系抗炎症剤 本剤の血中濃度が増加し副作用が増強
イブプロフェン 本剤の血中濃度が増加し副作用が増強
腎毒性を有する薬剤 本剤の血中濃度が増加し副作用が増強
尿細管分泌により排泄される薬剤 本剤の血中濃度が増加し副作用が増強
プロベネシド 本剤の血中濃度が増加し副作用が増強
ペニシリン系抗生物質 本剤の血中濃度が増加し副作用が増強
抗悪性腫瘍剤 骨髄機能抑制等の副作用が増強

ペメトレキセド点滴静注用500mg「F」と主成分が同じ薬

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ペメトレキセド点滴静注用500mg「F」に関係する解説

代謝拮抗薬(葉酸代謝拮抗薬)

  • ペメトレキセド点滴静注用500mg「F」は、代謝拮抗薬(葉酸代謝拮抗薬)に分類される。
  • 代謝拮抗薬(葉酸代謝拮抗薬)とは、DNA合成に必要な葉酸代謝酵素を阻害し細胞増殖を抑えることで抗がん効果をあらわす薬。

代謝拮抗薬(葉酸代謝拮抗薬)の代表的な商品名

  • アリムタ
  • メソトレキセート
  • ジフォルタ
代謝拮抗薬(葉酸代謝拮抗薬)についての詳しい解説を見る