処方薬
フルオロウラシル注1000mg「トーワ」
後発

フルオロウラシル注1000mg「トーワ」の基本情報

フルオロウラシル注1000mg「トーワ」の概要

商品名 フルオロウラシル注1000mg「トーワ」
一般名 フルオロウラシル注射液
薬価・規格 567.0円 (1,000mg1瓶)
薬の形状
注射薬 > 液剤 > 注射液
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製造会社 東和薬品
ブランド フルオロウラシル注1000mg「トーワ」 他
YJコード 4223401A3030
レセプト電算コード 622412601
添付文書PDFファイル

フルオロウラシル注1000mg「トーワ」の主な効果と作用

  • 腫瘍を治療するお薬です。
  • 腫瘍細胞の核酸代謝をおさえることにより、増殖をおさえる働きがあります。
  • あなたの病気や症状に合わせて処方されたお薬です。

フルオロウラシル注1000mg「トーワ」の用途

  • 胃癌の自覚的並びに他覚的症状の緩解
  • 肝癌の自覚的並びに他覚的症状の緩解
  • 結腸
  • 結腸癌の自覚的並びに他覚的症状の緩解
  • 子宮体癌の自覚的並びに他覚的症状の緩解
  • 食道癌
  • 食道癌の自覚的並びに他覚的症状の緩解
  • 膵癌の自覚的並びに他覚的症状の緩解
  • 直腸癌
  • 直腸癌の自覚的並びに他覚的症状の緩解
  • 乳癌の自覚的並びに他覚的症状の緩解
  • 肺癌の自覚的並びに他覚的症状の緩解
  • 卵巣癌の自覚的並びに他覚的症状の緩解
  • 治癒切除不能な進行・再発の胃癌
  • 治癒切除不能な膵癌
  • 小腸癌
  • 子宮頸癌の自覚的並びに他覚的症状の緩解
  • 頭頸部癌
  • 頭頸部腫瘍の自覚的並びに他覚的症状の緩解

フルオロウラシル注1000mg「トーワ」の副作用

※ 副作用とは、医薬品を指示どおりに使用したにもかかわらず、患者に生じた好ましくない症状のことを指します。 人により副作用の発生傾向は異なります。記載されている副作用が必ず発生するものではありません。 また、全ての副作用が明らかになっているわけではありません。

主な副作用

下痢、食欲不振、悪心、嘔吐、倦怠感、味覚異常、口渇、腹部膨満感、下血、蛋白尿、皮膚色素沈着

起こる可能性のある重大な副作用

激しい下痢、脱水症状、重篤な腸炎、出血性腸炎、虚血性腸炎、壊死性腸炎、激しい腹痛、腹痛、骨髄機能抑制、汎血球減少、白血球減少、好中球減少、貧血、血小板減少、ショック、アナフィラキシー、発疹、呼吸困難、血圧低下、白質脳症、歩行時のふらつき、四肢末端のしびれ感、舌のもつれ、錐体外路症状、言語障害、運動失調、眼振、意識障害、痙攣、顔面麻痺、見当識障害、せん妄、記憶力低下、自発性低下、尿失禁、精神神経症状、うっ血性心不全、心筋梗塞、安静狭心症、心室性頻拍、重篤な腎障害、急性腎障害、ネフローゼ症候群、間質性肺炎、発熱、咳嗽、呼吸器症状、劇症肝炎、肝不全、肝機能障害、黄疸、AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇、γ-GTP上昇、肝硬変、消化管潰瘍、重症口内炎、急性膵炎、血清アミラーゼ上昇、高アンモニア血症、肝障害、胆道障害、胆嚢炎、胆管壊死、肝実質障害、手足症候群、手掌紅斑、足蹠紅斑、疼痛性発赤腫脹、知覚過敏、嗅覚障害、嗅覚脱失、中毒性表皮壊死融解症、Toxic Epidermal Necrolysis、TEN、皮膚粘膜眼症候群、Stevens-Johnson症候群、溶血性貧血

上記以外の副作用

脱毛、皮膚浮腫、皮膚びらん、皮膚水疱、皮膚そう痒感、紅潮、過敏症、頭痛、しびれ、ST上昇、口角炎、舌炎、胸やけ、消化器潰瘍、消化器出血、ビリルビン上昇、肝機能検査値異常、BUN上昇、クレアチニン値上昇、クレアチニン・クリアランス低下、めまい、末梢神経障害、知覚異常、爪異常、光線過敏症、心電図異常、T逆転、不整脈、胸痛、胸内苦悶、流涙、結膜炎、動脈壁変性、血栓、糖尿、低カルシウム血症、耐糖能異常、便秘

フルオロウラシル注1000mg「トーワ」の用法・用量

  • 6.1. 単独で使用する場合1). フルオロウラシルとして、通常、成人には1日5~15mg/kgを最初の5日間連日1日1回静脈内に注射又は点滴静注する
  • 以後5~7.5mg/kgを隔日に1日1回静脈内に注射又は点滴静注する
  • 2). フルオロウラシルとして、通常、成人には1日5~15mg/kgを隔日に1日1回静脈内に注射又は点滴静注する
  • 3). フルオロウラシルとして、通常、成人には1日5mg/kgを10~20日間連日1日1回静脈内に注射又は点滴静注する
  • 4). フルオロウラシルとして、通常、成人には1日10~20mg/kgを週1回静脈内に注射又は点滴静注する
    • また、必要に応じて動脈内に通常、成人には1日5mg/kgを適宜注射する
    • なお、年齢、症状により適宜増減する
  • 6.2. 他の抗悪性腫瘍剤又は放射線と併用する場合フルオロウラシルとして、通常、成人には1日5~10mg/kgを他の抗悪性腫瘍剤又は放射線と併用し、6.1の方法に準じ、又は間歇的に週1~2回用いる
  • 6.3. 頭頸部癌及び食道癌に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法の場合他の抗悪性腫瘍剤との併用療法において、通常、成人にはフルオロウラシルとして1日1000mg/㎡(体表面積)までを、4~5日間連日で持続点滴する
  • 投与を繰り返す場合には少なくとも3週間以上の間隔をあけて投与する
  • 本剤単独投与の場合には併用投与時に準じる
    • なお、年齢、患者の状態などにより適宜減量する
  • 6.4. 結腸・直腸癌に対するレボホリナート・フルオロウラシル持続静注併用療法1). 通常、成人にはレボホリナートとして1回100mg/㎡(体表面積)を2時間かけて点滴静脈内注射する
  • レボホリナートの点滴静脈内注射終了直後にフルオロウラシルとして400mg/㎡(体表面積)を静脈内注射、さらにフルオロウラシルとして600mg/㎡(体表面積)を22時間かけて持続静注する
  • これを2日間連続して行い、2週間ごとに繰り返す
  • 2). 通常、成人にはレボホリナートとして1回250mg/㎡(体表面積)を2時間かけて点滴静脈内注射する
  • レボホリナートの点滴静脈内注射終了直後にフルオロウラシルとして2600mg/㎡(体表面積)を24時間持続静注する
  • 1週間ごとに6回繰り返した後、2週間休薬する
  • これを1クールとする
  • 3). 通常、成人にはレボホリナートとして1回200mg/㎡(体表面積)を2時間かけて点滴静脈内注射する
  • レボホリナートの点滴静脈内注射終了直後にフルオロウラシルとして400mg/㎡(体表面積)を静脈内注射、さらにフルオロウラシルとして2400~3000mg/㎡(体表面積)を46時間持続静注する
  • これを2週間ごとに繰り返す
    • なお、年齢、患者の状態などにより適宜減量する
  • 6.5. 小腸癌、治癒切除不能な膵癌及び治癒切除不能な進行・再発の胃癌に対するレボホリナート・フルオロウラシル持続静注併用療法通常、成人にはレボホリナートとして1回200mg/㎡(体表面積)を2時間かけて点滴静脈内注射する
  • レボホリナートの点滴静脈内注射終了直後にフルオロウラシルとして400mg/㎡(体表面積)を静脈内注射、さらにフルオロウラシルとして2400mg/㎡(体表面積)を46時間持続静注する
  • これを2週間ごとに繰り返す
    • なお、年齢、患者の状態などにより適宜減量する
  • (用法及び用量に関連する注意)7.1. 〈頭頸部癌及び食道癌に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法〉本剤の投与量、投与スケジュール、併用薬等について、国内外の最新のガイドライン等を参考にすること
  • 7.2. 〈治癒切除不能な膵癌〉オキサリプラチン、イリノテカン塩酸塩水和物、レボホリナートとの併用療法(FOLFIRINOX法)を行う場合には、次の投与可能条件、減量基準及び減量時の投与量を参考にすること
  • 7.2.1. 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合の2クール目以降の投与可能条件(投与予定日に確認し、当該条件を満たす状態へ回復するまで投与延期するとともに「7.2.2減量基準」及び「7.2.3減量時の投与量」を参考に投与再開時に減量する):好中球数1500/mm3以上、血小板数75000/mm3以上
  • 7.2.2. 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合の減量基準:前回の投与後にいずれかの程度に該当する副作用が発現した場合は、該当する毎に、次の減量方法に従って、投与レベルを1レベル減量する(「7.2.3減量時の投与量」を参考にすること)、また、いずれかの程度に該当する好中球減少又は血小板減少が発現した場合は、以降の本剤急速静脈内投与を中止する
  • 1). 〈治癒切除不能な膵癌〉好中球減少:次のいずれかの条件を満たす場合:①. 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合で2クール目以降の好中球数の投与可能条件を満たさず投与を延期:イリノテカン塩酸塩水和物を優先的に減量する(ただし、イリノテカン塩酸塩水和物の投与レベルがオキサリプラチンより低い場合は、イリノテカン塩酸塩水和物と同じレベルになるまでオキサリプラチンを減量する)
  • ②. 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合で好中球減少<500/mm3未満が7日以上持続>:イリノテカン塩酸塩水和物を優先的に減量する(ただし、イリノテカン塩酸塩水和物の投与レベルがオキサリプラチンより低い場合は、イリノテカン塩酸塩水和物と同じレベルになるまでオキサリプラチンを減量する)
  • ③. 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合で感染症又は下痢を併発し、かつ好中球減少<1000/mm3未満>:イリノテカン塩酸塩水和物を優先的に減量する(ただし、イリノテカン塩酸塩水和物の投与レベルがオキサリプラチンより低い場合は、イリノテカン塩酸塩水和物と同じレベルになるまでオキサリプラチンを減量する)
  • ④. 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合で発熱性好中球減少症:イリノテカン塩酸塩水和物を優先的に減量する(ただし、イリノテカン塩酸塩水和物の投与レベルがオキサリプラチンより低い場合は、イリノテカン塩酸塩水和物と同じレベルになるまでオキサリプラチンを減量する)
  • 2). 〈治癒切除不能な膵癌〉下痢:①. 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合で発熱<38℃以上>を伴う下痢:イリノテカン塩酸塩水和物を優先的に減量する(ただし、イリノテカン塩酸塩水和物の投与レベルがオキサリプラチンより低い場合は、イリノテカン塩酸塩水和物と同じレベルになるまでオキサリプラチンを減量する)
  • ②. 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合で下痢<グレード3以上>:本剤持続静注を減量する
  • 3). 〈治癒切除不能な膵癌〉血小板減少:次のいずれかの条件を満たす場合:①. 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合で2クール目以降の血小板数の投与可能条件を満たさず投与を延期:オキサリプラチンを優先的に減量する(ただし、オキサリプラチンの投与レベルがイリノテカン塩酸塩水和物より低い場合は、オキサリプラチンと同じレベルになるまでイリノテカン塩酸塩水和物を減量する)
  • ②. 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合で血小板減少<50000/mm3未満>:オキサリプラチンを優先的に減量する(ただし、オキサリプラチンの投与レベルがイリノテカン塩酸塩水和物より低い場合は、オキサリプラチンと同じレベルになるまでイリノテカン塩酸塩水和物を減量する)
  • 4). 〈治癒切除不能な膵癌〉総ビリルビン上昇:①. 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合で総ビリルビン上昇<2.0mg/dL超3.0mg/dL以下>:イリノテカン塩酸塩水和物を120mg/㎡に減量する
  • ②. 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合で総ビリルビン上昇<3.0mg/dL超>:イリノテカン塩酸塩水和物を90mg/㎡に減量する
  • 5). 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合で粘膜炎<グレード3以上>:本剤持続静注を減量する
  • 6). 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合で手足症候群<グレード3以上>:本剤持続静注を減量する
  • 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合の減量基準において、複数の副作用が発現した場合は、薬剤毎に減量が最大となる基準を適用すること
  • グレード:CTCAE version4.0
  • 7.2.3. 〈治癒切除不能な膵癌〉[減量時の投与量(オキサリプラチン85mg/㎡、イリノテカン塩酸塩水和物180mg/㎡、本剤持続静注2400mg/㎡で投与を開始した場合)]1). 〈治癒切除不能な膵癌〉投与レベル-1:オキサリプラチン65mg/㎡、イリノテカン塩酸塩水和物150mg/㎡、本剤持続静注1800mg/㎡
  • 2). 〈治癒切除不能な膵癌〉投与レベル-2:オキサリプラチン50mg/㎡、イリノテカン塩酸塩水和物120mg/㎡、本剤持続静注1200mg/㎡
  • 3). 〈治癒切除不能な膵癌〉投与レベル-3:オキサリプラチン中止、イリノテカン塩酸塩水和物中止、本剤持続静注中止
※ 実際に薬を使用する際は、医師から指示された服用方法や使用方法・回数などを優先して下さい。

フルオロウラシル注1000mg「トーワ」の使用上の注意

病気や症状に応じた注意喚起

  • 以下の病気・症状がみられる方は、添付文書の「使用上の注意」等を確認してください
    • 重篤な過敏症
    • テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤投与中
    • テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤投与中止後7日以内
    • 肝機能障害
    • 感染症
    • 下痢
    • 骨髄機能抑制
    • 消化管潰瘍
    • 消化管出血
    • 腎機能障害
    • 心疾患
    • 水痘
    • DPD欠損
    • ジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼ欠損

患者の属性に応じた注意喚起

年齢や性別に応じた注意喚起

フルオロウラシル注1000mg「トーワ」の注意が必要な飲み合わせ

※ 薬は飲み合わせによって身体に悪い影響を及ぼすことがあります。 飲み合わせに関して気になることがあれば、担当の医師や薬剤師に相談してみましょう。

薬剤名 影響
腎障害の知られている抗悪性腫瘍剤 重篤な腎障害、急性腎障害、ネフローゼ症候群
シスプラチン 重篤な腎障害、急性腎障害、ネフローゼ症候群
メトトレキサート製剤 重篤な腎障害、急性腎障害、ネフローゼ症候群
テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤 重篤な血液障害、早期に重篤な血液障害や下痢・口内炎等の消化管障害
フェニトイン 構音障害・運動失調・意識障害等のフェニトイン中毒
ワルファリンカリウム 作用を増強
トリフルリジン・チピラシル塩酸塩配合剤 重篤な骨髄抑制
抗悪性腫瘍剤 骨髄機能抑制・消化管障害等の副作用が増強

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フルオロウラシル注1000mg「トーワ」に関係する解説

代謝拮抗薬(ピリミジン拮抗薬)

  • フルオロウラシル注1000mg「トーワ」は、代謝拮抗薬(ピリミジン拮抗薬)に分類される。
  • 代謝拮抗薬(ピリミジン拮抗薬)とは、DNAの構成成分に類似した化学構造をもち、細胞増殖に必要なDNA合成を阻害して抗腫瘍効果をあらわす薬。

代謝拮抗薬(ピリミジン拮抗薬)の代表的な商品名

  • 5-FU
  • ティーエスワン
  • ゼローダ
  • キロサイド
  • ジェムザール
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