ミラクリッド注射液2万5千単位の添付文書
添付文書PDFファイル
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効果・効能
急性膵炎(外傷性急性膵炎、術後急性膵炎及びERCP後急性膵炎を含む)、慢性再発性膵炎の急性増悪期。
急性循環不全(出血性ショック、細菌性ショック、外傷性ショック、熱傷性ショック)。
用法・用量
急性膵炎(外傷性、術後及びERCP後の急性膵炎を含む)、慢性再発性膵炎の急性増悪期:初期投与量として1回25000~50000単位を500mLの輸液で希釈し、1回当たり1~2時間かけて1日1~3回点滴静注する。以後は症状の消退に応じ減量する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
急性循環不全(出血性ショック、細菌性ショック、外傷性ショック、熱傷性ショック):1回100000単位を500mLの輸液で希釈し、1回当たり1~2時間かけて1日1~3回点滴静注するか、又は、1回100000単位を1日1~3回緩徐に静注する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
副作用
総症例8,710例中、74例(0.8%)に副作用が認められている。その主なものはAST(GOT)・ALT(GPT)の上昇等の肝機能検査値の異常(0.4%)、白血球減少等の血液検査値の異常(0.2%)、発疹、そう痒感等の過敏症状(0.1%)、下痢等の消化器症状(0.1%)、血管痛等の注射部位の異常(0.1%)であった(ミラクリッド(凍結乾燥製剤)再審査終了時)。
重大な副作用
- ショック、アナフィラキシーショック(頻度不明)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、血圧降下、頻脈、胸内苦悶、呼吸困難、皮膚潮紅、蕁麻疹等が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
- 白血球減少(頻度不明)が現れることがあるので、定期的に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
その他の副作用:次のような副作用が現れた場合には、症状に応じて適切な処置を行う。
- 血液:(0.1~5%未満)白血球減少、(0.1%未満)好酸球増多。
- 肝臓:(0.1~5%未満)AST上昇(GOT上昇)・ALT上昇(GPT上昇)等。
- 過敏症:(0.1~5%未満)発疹、(0.1%未満)そう痒感[このような症状が現れた場合には投与を中止する]。
- 消化器:(0.1%未満)悪心・嘔吐、下痢等。
- 注射部位:(0.1%未満)血管痛、発赤、そう痒感。
- その他:(0.1%未満)発熱。
使用上の注意
(警告)
本剤の投与は緊急時に十分対応できる医療施設において、患者の状態を観察しながら行う。
(禁忌)
ウリナスタチン製剤に対し過敏症の既往歴のある患者。
(慎重投与)
薬物過敏症又はその既往歴のある患者。
過敏性素因患者。
過去にウリナスタチン製剤の投与を受けた患者[過敏症が現れることがある]。
(重要な基本的注意)
本剤を急性循環不全に用いる場合には、次の点に十分留意する。
本剤を急性循環不全に用いる場合には、本剤の投与は一般的なショックの治療法(輸液療法、酸素吸入、外科的処置、抗菌剤等)に代わるものではない。
本剤を急性循環不全に用いる場合には、ショック症状が改善すれば、投与を中止する。
(高齢者への投与)
一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する。
授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせる[動物実験(ラット)において乳汁中への移行を示唆する結果が報告されている]。
(小児等への投与)
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
(適用上の注意)
調製時:本剤とガベキサートメシル酸塩製剤あるいはグロブリン製剤との混注は避ける。
その他:アンプルカット時の異物混入を避けるため、アンプルのカット部分をエタノール綿等で清拭しカットする。