処方薬
エルカトニン筋注20単位「NP」
後発

エルカトニン筋注20単位「NP」の添付文書

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効果・効能

骨粗鬆症における疼痛。

用法・用量

1回エルカトニンとして20エルカトニン単位を週1回筋肉内注射する。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

  1. 重大な副作用(頻度不明)

    1. ショック、アナフィラキシー:ショック、アナフィラキシーを起こすことがあるので、観察を十分に行い、血圧低下、気分不良、全身発赤、蕁麻疹、呼吸困難、咽頭浮腫等の症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
    2. テタニー:低カルシウム血症性テタニーを誘発することがあるので、症状が現れた場合には投与を中止し、注射用カルシウム剤の投与等適切な処置を行う。
    3. 喘息発作:喘息発作を誘発することがあるので、観察を十分に行い、症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
    4. 肝機能障害、黄疸:AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al-P上昇等を伴う肝機能障害、黄疸が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
  2. その他の副作用(頻度不明)

    1. 過敏症:発疹、蕁麻疹[発現した場合には、投与を中止する]。
    2. 循環器:顔面潮紅、熱感、胸部圧迫感、動悸、血圧上昇、血圧低下。
    3. 消化器:悪心、嘔吐、腹痛、食欲不振、下痢、口渇、胸やけ、口内炎、腹部膨満感。
    4. 神経系:ふらつき、眩暈、頭痛、耳鳴、視覚異常(かすみ目等)、口内しびれ感、しびれ感。
    5. 肝臓:AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)。
    6. 電解質代謝:低リン血症、低ナトリウム血症。
    7. 注射部位:疼痛、発赤、腫脹。
    8. その他:そう痒感、全身倦怠感、赤血球減少、BUN上昇、Al-P上昇、発汗、頻尿、浮腫、咽喉部違和感(咽喉部ハッカ様爽快感等)、発熱、悪寒、脱力感、ヘモグロビン減少、あくび、尿白濁、乳房肥大、乳房痛。

使用上の注意

(禁忌)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

(慎重投与)

  1. 発疹(紅斑、膨疹等)等の過敏症状を起こしやすい体質の患者。

  2. 気管支喘息又はその既往歴のある患者[喘息発作を誘発する恐れがある]。

(重要な基本的注意)

  1. 本剤の適用にあたっては、日本骨代謝学会の診断基準等を参考に、骨粗鬆症との診断が確立し、疼痛がみられる患者を対象とする。

  2. 本剤はポリペプチド製剤であり、ショックを起こすことがあるので、アレルギー既往歴、薬物過敏症等について十分な問診を行う。

  3. 本剤の投与は、6カ月間を目安とし、長期にわたり漫然と投与しない。

(相互作用)

併用注意:ビスホスホン酸塩系骨吸収抑制剤(パミドロン酸二ナトリウム水和物等)[血清カルシウムが急速に低下する恐れがあるので、高度の低カルシウム血症が現れた場合には投与を中止し、注射用カルシウム剤の投与等適切な処置を行う(両剤のカルシウム低下作用により、血清カルシウムが急速に低下する恐れがある)]。

(高齢者への投与)

一般に高齢者では生理機能が低下しているので用量に注意する。

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳中の女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊婦、産婦、授乳婦等への投与に関する安全性は確立していない、また、動物実験(ラット)で、血清カルシウムの急激な低下、テタニー様症状の発現及び乳汁分泌量が減少し、新生仔体重増加抑制が報告されている]。

(小児等への投与)

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

(適用上の注意)

  1. 筋肉内注射時:筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため、次記の点に配慮する。

    1. 神経走行部位を避けるよう注意する。
    2. 繰り返し注射する場合には、例えば左右交互に注射するなど、注射部位を変えて行う。
    3. 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合には、直ちに針を抜き、部位を変えて注射する。
  2. アンプルカット時:本剤はワンポイントカットアンプルであるが、異物の混入を避けるため、アンプルカット部分をエタノール綿等で清拭してからカットすることが望ましい。

(その他の注意)

  1. 類薬であるカルシトニン(サケ)の経口剤及び点鼻剤を用いた海外臨床試験(投与期間:6カ月~5年)のメタアナリシスにおいて、がんの発生割合はカルシトニン(サケ)群では4.2%(254/6,105例)、プラセボ群では2.9%(135/4,687例)(リスク差1.0%[95%信頼区間0.3,1.7])であったとの報告がある。

  2. ラット(SD系)に1年間大量皮下投与した慢性毒性試験において、下垂体腫瘍の発生頻度の増加がみられたとの報告がある。

  3. マウスに92週間大量皮下投与した癌原性試験において、癌原性はみられなかったとの報告がある。

  4. 骨粗鬆症患者を対象に実施した2つの国内臨床試験において、いずれも椎体の骨折抑制効果が認められなかったとの報告がある。

(取扱い上の注意)

  1. 注意:本剤はワンポイントカットアンプルを使用しているので、アンプル頭部の●マークを上にして反対方向に折りとる。

  2. 安定性試験:最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。