タクロリムス錠3mg「あゆみ」の副作用
※ 副作用とは、医薬品を指示どおりに使用したにもかかわらず、患者に生じた好ましくない症状のことを指します。
人により副作用の発生傾向は異なります。記載されている副作用が必ず発生するものではありません。
また、全ての副作用が明らかになっているわけではありません。
主な副作用
腎障害、AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇、LDH上昇、BUN上昇、クレアチニン上昇、クレアチニンクリアランス低下、尿蛋白、高カリウム血症
起こる可能性のある重大な副作用
感染症、細菌性感染症、細菌性感染症増悪、ウイルス性感染症、ウイルス性感染症増悪、真菌性感染症、真菌性感染症増悪、原虫性感染症、原虫性感染症増悪、高血糖、急性腎障害、心不全、不整脈、心筋梗塞、狭心症、心膜液貯留、心筋障害、ST-T変化、心機能低下、心内腔拡大、心壁肥厚、心室性不整脈、上室性不整脈、中枢神経系障害、可逆性後白質脳症症候群、高血圧性脳症、全身痙攣、錯乱、視覚障害、麻痺、脳血管障害、脳梗塞、脳出血、血栓性微小血管障害、溶血性尿毒症症候群、血栓性血小板減少性紫斑病、血小板減少性紫斑病、汎血球減少症、イレウス、急性呼吸窮迫症候群、リンパ腫、Epstein-Barrウイルスに関連したリンパ増殖性疾患、リンパ節腫大、膵炎、糖尿病、糖尿病悪化、意識障害、言語障害、無顆粒球症、溶血性貧血、赤芽球癆、皮膚粘膜眼症候群、Stevens-Johnson症候群、呼吸困難、B型肝炎ウイルス再活性化による肝炎、C型肝炎悪化、進行性多巣性白質脳症、PML、認知障害、麻痺症状、片麻痺、四肢麻痺、BKウイルス腎症、悪性腫瘍、発熱、肝機能障害、黄疸、著しいAST上昇、著しいALT上昇、著しいγ-GTP上昇、著しいAl-P上昇、著しいLDH上昇、クリーゼ、間質性肺炎、咳嗽、呼吸器症状、ネフローゼ症候群
上記以外の副作用
高尿酸血症、低マグネシウム血症、血圧上昇、振戦、肝機能異常、血小板減少、貧血、尿量減少、血尿、多尿、アシドーシス、高コレステロール血症、高リン酸血症、低リン酸血症、高クロール血症、高カルシウム血症、低カルシウム血症、低蛋白血症、低ナトリウム血症、低カリウム血症、高トリグリセリド血症、尿糖、浮腫、頻脈、動悸、心電図異常、血圧低下、しびれ、不眠、失見当識、せん妄、不安、頭痛、感覚異常、腸管運動障害、食欲不振、下痢、腹痛、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、大腸炎、口内炎、悪心、嘔吐、腹部膨満感、アミラーゼ上昇、血小板増多、白血球増多、白血球減少、発疹、紅斑、皮膚そう痒、脱毛、胸水、腹水、喘息、全身倦怠感、体重減少、ほてり、月経過多、代謝異常、CK上昇、運動失調、幻覚、胸やけ、消化管出血、好中球減少、疼痛、発赤、眼痛、多汗、口渇、冷感、胸痛、頻尿、残尿感、徐脈、めまい、眼振、外転神経麻痺、四肢硬直、傾眠、意識混濁、うつ病、興奮、下血、リンパ球減少、咽喉頭異和感、筋肉痛、関節痛、味覚異常
タクロリムス錠3mg「あゆみ」の用法・用量
- 〈腎移植の場合〉通常、初期にはタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回経口投与し、以後、徐々に減量する
- 維持量は1回0.06mg/kg、1日2回経口投与を標準とするが、症状に応じて適宜増減する
- 〈肝移植の場合〉通常、初期にはタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回経口投与する
- 以後、徐々に減量し、維持量は1日量0.10mg/kgを標準とするが、症状に応じて適宜増減する
- 〈心移植の場合〉通常、初期にはタクロリムスとして1回0.03~0.15mg/kgを1日2回経口投与する
- また、拒絶反応発現後に本剤の投与を開始する場合には、通常、タクロリムスとして1回0.075~0.15mg/kgを1日2回経口投与する
- 以後、症状に応じて適宜増減し、安定した状態が得られた後には、徐々に減量して有効最少量で維持する
- 〈肺移植の場合〉通常、初期にはタクロリムスとして1回0.05~0.15mg/kgを1日2回経口投与する
- 以後、症状に応じて適宜増減し、安定した状態が得られた後には、徐々に減量して有効最少量で維持する
- 〈膵移植の場合〉通常、初期にはタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回経口投与する
- 以後、徐々に減量して有効最少量で維持する
- 〈小腸移植の場合〉通常、初期にはタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回経口投与する
- 以後、徐々に減量して有効最少量で維持する
- 〈骨髄移植の場合〉通常、移植1日前よりタクロリムスとして1回0.06mg/kgを1日2回経口投与する
- 移植初期にはタクロリムスとして1回0.06mg/kgを1日2回経口投与し、以後、徐々に減量する
- また、移植片対宿主病発現後に本剤の投与を開始する場合には、通常、タクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回経口投与する
- なお、症状に応じて適宜増減する
- なお、本剤の経口投与時の吸収は一定しておらず、患者により個人差があるので、血中濃度の高い場合の副作用並びに血中濃度が低い場合の拒絶反応及び移植片対宿主病の発現を防ぐため、患者の状況に応じて血中濃度を測定し、トラフレベル(trough level)の血中濃度を参考にして投与量を調節すること
- 特に移植直後あるいは投与開始直後は頻回に血中濃度測定を行うことが望ましい
- なお、血中トラフ濃度が20ng/mLを超える期間が長い場合、副作用が発現しやすくなるので注意すること
- 〈重症筋無力症の場合〉通常、成人にはタクロリムスとして3mgを1日1回夕食後に経口投与する
- 〈関節リウマチの場合〉通常、成人にはタクロリムスとして3mgを1日1回夕食後に経口投与する
- なお、高齢者には1.5mgを1日1回夕食後経口投与から開始し、症状により1日1回3mgまで増量できる
- 〈ループス腎炎の場合〉通常、成人にはタクロリムスとして3mgを1日1回夕食後に経口投与する
- 〈潰瘍性大腸炎の場合〉通常、成人には、初期にはタクロリムスとして1回0.025mg/kgを1日2回朝食後及び夕食後に経口投与する
- 潰瘍性大腸炎の場合、血中トラフ濃度をモニタリングしながら投与開始後2週間、目標血中トラフ濃度を10~15ng/mLとし、投与量を調節し、投与開始後2週以降は、目標血中トラフ濃度を5~10ng/mLとし投与量を調節する
- 〈多発性筋炎・皮膚筋炎に合併する間質性肺炎の場合〉通常、成人には、初期にはタクロリムスとして1回0.0375mg/kgを1日2回朝食後及び夕食後に経口投与する
- 多発性筋炎・皮膚筋炎に合併する間質性肺炎の場合、血中トラフ濃度をモニタリングしながら投与開始後、目標血中トラフ濃度を5~10ng/mLとし、投与量を調節する
- (用法及び用量に関連する注意)7.1. 〈効能共通〉血液中のタクロリムスの多くは赤血球画分に分布するため、本剤の投与量を調節する際には全血中濃度を測定すること
- 7.2. 〈効能共通〉本剤(錠剤)を使用するに当たっては、次の点に留意すること
- 7.2.1. 〈効能共通〉顆粒剤と本剤(錠剤)の生物学的同等性は検証されていない[顆粒のカプセルに対するCmax比及びAUC比の平均値はそれぞれ1.18及び1.08]〔16.1.8参照〕
- 7.2.2. 〈効能共通〉本剤(錠剤)と顆粒剤の切り換え及び併用に際しては、血中濃度を測定することにより製剤による吸収の変動がないことを確認すること(なお、切り換えあるいは併用に伴う吸収変動がみられた場合には、必要に応じて投与量を調節すること)
- 7.3. 〈効能共通〉高い血中濃度が持続する場合に腎障害が認められているので、血中濃度(およそ投与12時間後)をできるだけ20ng/mL以下に維持すること〔11.1.1参照〕
- 7.4. 〈効能共通〉他の免疫抑制剤との併用により、過度の免疫抑制の可能性がある
- 特に、臓器移植において3剤あるいは4剤の免疫抑制剤を組み合わせた多剤免疫抑制療法を行う場合には、本剤の初期投与量を低く設定することが可能な場合もあるが、移植患者の状態及び併用される他の免疫抑制剤の種類・投与量等を考慮して調節すること
- 7.5. 〈肝移植、腎移植及び骨髄移植〉市販後の調査において、承認された用量に比べ低用量を投与した成績が得られているので、投与量設定の際に考慮すること〔17.2.1、17.2.5参照〕
- 7.6. 〈骨髄移植〉クレアチニン値が投与前の25%以上上昇した場合には、本剤の25%以上の減量又は休薬等の適切な処置を考慮すること〔11.1.1参照〕
- 7.7. 〈骨髄移植〉血中濃度が低い場合に移植片対宿主病が認められているので、移植片対宿主病好発時期には血中濃度をできるだけ10~20ng/mLとすること
- 7.8. 〈重症筋無力症〉副作用の発現を防ぐため、投与開始3カ月間は1カ月に1回、以後は定期的におよそ投与12時間後の血中濃度を測定し、投与量を調節することが望ましく、また、本剤により十分な効果が得られた場合には、その効果が維持できる用量まで減量することが望ましい
- 7.9. 〈関節リウマチ〉関節リウマチの高齢者には、投与開始4週後まで1日1.5mg投与として安全性を確認した上で、効果不十分例には、1日3mgに増量することが望ましく、また、増量する場合には、副作用の発現を防ぐため、およそ投与12時間後の血中濃度を測定し、投与量を調節することが望ましい〔9.8高齢者の項参照〕
- 7.10. 〈ループス腎炎〉副作用の発現を防ぐため、投与開始3カ月間は1カ月に1回、以後は定期的におよそ投与12時間後の血中濃度を測定し、投与量を調節することが望ましい
- また、ループス腎炎の場合、本剤を2カ月以上継続投与しても、尿蛋白などの腎炎臨床所見及び免疫学的所見で効果があらわれない場合には、投与を中止するか、他の治療法に変更することが望ましく、一方、本剤により十分な効果が得られた場合には、その効果が維持できる用量まで減量することが望ましい
- 7.11. 〈潰瘍性大腸炎〉治療初期は頻回に血中トラフ濃度を測定し投与量を調節するため、入院又はそれに準じた管理の下で投与することが望ましい
- 7.12. 〈潰瘍性大腸炎〉原則、1日あたりの投与量の上限を0.3mg/kgとし、特に次の点に注意して用量を調節すること〔17.1.12参照〕
- 7.12.1. 〈潰瘍性大腸炎〉初回投与から2週間まで[1)初回投与後12時間及び24時間の血中トラフ濃度に基づき、1回目の用量調節を実施する、2)1回目の用量調節後少なくとも2日以上経過後に測定された2点の血中トラフ濃度に基づき、2回目の用量調節を実施する、3)2回目の用量調節から1.5日以上経過後に測定された1点の血中トラフ濃度に基づき、2週時(3回目)の用量調節を実施する]
- 7.12.2. 〈潰瘍性大腸炎〉2週以降[投与開始後2週時(3回目)の用量調節から1週間程度後に血中トラフ濃度を測定し、用量調節を実施する
- また、潰瘍性大腸炎の場合、投与開始4週以降は4週間に1回を目安とし、定期的に血中トラフ濃度を測定することが望ましい]
- 7.12.3. 〈潰瘍性大腸炎〉用量調節にあたっては服薬時の食事条件(食後投与/空腹時投与)が同じ血中トラフ濃度を用いる
- 7.13. 〈潰瘍性大腸炎〉0.5mg刻みの投与量を決定すること
- 7.14. 〈潰瘍性大腸炎〉2週間投与しても臨床症状の改善が認められない場合は、投与を中止すること
- 7.15. 〈潰瘍性大腸炎〉通常、3カ月までの投与とすること
- 7.16. 〈多発性筋炎・皮膚筋炎に合併する間質性肺炎〉1日あたりの投与量の上限を0.3mg/kgとし、血中トラフ濃度に基づき投与量を調節すること
- 7.17. 〈多発性筋炎・皮膚筋炎に合併する間質性肺炎〉0.5mg刻みの投与量を決定すること
- 7.18. 〈多発性筋炎・皮膚筋炎に合併する間質性肺炎〉投与開始時は原則としてステロイド剤を併用し、また、症状が安定した後にはステロイド剤の漸減を考慮すること〔17.1.13参照〕
※ 実際に薬を使用する際は、医師から指示された服用方法や使用方法・回数などを優先して下さい。
タクロリムス錠3mg「あゆみ」の注意が必要な飲み合わせ
※ 薬は飲み合わせによって身体に悪い影響を及ぼすことがあります。 飲み合わせに関して気になることがあれば、担当の医師や薬剤師に相談してみましょう。
薬剤名 |
影響 |
免疫抑制剤 |
過度の免疫抑制 |
免疫抑制作用を有する薬剤 |
過度の免疫抑制 |
副腎皮質ホルモン剤 |
過度の免疫抑制 |
抗リウマチ剤 |
過度の免疫抑制 |
メトトレキサート製剤 |
過度の免疫抑制 |
生ワクチン |
類薬による免疫抑制下で生ワクチン接種により発症 |
麻疹ワクチン |
類薬による免疫抑制下で生ワクチン接種により発症 |
風疹ワクチン |
類薬による免疫抑制下で生ワクチン接種により発症 |
経口生ポリオワクチン |
類薬による免疫抑制下で生ワクチン接種により発症 |
シクロスポリン |
副作用が増強 |
ボセンタン |
副作用が発現 |
カリウム保持性利尿剤<エプレレノン以外> |
高カリウム血症 |
スピロノラクトン |
高カリウム血症 |
カンレノ酸カリウム |
高カリウム血症 |
トリアムテレン |
高カリウム血症 |
エリスロマイシン |
腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現 |
ジョサマイシン |
腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現 |
クラリスロマイシン |
腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現 |
アゾール系抗真菌剤 |
腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現 |
イトラコナゾール |
腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現 |
フルコナゾール |
腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現 |
ボリコナゾール |
腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現 |
カルシウム拮抗剤 |
腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現 |
ニフェジピン |
腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現 |
ニルバジピン |
腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現、血中濃度が上昇 |
ニカルジピン |
腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現 |
ジルチアゼム |
腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現 |
HIVプロテアーゼ阻害剤 |
腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現 |
リトナビル |
腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現 |
ブロモクリプチン |
腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現 |
ダナゾール |
腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現 |
エチニルエストラジオール |
腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現 |
オメプラゾール |
腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現 |
ランソプラゾール |
腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現 |
トフィソパム |
腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現 |
アミオダロン |
腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現 |
肝薬物代謝酵素<CYP3A4>の基質となる薬剤 |
腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現 |
薬物代謝酵素<CYP3A4>を阻害する薬剤 |
腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現 |
レテルモビル |
腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現 |
フェニトイン |
血中濃度が上昇、拒絶反応出現 |
カルバマゼピン |
拒絶反応出現 |
フェノバルビタール |
拒絶反応出現 |
リファンピシン類 |
拒絶反応出現 |
リファブチン |
拒絶反応出現 |
腎毒性を有する薬剤 |
腎障害 |
アムホテリシンB |
腎障害 |
アミノグリコシド系抗生物質 |
腎障害 |
スルファメトキサゾール・トリメトプリム |
腎障害 |
非ステロイド系抗炎症剤 |
腎障害 |
カスポファンギン |
本剤の血中濃度が低下 |
mTOR阻害剤 |
血栓性微小血管障害の発現リスクを高める |
不活化ワクチン |
効果を減弱 |
インフルエンザHAワクチン |
効果を減弱 |
エプレレノン |
血清カリウム値が上昇 |