処方薬
強力ネオミノファーゲンシーP静注20mL

強力ネオミノファーゲンシーP静注20mLの添付文書

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効果・効能

  1. 湿疹・皮膚炎、蕁麻疹、皮膚そう痒症、薬疹・中毒疹、口内炎、小児ストロフルス、フリクテン。

  2. 慢性肝疾患における肝機能異常の改善。

用法・用量

1日1回5~20mLを静脈内に注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

慢性肝疾患に対しては1日1回40~60mLを静脈内に注射又は点滴静注する。年齢、症状により適宜増減する。なお、増量する場合は1日100mLを限度とする。

副作用

本剤の慢性肝疾患における肝機能異常の改善の効能追加の二重盲検試験、用量変更の用量比較試験及び効能追加に伴う使用成績調査の合計4,451例中27例(0.61%)に副作用が認められた。主なものは血清カリウム値の低下13件(0.29%)、血圧上昇5件(0.11%)、上腹部不快感3件(0.07%)等であった。

  1. 重大な副作用

    1. ショック、アナフィラキシーショック(頻度不明):ショック、アナフィラキシーショック(血圧低下、意識消失、呼吸困難、心肺停止、潮紅、顔面浮腫等)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。
    2. アナフィラキシー様症状(頻度不明):アナフィラキシー様症状(呼吸困難、潮紅、顔面浮腫等)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。
    3. 偽アルドステロン症(頻度不明):増量又は長期連用により高度低カリウム血症、低カリウム血症の発現頻度の上昇、血圧上昇、ナトリウム貯留・体液貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症が現れる恐れがあるので、観察(血清カリウム値の測定等)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止する。また、低カリウム血症の結果として、脱力感、筋力低下などが現れる恐れがある。
  2. その他の副作用:次記のような症状が現れることがあり、投与量の増加により血清カリウム値低下、血圧上昇の発現頻度の上昇傾向が見られる。

    1. 過敏症:(0.1%未満)発疹、(頻度不明)蕁麻疹、そう痒。
    2. 体液・電解質:(0.1~5%未満)血清カリウム値低下、(頻度不明)浮腫。
    3. 循環器:(0.1~5%未満)血圧上昇。
    4. 消化器:(0.1%未満)上腹部不快感、(頻度不明)嘔気・嘔吐。
    5. 呼吸器:(頻度不明)咳嗽。
    6. :(頻度不明)一過性視覚異常(一過性の目のかすみ、一過性の目のチカチカ等)。
    7. その他:(0.1%未満)全身倦怠感、筋肉痛、異常感覚(しびれ感、ピリピリ感等)、発熱、過呼吸症状(肩の熱感、四肢冷感、冷汗、口渇、動悸)、尿糖陽性、(頻度不明)頭痛、熱感、気分不良。

使用上の注意

(禁忌)

  1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

  2. アルドステロン症の患者、ミオパシーのある患者、低カリウム血症の患者[低カリウム血症、高血圧症等を悪化させる恐れがある]。

(慎重投与)

高齢者[低カリウム血症等の発現率が高い]。

(重要な基本的注意)

  1. ショック等の発現を予測するため、十分な問診を行う。

  2. ショック発現時に救急処置のとれる準備をしておく。

  3. 投与後、患者を安静な状態に保たせ、十分な観察を行う。

  4. 甘草を含有する製剤との併用は、本剤に含まれるグリチルリチン酸が重複し、偽アルドステロン症が現れやすくなるので注意する。

(相互作用)

併用注意:

  1. ループ利尿剤(エタクリン酸、フロセミド等)、チアジド系及びその類似降圧利尿剤(トリクロルメチアジド、クロルタリドン等)[低カリウム血症(脱力感・筋力低下等)が現れる恐れがあるので、観察(血清カリウム値の測定等)を行うなど十分に注意する(これらの利尿作用が、本剤に含まれるグリチルリチン酸のカリウム排泄作用を増強し、血清カリウム値の低下が現れやすくなる)]。

  2. モキシフロキサシン塩酸塩[心室性頻拍(Torsades de Pointesを含む)、QT延長を起こす恐れがある(本剤が有するカリウム排泄作用により血清カリウム濃度が低下すると、モキシフロキサシン塩酸塩による心室性頻拍(Torsades de Pointesを含む)、QT延長が発現する恐れがある)]。

(高齢者への投与)

臨床での使用経験において、高齢者に低カリウム血症等の副作用の発現率が高い傾向が認められるので、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

妊婦等への投与に関する安全性は確立していないので、これらの患者には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[グリチルリチン酸一アンモニウムを大量投与したときの動物実験(ラット)において腎奇形等が認められている]。

(適用上の注意)

注射速度:静脈内投与は、患者の状態を観察しながらできるだけ投与速度を緩徐にする。

(その他の注意)

グリチルリチン酸又は甘草を含有する製剤の経口投与により、横紋筋融解症が現れたとの報告がある。

(取扱い上の注意)

  1. 製品の安定性を保持するため脱酸素剤を封入しているので、アンプルを包む包装は使用直前に開封し、開封後は速やかに使用する。

  2. 包装内に水滴が認められるものや内容液に着色、混濁又は結晶が認められるものは使用しない。