リンパック透析剤TA3 - 添付文書 | MEDLEY(メドレー)
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リンパック透析剤TA3
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リンパック透析剤TA3の添付文書

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効果・効能

慢性腎不全における透析型人工腎臓の灌流液として、次の要因を持つものに用いる:重炭酸濃度の高い重炭酸型透析液では、過度のアルカローシスを起こす恐れのある場合、無糖の透析液では、血糖値管理の困難な場合、他の重炭酸型透析液では、高カリウム血症、高マグネシウム血症の改善が不十分な場合、あるいは高カルシウム血症を起こす恐れのある場合。

用法・用量

A剤を水に溶かし、9Lとする(A液)。別にB剤を水に溶かし、11.34Lとする(B液)。このA液及びB液を、A液:B液:水=1:1.26:32.74の比率で希釈・調製する重炭酸型透析液供給装置を用いて血液透析を行う灌流液とする。用量は透析時間により異なるが、灌流液として150~300Lを用いる。

副作用

本剤は、副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

透析療法により、次のような症状が現れる恐れがある。このような場合には、それぞれ適切な処置を行う。

  1. 循環器

    1. 循環血液量の急激な減少による低血圧、ショック[透析を中止するか又は透析効率を下げ、輸液剤、昇圧剤の投与等を行う]。
    2. 血圧上昇[降圧剤の投与、酢酸型透析液への変更等を行う]。
  2. カルシウム代謝異常

    1. 骨合併症(骨粗鬆症、骨軟化症、線維性骨炎等)[活性型ビタミンD3製剤の投与等を行う]。
    2. 異所性石灰沈着症[リン吸着剤の投与により、血清リン値を正常範囲内に維持する]。
  3. 血糖

    1. 低血糖[直ちにブドウ糖液の注射、直ちに糖分の補給等を行う]。
    2. 高血糖[ブドウ糖を含まない透析液による透析等を行う]。
  4. 体重・血圧:体重増加、血圧上昇傾向(口渇感増強等による水分摂取増加)[限外濾過圧の調節により除水を行い、体重のコントロールを行う]。

  5. 不均衡症候群:頭痛、悪心、嘔吐、痙攣、意識混濁、不快、倦怠等[透析効率を下げるなどの処置を行う]。

使用上の注意

(慎重投与)

  1. 高度肝障害による酢酸代謝障害又は重症糖尿病による酢酸代謝障害等のある患者[酢酸が代謝されず、その作用(心機能抑制、末梢血管拡張)による血圧低下等が現れる恐れがある]。

  2. ジギタリス配糖体製剤投与中の患者[血清カリウム値低下によるジギタリス中毒発症の恐れがある]。

(重要な基本的注意)

本剤は、慢性腎不全に対する通常の血液透析に使用するが、次の事項を考慮して使用する。

  1. 本剤は、炭酸水素ナトリウムを含む製剤であるので、次のような場合に使用する、1)酢酸濃度の高い透析液では、代謝性アシドーシスの改善が不十分な場合に使用する、2)酢酸濃度の高い透析液では、不均衡症候群、血圧低下等のため、血液透析療法の持続又は管理の困難な場合に使用する、3)酢酸濃度の高い透析液では、十分な除水(体重維持)ができない場合に使用する、4)重炭酸濃度の高い重炭酸型透析液では、過度のアルカローシスを起こす恐れのある場合に使用する。

  2. 本剤は、ブドウ糖を含む製剤であるので、次のような場合に使用する:ブドウ糖を含まない透析液では、透析中血糖値の急激な低下等、良好な血糖コントロールの困難な場合に使用する。

  3. 本剤は、カリウム、カルシウム、マグネシウム濃度の低い製剤であるので、次のような場合に使用する、1)カリウム、マグネシウム濃度の高い透析液では、高カリウム血症、高マグネシウム血症の改善が不十分な場合に使用する、2)活性型ビタミンD3製剤やリン吸着剤としてカルシウム製剤等の薬剤使用中で、カルシウム濃度の高い透析液では、高カルシウム血症を起こす恐れのある場合に使用する。

(高齢者への使用)

使用にあたっては、他の患者と同様に本剤の特性に十分に留意し、長期使用する場合には、骨代謝異常が現れることがあるので、定期的に臨床検査(生化学検査、X線検査等)を行い、活性型ビタミンD3製剤の投与等の適切な処置を行う。

また、アルミニウム骨症の高齢者は、骨塩量が低下することがあるので、骨塩量を定期的に測定し、低下する場合はカルシウム濃度の高い透析液を用いるなど、適切な処置を行う。

(妊婦・産婦・授乳婦等への使用)

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用する[妊娠中の使用に関する安全性は確立していない]。

(小児等への使用)

小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

(適用上の注意)

  1. 用途:本剤は、注射又は腹膜灌流に使用しない。

  2. 透析用希釈用水:希釈する水については、脱イオン水が望ましいが、水道水等を用いる場合は、水道水中に存在するカルシウム等の濃度を十分考慮に入れて使用する。特に、カルシウム濃度が0.5mEq/Lを超えるような場合には、軟水化装置(純水装置)等を用いて軟水又は脱イオン水として用いることが望ましい。

  3. 調製時

    1. A剤とB剤を直接混合しない。A剤を溶解したA液、B剤を溶解したB液は、それぞれ単独では使用しない。また、両液の濃厚液を直接混合しない。
    2. 本剤は、用時調製の製剤であり、A剤を溶解したA液とB剤を溶解したB液とを混合希釈した透析液は、調製後速やかに使用する。
    3. B剤を溶解したB液の残液は使用しない。
    4. 定められた希釈液として調製する。希釈濃度が不正確な場合は、次のような症状を起こすことがあるので注意する。
      1. 濃度が高すぎた場合:頭痛、心悸亢進、血圧上昇、意識障害。
      2. 濃度が低すぎた場合:四肢のしびれ感、全身倦怠、胸内苦悶、急激な血圧低下、意識障害。
    5. 使用前に透析液の電解質濃度を測定し、それらが適正であることを確認する。
    6. 透析液のpHは希釈水等の影響で若干の変動があり得るので、使用前にpH7.2~7.4の範囲内にあることを確認する。
    7. 透析液の浸透圧測定に際しては、生理食塩液の浸透圧(理論値308mOsm/L)を測定し、実測値を補正する。
  4. 使用時

    1. 透析患者の血清浸透圧は、高窒素血症のため高値を示すのが普通であるから、血液側の陽圧によって、透析液浸透圧とのバランスを保つ。
    2. 使用に際しては、体温程度に温める。
    3. 透析液中の沈殿の有無を透析器前の透析液回路で確認し、沈殿の認められる透析液は使用しない。

(その他の注意)

本剤の使用に際しては、定期的に血液検査(電解質、酸・塩基平衡、BUN、クレアチニン、尿酸、血糖等)を行うことが望ましい。

(取扱い上の注意)

安定性試験:最終包装製品を用いた長期保存試験[室温(1~30℃)、1年6カ月間]の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、リンパック透析剤TA3は通常の市場流通下において1年6カ月間安定であることが確認された。