処方薬
イコサペント酸エチル粒状カプセル300mg「CH」
後発

イコサペント酸エチル粒状カプセル300mg「CH」の添付文書

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効果・効能

  1. 閉塞性動脈硬化症に伴う潰瘍、疼痛及び冷感の改善。

  2. 高脂血症。

用法・用量

  1. 閉塞性動脈硬化症に伴う潰瘍、疼痛及び冷感の改善:イコサペント酸エチルとして、1回600mgを1日3回、毎食直後に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

  2. 高脂血症:イコサペント酸エチルとして、1回900mgを1日2回又は1回600mgを1日3回、食直後に経口投与する。但し、トリグリセリドの異常を呈する場合には、その程度により、1回900mg、1日3回まで増量できる。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

  1. 重大な副作用

    肝機能障害、黄疸(頻度不明):AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al-P上昇、γ-GTP上昇、LDH上昇、ビリルビン上昇等を伴う肝機能障害、黄疸が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。

  2. その他の副作用:次のような症状が現れた場合には、症状に応じて適切な処置を行う。

    1. 過敏症:(頻度不明)発疹、そう痒感等[このような症状が現れた場合には投与を中止する]。
    2. 出血傾向:(頻度不明)皮下出血、血尿、歯肉出血、眼底出血、鼻出血、消化管出血等[観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う]。
    3. 血液:(頻度不明)貧血等。
    4. 消化器:(頻度不明)悪心、腹部不快感、下痢、腹痛、胸やけ、嘔吐、食欲不振、便秘、口内炎、口渇、腹部膨満感、鼓腸等。
    5. 肝臓:(頻度不明)AST上昇(GOT上昇)・ALT上昇(GPT上昇)・Al-P上昇・γ-GTP上昇・LDH上昇・ビリルビン上昇等の肝機能障害[観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う]。
    6. 腎臓:(頻度不明)BUN上昇・クレアチニン上昇。
    7. 呼吸器:(頻度不明)咳嗽、呼吸困難[観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う]。
    8. 精神神経系:(頻度不明)頭痛・頭重感、眩暈、ふらつき、眠気、不眠、しびれ。
    9. 筋骨格系:(頻度不明)関節痛、筋肉痛、四肢痛、筋痙攣(こむら返り等)。
    10. その他:(頻度不明)CK上昇(CPK上昇)、顔面潮紅、ほてり、発熱、動悸、浮腫、頻尿、尿酸上昇、全身倦怠感、血圧上昇、女性化乳房、耳鳴、発汗、ざ瘡。

使用上の注意

(禁忌)

  1. 出血している患者(血友病、毛細血管脆弱症、消化管潰瘍、尿路出血、喀血、硝子体出血等)[止血が困難となる恐れがある]。

  2. ミフェプリストン・ミソプロストール投与中の患者。

(慎重投与)

  1. 月経期間中の患者[出血を助長する恐れがある]。

  2. 出血傾向のある患者[出血を助長する恐れがある]。

  3. 手術を予定している患者[出血を助長する恐れがある]。

  4. 抗凝血剤投与中あるいは血小板凝集を抑制する薬剤投与中の患者。

(重要な基本的注意)

  1. 本剤を閉塞性動脈硬化症に伴う潰瘍、疼痛及び冷感の改善に用いる場合、治療にあたっては経過を十分に観察し、本剤で効果がみられない場合には、投与を中止し、他の療法に切り替える(また、本剤投与中は定期的に血液検査を行うことが望ましい)。

  2. 本剤を高脂血症に用いる場合には、次の点に十分留意する。

    1. 本剤を高脂血症に用いる場合には、適用の前に十分な検査を実施し、高脂血症であることを確認した上で本剤の適用を考慮する。
    2. 本剤を高脂血症に用いる場合には、あらかじめ高脂血症治療の基本である食事療法を行い、更に運動療法や高血圧・喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターの軽減等も十分に考慮する。
    3. 本剤を高脂血症に用いる場合には、投与中は血中脂質値を定期的に検査し、治療に対する反応が認められない場合には投与を中止する。

(相互作用)

  1. 併用禁忌:ミフェプリストン・ミソプロストール(メフィーゴパック)[ミフェプリストン・ミソプロストールによる子宮出血の程度が悪化する恐れがある(イコサペント酸エチルの抗血小板作用により出血が増強する恐れがある)]。

  2. 併用注意:抗凝血剤(ワルファリン等)、血小板凝集を抑制する薬剤(アスピリン、インドメタシン、チクロピジン塩酸塩、シロスタゾール等)[出血傾向を来す恐れがある(イコサペント酸エチルは抗血小板作用を有するので、抗凝血剤、血小板凝集を抑制する薬剤との併用により相加的に出血傾向が増大すると考えられる)]。

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

  1. 妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する。

  2. 授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせる[動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている]。

(小児等への投与)

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

(適用上の注意)

服用時:

  1. 本剤は空腹時に投与すると吸収が悪くなるので食直後に服用させる。

  2. 本剤は噛まずに服用させる。

(その他の注意)

  1. コントロール不良の高血圧症を有し、他の抗血小板剤を併用した症例において、脳出血が現れたとの報告がある。

  2. 本剤と同一有効成分(*4g/日)を含有する製剤の海外臨床試験において、心房細動又は心房粗動のリスク増加が認められたとの報告がある。

    :高脂血症において本剤の承認された1日最高用量は、2700mgである。

(取扱い上の注意)

安定性試験:アルミニウム箔に分包したものを用いた加速試験(40℃、75%RH、6カ月)の結果、通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。

(保管上の注意)

気密容器。