処方薬
ハルトマン輸液pH8「NP」

ハルトマン輸液pH8「NP」の添付文書

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効果・効能

  1. 循環血液量減少時及び組織間液減少時における細胞外液の補給・細胞外液の補正。

  2. 代謝性アシドーシスの補正。

用法・用量

1回500~1000mLを点滴静注する。投与速度は時間あたり300~500mLとする。なお、年齢、症状、体重により適宜増減する。

副作用

本剤は、副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

副作用が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。

  1. 過敏症:(頻度不明)紅斑、蕁麻疹、そう痒感。

  2. 大量・急速投与:(頻度不明)肺水腫、脳浮腫、末梢浮腫。

使用上の注意

(禁忌)

高乳酸血症の患者[症状が悪化する恐れがある]。

(慎重投与)

  1. 腎疾患に基づく腎不全のある患者[水分、電解質の過剰投与に陥りやすく、症状が悪化する恐れがある]。

  2. 心不全のある患者[循環血液量を増すことから心臓に負担をかけ、症状が悪化する恐れがある]。

  3. 重篤な肝障害のある患者[水分、電解質代謝異常が悪化する恐れがある]。

  4. 高張性脱水症の患者[本症では水分補給が必要であり、電解質を含む本剤の投与により症状が悪化する恐れがある]。

  5. 閉塞性尿路疾患により尿量が減少している患者[水分、電解質の過負荷となり、症状が悪化する恐れがある]。

(高齢者への投与)

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、投与速度を緩徐にし、減量するなど注意する。

(適用上の注意)

  1. 開封後直ちに使用し、残液は決して使用しない。

  2. 調製時

    1. 本剤はカルシウム塩を含有するため、クエン酸加血液と混合すると凝血を起こす恐れがあるので注意する。
    2. リン酸イオン及び炭酸イオンと沈殿を生じるので、リン酸塩を含む製剤又は炭酸塩を含む製剤と配合しない。
  3. 投与前

    1. 投与に際しては、感染に対する配慮をする(患者の皮膚や器具の消毒)。
    2. 寒冷期には体温程度に温めて使用する。
  4. 投与時:ゆっくりと静脈内に投与する。

(取扱い上の注意)

  1. プラスチックバッグ製品に関する注意

    1. プラスチックバッグを包んでいる外袋の破損及び内側に液滴が認められる場合や、内容液に着色又は混濁等の異常が認められる場合は使用しない。
    2. ゴム栓部のシールフィルムが万一はがれているときは使用しない。
    3. 混注の際は注射針をゴム栓の○印の位置に真っ直ぐに刺す(また、同一箇所に繰り返し刺さない)。輸液セットの針は、混注の際に用いた○印とは異なる○印の位置に真っ直ぐに刺す(針を斜めに刺すと、ゴム片(コア)が内容液中に混入したり、プラスチックバッグの首部を貫通し液漏れを起こすことがある)。
    4. 通気針は不要であるが、輸液の液量が少なくなると排出速度が低下してくるので、滴下速度に十分注意する。また、輸液の液面と静脈針との落差を保つようにして点滴静注する。
    5. 連結管(U字管)による連続投与は行わない(2バッグ以上の連続投与を行う場合は、Y型タイプの輸液セットを使用する)。
    6. 容器の液目盛りは、およその目安として使用する。
  2. 安定性試験:最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、ハルトマン輸液pH8「NP」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。