マルトス輸液10%の添付文書
添付文書PDFファイル
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効果・効能
糖尿病及び術中・術後で非経口的に水補給・非経口的にエネルギー補給を必要とする場合。
用法・用量
1回500~1000mLを徐々に静脈内に点滴注入する。投与速度はマルトース水和物として1時間あたり0.3g/kg体重以下(体重50kgとして10%液500mLを4時間以上)とする。なお、年齢、症状により適宜増減する。
副作用
6,100症例中、副作用が報告されたのは2例(0.03%)で、発現件数は4件であった(副作用調査終了時、1977年)。
重大な副作用
アナフィラキシーショック:マルトース含有製剤ではアナフィラキシーショックを起こすことが報告されているので、投与にあたっては観察を十分に行い、呼吸困難、血圧低下、頻脈、蕁麻疹、潮紅等の症状が認められた場合には投与を直ちに中止し、適切な処置を行う(事務連絡、1996年)。
その他の副作用:副作用が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
- 過敏症(0.03%):発疹、そう痒等が現れることがある。
- 大量・急速投与:大量を急速投与すると、電解質喪失を起こすことがある(第二次再評価結果その3、1990年)。
使用上の注意
(高齢者への投与)
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、投与速度を緩徐にし、減量するなど注意する。
(臨床検査結果に及ぼす影響)
グルコース脱水素酵素(GDH)法を用いた血糖測定法ではマルトースが測定結果に影響を与え、実際の血糖値よりも高値を示す場合があることが報告されている(インスリン投与が必要な患者においては、インスリンの過量投与につながり低血糖を来す恐れがあるので、本剤を投与されている患者の血糖値の測定には、マルトースの影響を受ける旨の記載がある血糖測定用試薬及び測定器は使用しない)。
(適用上の注意)
投与前:
- 投与に際しては、感染に対する配慮をする(患者の皮膚や器具消毒)。
- 寒冷期には体温程度に温めて使用する。
- 開封後直ちに使用し、残液は決して使用しない。
投与時:ゆっくり静脈内に投与する。
(取扱い上の注意)
注射針はゴム栓の○印にまっすぐ刺す(斜めに刺すと注射針が容器頚部を貫通し、液漏れの原因となることがある)。
ソフトバッグ製品は、原則として連結管を用いたタンデム方式による投与はできない。
包装内に水滴が認められるものや内容液が着色又は混濁しているものは使用しない。
容器の液目盛りはおよその目安として使用する。