処方薬
ビタミンK1注10mg
後発

ビタミンK1注10mgの添付文書

添付文書PDFファイル

PDFファイルを開く

※添付文書のPDFファイルは随時更新しておりますが、常に最新であるとは限りません。予めご了承ください。

効果・効能

  1. ビタミンK欠乏症の予防及び治療:各種薬剤投与中におこる低プロトロンビン血症(クマリン系抗凝血薬投与中におこる低プロトロンビン血症、サリチル酸投与中におこる低プロトロンビン血症、抗生物質投与中におこる低プロトロンビン血症など)。胆道障害及び胃腸障害に伴うビタミンK吸収障害。新生児低プロトロンビン血症。肝障害に伴う低プロトロンビン血症。

  2. ビタミンK欠乏が推定される出血。

用法・用量

フィトナジオンとして、1日5~15mg、新生児出血の予防には母体に対し10mg、薬剤投与中におこる低プロトロンビン血症等には20~50mgを皮下、筋肉内又は静脈内注射する。新生児出血の予防には生後直ちに1日0.5~2mgを皮下又は筋肉内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

  1. 重大な副作用

    ショック(頻度不明):ショック症状を起こすことがあるので、観察を十分に行い、血圧降下、胸内苦悶、呼吸困難等が現れた場合投与を中止し、直ちに人工呼吸、直ちに酸素吸入、直ちに昇圧剤の投与等救急処置をとる。

  2. その他の副作用(頻度不明)

    1. 血液:過ビリルビン血症(大量・長期投与)。
    2. 過敏症:発疹等[このような症状が現れた場合には、投与を中止する]。
    3. 皮膚:遅発性硬結、遅発性発赤、遅発性皮膚腫脹、遅発性湿疹様皮膚炎。

使用上の注意

(禁忌)

  1. 本剤に対し過敏症の既往歴のある患者。

  2. ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を含有する医薬品に対し過敏症の既往歴のある患者。

(慎重投与)

  1. 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギーを起こしやすい体質を持つ患者。

  2. 薬物過敏症の既往歴のある患者。

(重要な基本的注意)

  1. 本剤の投与により、まれにショック等の重篤な過敏反応の発現がみられるので、使用に際しては少量注入後患者の状態をよく観察し、異常が認められた場合には速やかに投与を中止し、適切な処置をとる。

  2. ショック等を予測するため、投与に際してはアレルギー既往歴、薬物過敏症等について十分な問診を行う。

  3. 本剤の添加剤であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を含有する医薬品で、ショックの発現が報告されているので、前記注意事項に留意する。

  4. 経口ビタミンK製剤が投与できない場合にのみ投与を考慮する。

(相互作用)

併用注意:クマリン系抗凝血薬(ワルファリン)[併用に注意する(ワルファリンの作用を減弱する)]。

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

妊婦等への投与に関する安全性は確立していない。

(小児等への投与)

  1. 大量投与により、ときに新生児等に過ビリルビン血症、核黄疸が現れることがあるので、大量投与を避ける。

  2. 低出生体重児、新生児に使用する場合には十分注意する[外国において、ベンジルアルコールの静脈内大量投与(99~234mg/kg)により、中毒症状(あえぎ呼吸、アシドーシス、痙攣等)が低出生体重児に発現したとの報告がある(本剤は添加剤としてベンジルアルコールを含有している)]。

(適用上の注意)

  1. 投与速度:急速に投与するとショック症状が現れることがあるので、点滴静注等で、ゆっくり静脈内に投与する。

  2. 投与時:点滴静注する場合は、本剤の光分解を防ぐため、遮光カバーを用いるなど十分に注意する。

  3. 筋肉内投与時:筋肉内に投与する場合は、組織・神経などへの影響を避けるため、次記の点に注意する。

    1. 筋肉内投与時同一部位への反復注射は避ける。なお、新生児、低出生体重児、乳児、小児には特に注意する。
    2. 筋肉内投与時神経走行部位を避けるよう注意する。
    3. 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり血液の逆流を見た場合には、直ちに針を抜き、部位をかえて注射する。
  4. 本剤はアンプルカット時のガラス片混入の少ないクリーンカットアンプルを使用しているが、更に安全に使用するため、エタノール消毒綿等で清拭しカットする。

(取扱い上の注意)

安定性試験:最終包装製品を用いた長期保存試験[遮光保存、2年]の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、ビタミンK1注10mgは遮光保存において2年間安定であることが確認されている。

(保管上の注意)

遮光。