ピロットクリームの添付文書

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効果・効能

湿潤、糜爛、結痂を伴うか、又は二次感染を併発している次の疾患：湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症、脂漏性皮膚炎を含む)、乾癬、掌蹠膿疱症。
外傷・熱傷及び手術創等の二次感染。

用法・用量

1日1～数回適量を塗布する。なお、症状により適宜増減する。

(用法・用量に関連する使用上の注意)

本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめる。

副作用

重大な副作用

眼圧亢進、緑内障、後嚢白内障(ベタメタゾン吉草酸エステルによる)：眼瞼皮膚への使用に際しては眼圧亢進、緑内障を起こすことがあるので注意する。大量又は長期にわたる広範囲の使用、密封法(ODT)により後嚢白内障、緑内障等が現れることがある。
その他の副作用
1. 皮膚感染症：(5%以上又は頻度不明)皮膚真菌症(皮膚カンジダ症、皮膚白癬等)[密封法(ODT)の場合、起こりやすい][このような症状が現れた場合には使用を中止し、適切な抗真菌剤、抗菌剤等に切り替える]、ゲンタマイシン耐性菌又は非感性菌による皮膚感染症[密封法(ODT)の場合、起こりやすい][このような症状が現れた場合には使用を中止し、適切な抗真菌剤、抗菌剤等に切り替える]及び皮膚ウイルス感染症[密封法(ODT)の場合、起こりやすい][このような症状が現れた場合には使用を中止し、適切な抗真菌剤、抗菌剤等に切り替える]。
2. その他の皮膚症状(ベタメタゾン吉草酸エステルによる)：(5%以上又は頻度不明)長期連用により、ざ瘡様発疹、酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎(ほほに潮紅、口囲潮紅等、丘疹、膿疱、毛細血管拡張)、ステロイド皮膚(皮膚萎縮、毛細血管拡張、紫斑)、多毛、皮膚色素脱失等[このような症状が現れた場合にはその使用を差し控え、副腎皮質ステロイドを含有しない薬剤に切り替える]、(0.1～5%未満)魚鱗癬様皮膚変化[このような症状が現れた場合にはその使用を差し控え、副腎皮質ステロイドを含有しない薬剤に切り替える]。
3. 過敏症：(5%以上又は頻度不明)皮膚刺激感、接触性皮膚炎、発疹等[このような場合には使用を中止する]。
4. 下垂体・副腎皮質系機能(ベタメタゾン吉草酸エステルによる)：(5%以上又は頻度不明)大量又は長期にわたる広範囲の使用、密封法(ODT)により、下垂体・副腎皮質系機能抑制[大量又は長期にわたる広範囲の使用において、投与中止、密封法(ODT)において、投与中止により急性副腎皮質機能不全に陥る危険性があるため、投与を中止する際は患者の状態を観察しながら徐々に減量する]。
5. その他(ゲンタマイシン硫酸塩による)：(5%以上又は頻度不明)長期連用により、腎障害、難聴[長期連用を避ける]。

使用上の注意

(禁忌)

ゲンタマイシン耐性菌による皮膚感染又はゲンタマイシン非感性菌による皮膚感染のある場合[皮膚感染が増悪する恐れがある]。
真菌皮膚感染症・スピロヘータ皮膚感染症・ウイルス皮膚感染症及び動物性皮膚疾患(疥癬、けじらみ等)[これらの疾患が増悪する恐れがある]。
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎[穿孔部位の治癒の遅延及び感染の恐れがある]。
潰瘍(ベーチェット病は除く)、第2度深在性以上の熱傷・第2度深在性以上の凍傷[皮膚の再生が抑制され、治癒が遅延する恐れがある]。
ストレプトマイシン、カナマイシン、ゲンタマイシン、フラジオマイシン等のアミノグリコシド系抗生物質又はバシトラシンに対し過敏症の既往歴のある患者。

(重要な基本的注意)

湿疹・皮膚炎群、乾癬、掌蹠膿疱症、外傷・熱傷及び手術創等に対しては、湿潤、糜爛、結痂を伴うか、又は二次感染を併発しているものにのみ使用し、これらの症状が改善した場合には、速やかに使用を中止し、抗生物質を含有しない薬剤に切り替える。
感作される恐れがあるので、観察を十分に行い感作されたことを示す兆候(そう痒、発赤、腫脹、丘疹、小水疱等)が現れた場合には使用を中止する。
大量又は長期にわたる広範囲の使用により、副腎皮質ステロイド剤を全身的投与した場合と同様な症状が現れることがある。
症状改善後は、できるだけ速やかに使用を中止する。