ベンクロジド・エタノール液(0.5%)の添付文書
添付文書PDFファイル
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効果・効能
手術部位(手術野)の皮膚の消毒。
医療機器の消毒。
用法・用量
手術部位(手術野)の皮膚の消毒:本剤をそのまま消毒部位に用いる。
医療機器の消毒:本剤をそのまま用いる。
(本剤は希釈せず、原液のまま使用する)。
副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため、発現頻度は不明である。
重大な副作用
ショック(頻度不明):ショックが現れることがあるので観察を十分に行い、悪心・不快感・冷汗・眩暈・胸内苦悶・呼吸困難・発赤等が現れた場合には、直ちに使用を中止し、適切な処置を行う。
その他の副作用(頻度不明)
- 過敏症:発疹、発赤、蕁麻疹等[このような症状が現れた場合には、直ちに使用を中止し、再使用しない]。
- 皮膚:皮膚刺激症状[このような症状が現れた場合には使用を中止する]。
使用上の注意
(禁忌)
クロルヘキシジン製剤に対し過敏症の既往歴のある患者。
脳、脊髄、耳(内耳、中耳、外耳)[聴神経及び中枢神経に対して直接使用した場合は、難聴、神経障害を来すことがある]。
膣、膀胱、口腔等の粘膜面[クロルヘキシジン製剤の前記部位への使用により、ショック症状(初期症状:悪心・不快感・冷汗・眩暈・胸内苦悶・呼吸困難・発赤等)の発現が報告されている]。
損傷皮膚及び粘膜[エタノールを含有するので、損傷皮膚及び粘膜への使用により、刺激作用を有する]。
眼[外国において重篤な眼障害をおこしたとの報告がある]。
(慎重投与)
薬物過敏症の既往歴のある患者。
喘息等のアレルギー疾患の既往歴、家族歴のある患者。
(重要な基本的注意)
ショック等の反応を予測するため、使用に際してはクロルヘキシジン製剤に対する過敏症の既往歴、薬物過敏体質の有無について十分な問診を行う。
損傷皮膚に使用しない(エタノールを含有するので、損傷部位への使用により、刺激作用を持つ)。
産婦人科用(膣・外陰部の消毒等)、泌尿器科用(膀胱・外性器の消毒等)には使用しない。
(適用上の注意)
使用経路:外用にのみ使用する。
使用時:
- 本剤の使用中に誤って眼に入らないように注意する(眼に入った場合には、直ちによく水洗する)。
- 広範囲又は長期間使用する場合には、蒸気の吸入に注意する。
- 引火性、爆発性があるため、火気(電気メス使用等も含む)には十分注意する。
(取扱い上の注意)
血清・膿汁等の蛋白質を凝固させ、内部にまで浸透しないことがあるので、これらが付着している医療機器等に用いる場合には、十分に洗い落としてから使用する。
石鹸類は本剤の殺菌作用を弱めるので、予備洗浄に用いた石鹸分を十分に洗い落としてから使用する。
本剤を取扱う容器類は常に清浄なものを使用する(水や容器は、微生物汚染を受けやすく、まれに消毒液に抵抗性を示す微生物が含まれることがある)。
手洗い等に使用する場合は、少なくとも毎日新しい溶液と取り替える。
器具類の消毒に使用する場合には、必要に応じ防錆剤として亜硝酸ナトリウムを1g/L添加する。また、本剤は器具類の消毒に使用する場合は、毎週新しい溶液と取り替える。
注射器、カテーテル等の神経あるいは粘膜面に接触する可能性のある器具を本剤で消毒した場合は、滅菌精製水でよく洗い流した後使用する。
本剤の付着したカテーテルを透析に用いると、透析液の成分により難溶性の塩を生成することがあるので、本剤で消毒したカテーテルは、滅菌精製水でよく洗い流した後使用する。
綿球・ガーゼ等は本剤を吸着するので、これらを浸漬して用いる場合には、有効濃度以下にならないように注意する。
本剤の付着した白布を直接、次亜塩素酸塩で漂白すると、褐色のシミを生じることがあるので、漂白剤としては過炭酸ナトリウム等の酸素系漂白剤が適当である。
合成ゴム製品、合成樹脂製品、光学器具、鏡器具、塗装カテーテル等には、変質するものがあるので、このような器具は長時間浸漬しない。
本剤は比較的安定であるが、高温に長時間保つことは避ける。
安定性試験:最終包装品を用いた長期保存試験(室温、4年間)の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、ベンクロジド・エタノール液(0.5%)は通常の流通下において3年間安定であることが確認された。
(保管上の注意)
遮光した気密容器に入れ、火気を避けて保存。