処方薬
モサプリドクエン酸塩錠2.5mg「JG」
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モサプリドクエン酸塩錠2.5mg「JG」の添付文書

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効果・効能

1.  慢性胃炎に伴う消化器症状(胸やけ、悪心・嘔吐)。
1.  経口腸管洗浄剤によるバリウム注腸X線造影検査前処置の補助。

(効能又は効果に関連する注意)

〈経口腸管洗浄剤によるバリウム注腸X線造影検査前処置の補助〉塩化ナトリウム、塩化カリウム、炭酸水素ナトリウム及び無水硫酸ナトリウム含有経口腸管洗浄剤(ニフレック配合内用剤)以外の経口腸管洗浄剤との併用による臨床試験は実施されていない〔17.1.1参照〕。

用法・用量

〈慢性胃炎に伴う消化器症状(胸やけ、悪心・嘔吐)〉

通常、成人には、モサプリドクエン酸塩として1日15mgを3回に分けて食前または食後に経口投与する。

〈経口腸管洗浄剤によるバリウム注腸X線造影検査前処置の補助〉

通常、成人には、経口腸管洗浄剤の投与開始時にモサプリドクエン酸塩として20mgを経口腸管洗浄剤(約180mL)で経口投与する。また、経口腸管洗浄剤投与終了後、モサプリドクエン酸塩として20mgを少量の水で経口投与する。

(用法及び用量に関連する注意)

〈慢性胃炎に伴う消化器症状(胸やけ、悪心・嘔吐)〉一定期間(通常2週間)投与後、消化器症状の改善について評価し、投与継続の必要性について検討すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    1. 重大な副作用
  1. 1.1. 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):劇症肝炎、著しいAST上昇、著しいALT上昇、著しいγ-GTP上昇等を伴う重篤な肝機能障害、黄疸があらわれることがあり、死亡に至った例もある〔8.1参照〕。

    1. その他の副作用
    1. 〈慢性胃炎に伴う消化器症状(胸やけ、悪心・嘔吐)〉

      ①. 〈慢性胃炎に伴う消化器症状(胸やけ、悪心・嘔吐)〉過敏症:(1%未満)浮腫、(頻度不明)発疹、じん麻疹。

      ②. 〈慢性胃炎に伴う消化器症状(胸やけ、悪心・嘔吐)〉血液:(1~2%未満)好酸球増多、(1%未満)白血球減少。

      ③. 〈慢性胃炎に伴う消化器症状(胸やけ、悪心・嘔吐)〉消化器:(1~2%未満)下痢・軟便、(1%未満)口渇、味覚異常、腹痛、嘔吐、(頻度不明)嘔気、腹部膨満感、口内しびれ感(舌しびれ感、口唇しびれ感等を含む)。

      ④. 〈慢性胃炎に伴う消化器症状(胸やけ、悪心・嘔吐)〉肝臓:(1%未満)AST上昇、ALT上昇、ALP上昇、γ-GTP上昇、ビリルビン上昇。

      ⑤. 〈慢性胃炎に伴う消化器症状(胸やけ、悪心・嘔吐)〉循環器:(1%未満)心悸亢進。

      ⑥. 〈慢性胃炎に伴う消化器症状(胸やけ、悪心・嘔吐)〉精神神経系:(1%未満)めまい・ふらつき、頭痛。

      ⑦. 〈慢性胃炎に伴う消化器症状(胸やけ、悪心・嘔吐)〉その他:(1~2%未満)中性脂肪上昇、(1%未満)倦怠感、(頻度不明)振戦。

    2. 〈経口腸管洗浄剤によるバリウム注腸X線造影検査前処置の補助〉

      ①. 〈経口腸管洗浄剤によるバリウム注腸X線造影検査前処置の補助〉消化器:(1~5%未満)腹部膨満感、嘔気、腹痛、(1%未満)胃部不快感、おくび。

      ②. 〈経口腸管洗浄剤によるバリウム注腸X線造影検査前処置の補助〉肝臓:(1%未満)ビリルビン上昇。

      ③. 〈経口腸管洗浄剤によるバリウム注腸X線造影検査前処置の補助〉精神神経系:(1~5%未満)頭痛、(1%未満)眠気。

      ④. 〈経口腸管洗浄剤によるバリウム注腸X線造影検査前処置の補助〉その他:(1~5%未満)尿潜血、尿蛋白、(1%未満)胸部不快感、寒気、倦怠感、顔面腫脹、LDH上昇。

使用上の注意

(重要な基本的注意)

  1. 1. 劇症肝炎や重篤な肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、長期にわたって漫然と投与しないこと。また、患者に対し、本剤投与後に倦怠感、食欲不振、尿濃染、眼球結膜黄染等の症状があらわれた場合は、本剤を中止し、医師等に連絡するよう指導すること〔11.1.1参照〕。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で乳汁への移行が報告されている)。

(小児等)

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

(高齢者)

高齢者:患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に腎機能、肝機能等の生理機能が低下している)。なお、慢性胃炎に伴う消化器症状の高齢者に用いる際に、副作用が発現した場合には、減量(例えば1日7.5mg)するなど適切な処置を行うこと。

(相互作用)

    1. 併用注意

    抗コリン作用を有する薬剤(アトロピン、ブチルスコポラミン等)[本剤の作用が減弱する可能性があるので、抗コリン剤を服用する場合は、服用間隔をあけるなど注意すること(本剤の消化管運動の促進作用は、コリン作動性神経の賦活により発現するため、抗コリン剤の併用により本剤の作用が抑制される)]。

(適用上の注意)

    1. 薬剤交付時の注意

    PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。

(その他の注意)

    1. 非臨床試験に基づく情報

    げっ歯類に臨床通常用量の100~330倍(30~100mg/kg/日)を長期間経口投与した試験(ラット104週間、マウス92週間)において、腫瘍(肝細胞腺腫及び甲状腺濾胞性腫瘍)の発生率の上昇が認められた。

(保管上の注意)

室温保存。