ラモセトロン塩酸塩静注液0.3mgシリンジ「F」の添付文書
添付文書PDFファイル
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効果・効能
シスプラチン等の抗悪性腫瘍剤投与に伴う消化器症状(悪心・嘔吐)。
用法・用量
ラモセトロン塩酸塩として0.3mgを1日1回静脈内投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。また、効果不十分な場合には、同用量を追加投与できる。但し、1日量として0.6mgを超えないこととする。
副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用(頻度不明)
ショック、アナフィラキシー様症状:ショック、アナフィラキシー様症状(気分不良、胸内苦悶感、呼吸困難、喘鳴、顔面潮紅、発赤、そう痒感、チアノーゼ、血圧低下等)を起こすことがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
重大な副作用(類薬)
てんかん様発作:他の5-HT3受容体拮抗型制吐剤で、外国において、てんかん様発作が現れたとの報告がある。
その他の副作用(頻度不明)
- 過敏症:皮疹、そう痒感、発赤[このような症状が現れた場合には投与を中止する]。
- 精神神経系:頭痛、頭重。
- 消化器:下痢、便秘。
- 腎臓:BUN上昇、血中クレアチニン上昇。
- 肝臓:肝機能異常(AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ-GTP上昇、ビリルビン上昇等)。
- その他:体熱感、しゃっくり、頭部のほてり、舌のしびれ感。
使用上の注意
(禁忌)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(重要な基本的注意)
本剤は強い悪心、嘔吐が生じる抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)の投与の場合に限り使用する。
(相互作用)
本剤は、主として肝臓の薬物代謝酵素CYP1A2及びCYP2D6により代謝される。
併用注意:フルボキサミン[本剤の血中濃度が上昇し副作用が増強される恐れがある(フルボキサミンのCYP1A2阻害作用により本剤の血中濃度が上昇する可能性がある)]。
(高齢者への投与)
患者の状態を観察しながら慎重に投与し、副作用が発現した場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う[一般に高齢者では生理機能が低下している]。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
妊婦等:妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立されていない]。
授乳婦:授乳中の女性に投与する場合には授乳を中止させる[ラットにおいて乳汁中への移行が報告されている]。
(小児等への投与)
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
(適用上の注意)
調製時:現在までに次記に示す注射液との配合変化を起こすことが確認されているので、混合しない:D-マンニトール注射液、ルネトロン注射液、ラシックス注(なお、ラシックス注については、フロセミド20mgを含むラシックス注に生理食塩液200mLを加え本剤1シリンジ(2mL)と混合する場合には差し支えない)。
(取扱い上の注意)
シリンジ製剤に関する注意
- ピロー包装は使用する直前に開封する。
- シリンジが破損する恐れがあるため、衝撃を避ける。
- 薬液が漏洩している場合や、薬液に混濁や浮遊物等の異常が認められる際は、使用しない。
- シリンジに破損等の異常が認められる際は使用しない。
- シリンジ先端のトップキャップを外した後は先端部に触れない。
- 開封後の使用は1回限りとし、使用後の残液は容器とともに速やかに廃棄する。
- シリンジの再滅菌・再利用はしない。
安定性試験:最終包装製品を用いた加速試験(40±1℃、相対湿度75±5%、遮光、6カ月)の結果、ラモセトロン塩酸塩静注液0.3mgシリンジ「F」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。
(ラモセトロン塩酸塩静注液0.3mgシリンジ「F」の使用方法)
操作方法:
ピロー包装を開封し、シリンジを取り出す。
注:シリンジは使用する直前に包装から取り出す。
トップキャップをゆっくり回しながら外し、注射針を取り付ける。
注:トップキャップを外した後は、シリンジ先端部に触れない。
注射針がきちんと装着されていることを確認し、注射針のプロテクターをゆっくり回しながら引いて外す。
注:針先に触れないよう注意する。
注射針を上に向け、シリンジを指で軽くはじいてシリンジ内の気泡を上部に集めた後、プランジャーロッドを押してシリンジ内の気泡を除く。
注:
- 本シリンジはガラス製のため、シリンジをたたいたり、強い衝撃を与えない。
- 投与に先立ち、注射部位を厳重に消毒する。
(保管上の注意)
遮光。