処方薬
グリセリン浣腸液50%「ORY」
後発

グリセリン浣腸液50%「ORY」の添付文書

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※添付文書のPDFファイルは随時更新しておりますが、常に最新であるとは限りません。予めご了承ください。

効果・効能

便秘、腸疾患時の排便。

用法・用量

1回10~150mLを直腸内に注入する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

  1. 過敏症:(頻度不明)発疹等[このような場合には投与を中止する]。

  2. 消化器:(頻度不明)腹痛、腹鳴、腹部膨満感、直腸不快感、肛門部違和感・肛門部熱感、残便感等。

  3. 循環器:(頻度不明)血圧変動。

使用上の注意

(禁忌)

  1. 腸管内出血、腹腔内炎症のある患者、腸管穿孔又はその恐れのある患者[腸管外漏出による腹膜炎の誘発、蠕動運動亢進作用による症状の増悪、グリセリンの吸収による溶血、腎不全を起こす恐れがある]。

  2. 全身衰弱の強い患者[強制排便により衰弱状態を悪化させ、ショックを起こす恐れがある]。

  3. 下部消化管術直後の患者[蠕動運動亢進作用により腸管縫合部の離解をまねく恐れがある]。

  4. 吐気、嘔吐又は激しい腹痛等、急性腹症が疑われる患者[症状を悪化させる恐れがある]。

(慎重投与)

  1. 局所に炎症・創傷(腸管炎症・腸管創傷、肛門炎症・肛門創傷)のある患者[出血を促しグリセリンが吸収され溶血を、また、腎不全を起こす恐れがある]。

  2. 腸管麻痺のある患者[蠕動運動亢進作用により腹痛等の症状を増悪させる恐れがある]。

  3. 重症硬結便のある患者[浣腸剤では十分な効果が得られず、腹痛等の症状を増悪させる恐れがある]。

  4. 重篤な心疾患のある患者[症状を増悪させる恐れがある]。

  5. 乳児[患児側の反応を十分に把握できない場合、過量投与に陥りやすい]。

  6. 高齢者。

  7. 妊婦。

(重要な基本的注意)

連用による耐性増大等のため効果が減弱し薬剤に頼りがちになることがあるので長期連用を避ける。

(高齢者への投与)

高齢者では過度の瀉下作用により体液量減少等を来し、脱水等を起こすことがあるので、少量から開始するなど慎重に投与する。

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

  1. 妊婦:妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する。

  2. 流早産:子宮収縮を誘発して流早産を起こす危険性があるので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。

(適用上の注意)

  1. 投与時

    1. 浣腸用にのみ使用する。
    2. 注入に際し、直腸粘膜を損傷することがあるので、慎重に挿入する(挿入時、損傷を起こし、出血がみられた場合、グリセリンが血管内に入り、溶血を起こす恐れがある)。
    3. 患者の状態を観察しながら投与し、異常が認められた場合には直ちに投与を中止する。
  2. 投与後:連続の使用を避け、1個を1回で使用し、使用残液は容器ごと廃棄する。

(取扱い上の注意)

安定性試験:最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。

(グリセリン浣腸液50%「ORY」開封及び使用方法)

  1. グリセリン浣腸液50%「ORY」を袋のまま、お湯(40℃程度)に入れて内容液を体温ぐらいに温める(5~6分)。

  2. 次に袋から取り出し添付文書の図のようにアダプターを左に、本体を右に、とまるまで回し、これで、本体が開封されて内容液がノズルの方に流出する状態となる(注意1)。

  3. 最後にキャップをはずし、本体を軽くにぎり容器内の空気を追い出しながら、先端から出てくる内容液でノズル先端(挿入部分)をぬらし、肛門にそのままゆっくり挿入し、内容液を注入する(注意2)。

    ノズルを無理に挿入したりすると、直腸粘膜を損傷することがある。

    挿入時の体位は、左側臥位で行うと容易に挿入できる。注入後はチューブを静かに抜き取り、肛門部を脱脂綿で押さえ、2~5分間待って便意が強くなってから排便させる。

    挿入の目安は成人で6~10cm、小児で3~7cm。

    注意1:アダプターと本体をあやまって逆に回すと本体とアダプターがはずれるので、はずれた場合には、アダプターに本体を強めに差し込んで、本体を右に回す。

    注意2:内容液は多めに入っているので、無理して内容液を全部注入する必要はない(容器内に少量の液が残る)。