処方薬
炭酸水素ナトリウム「東海」

炭酸水素ナトリウム「東海」の添付文書

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効果・効能

  1. (経口)

    1. 次記疾患における制酸作用と症状の改善:胃潰瘍・十二指腸潰瘍、胃炎(急性胃炎・慢性胃炎、薬剤性胃炎を含む)、上部消化管機能異常(神経性食思不振、いわゆる胃下垂症、胃酸過多症を含む)。
    2. アシドーシスの改善、尿酸排泄の促進と痛風発作の予防。
  2. (含嗽・吸入)上気道炎の補助療法(粘液溶解)。

用法・用量

  1. (経口)炭酸水素ナトリウムとして、1日3~5gを数回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

  2. (含嗽・吸入)含嗽、吸入には、1回量1~2%液100mLを1日数回用いる。なお、年齢、症状により適宜増減する。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

  1. 代謝異常:(頻度不明)アルカローシス、ナトリウム蓄積による浮腫[これらの症状が現れた場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う]。

  2. 消化器:(頻度不明)胃部膨満、胃酸二次的分泌(胃酸リバウンド現象)。

使用上の注意

(禁忌)

  1. ナトリウム摂取制限を必要とする患者(高ナトリウム血症、浮腫、妊娠高血圧症候群等)[ナトリウムの貯留増加により症状が悪化する恐れがある]。

  2. ヘキサミン投与中の患者。

(慎重投与)

  1. 重篤な消化性潰瘍のある患者[胃酸の二次的分泌(リバウンド現象)により症状が悪化する恐れがある]。

  2. 腎障害のある患者[ナトリウムの貯留により症状が悪化する恐れがある]。

  3. 心機能障害のある患者[ナトリウムの貯留により症状が悪化する恐れがある]。

  4. 肺機能障害のある患者[症状が悪化する恐れがある]。

  5. 低クロル性アルカローシス等の電解質失調の患者[症状が悪化する恐れがある]。

(相互作用)

  1. 併用禁忌:ヘキサミン(ヘキサミン静注液)[本剤はヘキサミンの効果を減弱させることがある(ヘキサミンは酸性尿中でホルムアルデヒドとなり抗菌作用を発現するが、本剤は尿のpHを上昇させヘキサミンの効果を減弱させる)]。

  2. 併用注意:本剤は制酸作用等を有しているので、他の薬剤の吸収・排泄にも影響を与えることがある。

    大量の牛乳、カルシウム製剤[milk-alkali syndrome(高カルシウム血症、高窒素血症、アルカローシス等)が現れる恐れがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には投与を中止する((機序)代謝性アルカローシスが持続することにより、尿細管でのカルシウム再吸収が増加する(危険因子)高カルシウム血症、代謝性アルカローシス、腎機能障害のある患者)]。

(高齢者への投与)

一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意する。

(保管上の注意)

気密容器。