シチコリン注500mg/2mL「NP」の添付文書
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効果・効能
1. 頭部外傷に伴う意識障害、脳手術に伴う意識障害。
1. 脳卒中片麻痺患者の上肢機能回復促進、ただし、発作後1年以内で、リハビリテーション及び通常の内服薬物療法(脳代謝賦活剤、脳循環改善剤などの投与)を行っている症例のうち、下肢の麻痺が比較的軽度なもの。
1. **次記疾患に対する蛋白分解酵素阻害剤との併用療法**:①急性膵炎、②慢性再発性膵炎の急性増悪期、③術後の急性膵炎。
1. 脳梗塞急性期意識障害。
用法・用量
〈頭部外傷に伴う意識障害、脳手術に伴う意識障害〉
シチコリンとして、通常成人1回100~500mgを1日1~2回点滴静脈内注射、静脈内注射又は筋肉内注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈脳卒中後の片麻痺〉
通常、シチコリンとして1日1回1000mgを4週間連日静注する。又は、シチコリンとして1日1回250mgを4週間連日静注し、改善傾向が認められる場合には更に4週間継続投与する。
〈膵炎〉
通常、蛋白分解酵素阻害剤と併用して、1日1回シチコリンとして1000mgを2週間連日静脈内投与する。
〈脳梗塞急性期意識障害〉
通常、1日1回シチコリンとして1000mgを2週間連日静脈内投与する。
(用法及び用量に関連する注意)
- 〈急性重症かつ進行性の頭部外傷並びに脳手術に伴う意識障害〉止血剤、脳圧下降剤や低体温等の処置とともに用いること。
- 〈脳梗塞急性期意識障害〉卒中発作後2週間以内に投与を開始することが望ましい。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
1.1. ショック(0.1%未満):血圧降下、胸内苦悶、呼吸困難等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- その他の副作用
- 過敏症:(0.1~5%未満)発疹。
- 精神神経系:(0.1~5%未満)不眠、*麻痺肢のしびれ感の発現又は*麻痺肢のしびれ感増強(*:脳卒中片麻痺に用いた場合)、(0.1%未満)頭痛、めまい、興奮、痙攣。
- 消化器:(0.1~5%未満)悪心、(0.1%未満)食欲不振。
- 肝臓:(0.1~5%未満)肝機能検査値異常。
- 眼:(0.1%未満)一過性複視。
その他:(0.1~5%未満)熱感、(0.1%未満)一過性血圧変動、倦怠感。
発現頻度は承認時までの臨床試験又は製造販売後調査の結果に基づく。
使用上の注意
(禁忌)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
- 1.1. 薬物過敏症の既往歴のある患者。
(妊婦)
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
(小児等)
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(適用上の注意)
- 薬剤投与時の注意
1.1. 筋肉内注射時:組織・神経等への影響を避けるため、次の点に注意すること。
・ 筋肉内注射は、やむを得ない場合にのみ、必要最小限に行うこと。なお、特に筋肉内注射時同一部位への反復注射は行わないこと。また、低出生体重児、新生児、乳児、小児には特に注意すること。
・ 筋肉内注射時神経走行部位を避けるよう注意すること。
・ 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
1.2. 静脈内注射時:できるだけゆっくり投与すること。
(保管上の注意)
室温保存。