処方薬
ベナゼプリル塩酸塩錠2.5mg「サワイ」
後発

ベナゼプリル塩酸塩錠2.5mg「サワイ」の添付文書

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効果・効能

高血圧症。

用法・用量

ベナゼプリル塩酸塩として5~10mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。但し、重症高血圧症又は腎障害を伴う高血圧症の患者では2.5mgから投与を開始することが望ましい。

(用法及び用量に関連する使用上の注意)

クレアチニンクリアランスが30mL/分以下、又は血清クレアチニン値が3mg/dL以上の重篤な腎機能障害のある患者では、投与量を減らすなど慎重に投与する[本剤の活性代謝物の血中濃度が上昇し、過度の血圧低下、腎機能悪化を起こす恐れがある]。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

  1. 重大な副作用(頻度不明)

    1. 血管浮腫:呼吸困難を伴う顔面腫脹、口唇腫脹、舌腫脹、声門腫脹、喉頭腫脹を症状とする血管浮腫、また、腹痛を伴う小腸血管浮腫が現れることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
    2. 急性腎不全:急性腎不全が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
    3. 高カリウム血症:重篤な高カリウム血症が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、直ちに適切な処置を行う。
    4. 肝炎、肝機能障害、黄疸:肝炎、肝機能障害、黄疸が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
    5. 無顆粒球症、好中球減少:無顆粒球症、好中球減少が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う(なお、アンジオテンシン変換酵素阻害剤で、腎障害のある患者、自己免疫疾患を有する患者(特に全身性エリテマトーデス)又は免疫抑制剤投与中の患者で現れやすいとの報告がある)。
    6. 膵炎:膵炎が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
  2. 重大な副作用類薬:他のアンジオテンシン変換酵素阻害剤で次の副作用が報告されている。このような場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

    1. ネフローゼ症候群。
    2. 天疱瘡様症状。
  3. その他の副作用(頻度不明)

    1. 過敏症:発疹、そう痒、光線過敏症[このような場合には投与を中止する]。
    2. 腎臓:BUN上昇、血清クレアチニン上昇、蛋白尿、頻尿。
    3. 血液:貧血、白血球減少、血小板減少、好酸球増多[観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う]。
    4. 精神神経系:眩暈・ふらつき、頭痛、眠気、不眠、不安、協調異常、いらいら感、抑うつ。
    5. 循環器:過度の血圧低下、胸部不快感、動悸、起立性低血圧。
    6. 消化器:嘔気・嘔吐、便秘、胃もたれ、心窩部痛、腹部膨満感、下痢。
    7. 肝臓:AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al-P上昇、LDH上昇。
    8. 呼吸器:咽頭部不快感、咳嗽、副鼻腔炎。
    9. 電解質:血清カリウム値上昇[特に重篤な腎機能障害、糖尿病を有する患者では注意する]、血清ナトリウム値低下[観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う]。
    10. その他:CK上昇(CPK上昇)、尿酸上昇、ほてり、倦怠感、脱力感、口唇乾燥感、味覚異常、視覚障害(霧視等)、肩こり、浮腫、耳鳴、手指関節腫脹、知覚異常、性欲減退、口渇、背部痛、インポテンス、低血糖、関節痛、筋肉痛。

使用上の注意

(禁忌)

  1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

  2. 血管浮腫の既往歴のある患者(アンジオテンシン変換酵素阻害剤等の薬剤による血管浮腫、遺伝性血管浮腫、後天性血管浮腫、特発性血管浮腫等)[高度呼吸困難を伴う血管浮腫を発現することがある]。

  3. デキストラン硫酸固定化セルロースを用いた吸着器によるアフェレーシス施行中、トリプトファン固定化PVAを用いた吸着器によるアフェレーシス施行中(PVA:ポリビニルアルコール)又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシス施行中の患者[アフェレーシスの施行中にショックを起こすことがある]。

  4. アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜を用いた血液透析施行中(AN69を用いた血液透析施行中)の患者[透析中にアナフィラキシーを発現することがある]。

  5. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人。

  6. アリスキレン投与中の糖尿病患者(但し、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)[非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている]。

(慎重投与)

  1. 両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者。

  2. 高カリウム血症の患者。

  3. 重篤な腎機能障害のある患者。

  4. 高齢者。

(重要な基本的注意)

  1. 両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者においては、腎血流量の減少や糸球体濾過圧の低下により急速に腎機能悪化させる恐れがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与は避ける。

  2. 高カリウム血症の患者においては、高カリウム血症を増悪させる恐れがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与は避ける。

    また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、高カリウム血症が発現する恐れがあるので、血清カリウム値に注意する。

  3. アリスキレンを併用する場合、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こす恐れがあるため、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。なお、eGFRが60mL/分/1.73㎡未満の腎機能障害でアリスキレンとの併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避ける。

  4. 本剤の投与により、まれに急激な血圧低下を起こす恐れがあるので、特に次の患者に投与する場合は、少量より開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら徐々に行う:1)重症高血圧症患者、2)血液透析中の患者、3)利尿降圧剤投与中の患者(特に最近利尿降圧剤投与を開始した患者)、4)厳重な減塩療法中の患者。

  5. 手術前24時間は投与しないことが望ましい。

  6. 降圧作用に基づく眩暈、ふらつきが現れることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させる。

(相互作用)

  1. 併用禁忌

    1. デキストラン硫酸固定化セルロースを用いた吸着器によるアフェレーシス施行、トリプトファン固定化PVAを用いた吸着器によるアフェレーシス施行(PVA:ポリビニルアルコール)又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシス施行(リポソーバー、イムソーバTR、セルソーバ)[ショックを起こすことがある(陰性に荷電したデキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートにより血中キニン系の代謝が亢進し、本剤によりブラジキニン代謝が妨げられ蓄積すると考えられている)]。
    2. アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜を用いた血液透析(AN69)[アナフィラキシーを発現することがある(多価イオン体であるAN69により血中キニン系の代謝が亢進し、本剤によりブラジキニン代謝が妨げられ蓄積すると考えられている)]。
  2. 併用注意

    1. アリスキレン[腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こす恐れがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察する(併用によりレニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある)、なお、eGFRが60mL/min/1.73㎡未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンとの併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避ける(併用によりレニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある)]。
    2. アンジオテンシン2受容体拮抗剤[腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こす恐れがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察する(併用によりレニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある)]。
    3. カリウム保持性利尿剤(スピロノラクトン、トリアムテレン等)、カリウム製剤[血清カリウム値が上昇することがあるので、血清カリウム値に注意する(本剤はアンジオテンシン2の生成を阻害することにより、血中アルドステロン濃度を減少させ、カリウム保持の方向に働くため(危険因子)腎機能障害)]。
    4. シクロスポリン[血清カリウム値が上昇することがあるので、血清カリウム値に注意する(高カリウム血症の副作用が相互に増強されると考えられる)]。
    5. カリジノゲナーゼ製剤[本剤との併用により過度の血圧低下が引き起こされる可能性がある(本剤のキニン分解抑制作用とカリジノゲナーゼ製剤のキニン産生作用により、血中キニン濃度が増大し血管平滑筋の弛緩が増強される可能性がある)]。
    6. 降圧作用を有する他の薬剤(利尿降圧剤、ニトログリセリン製剤等)[降圧作用が増強されることがあるので、両剤の用量に注意する(いずれも降圧作用を有するため)]。
    7. リチウム製剤(炭酸リチウム)[リチウム中毒を起こすことがあるので、血中リチウム濃度に注意する(アンジオテンシン変換酵素阻害剤は腎尿細管におけるリチウムの再吸収を促進するため)]。
    8. 非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)
      1. 非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)(COX-2選択的阻害剤、インドメタシン等)[降圧作用が減弱されることがあるので、本剤の用量に注意する(本剤の降圧作用は一部プロスタグランジンの増加によるとされ、非ステロイド性消炎鎮痛剤はプロスタグランジン合成を阻害するため、その阻害の程度により降圧作用が減弱されることが考えられる)]。
      2. 非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)(COX-2選択的阻害剤、インドメタシン等)[腎機能を悪化させる恐れがある(プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる(危険因子)高齢者)]。
    9. ジペプチジルペプチダーゼ-4阻害剤(ビルダグリプチン等)[ビルダグリプチンとアンジオテンシン変換酵素阻害剤を併用している患者では、併用していない患者に比べて血管浮腫の発現頻度が高かったとの報告がある(機序は不明である)]。

(高齢者への投与)

高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされている(脳梗塞等が起こる恐れがある)ので、低用量(例えば2.5mg/日)から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与する。

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

  1. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しない。また、投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止する[妊娠中期及び末期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された高血圧症の患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢拘縮、頭蓋顔面変形等が現れたとの報告がある。また、海外で実施されたレトロスペクティブな疫学調査で、妊娠初期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者群において、胎児奇形の相対リスクは降圧剤が投与されていない患者群に比べ高かったとの報告がある]。

  2. 授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には、授乳を中止させる[母乳中へ移行することが報告されている]。

(小児等への投与)

低出生体重児、新生児、乳児、幼児及び小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

(過量投与)

  1. 徴候・症状:過量投与時にみられる主な症状は、過度の低血圧であり、また、電解質異常及び腎不全が起こる可能性がある。

  2. 処置:過量投与時には、通常、次の様な処置を行う;1)本剤服用直後である場合、活性炭を投与し、また、患者の状態に応じて、早期に胃洗浄や催吐等を行う、2)活性代謝物ジアシド体(ベナゼプリラート)は透析によってわずかしか除去されないが、高度な腎機能障害の患者では、透析を考慮し、又は、血液灌流(血漿交換法)を考慮する、3)過量投与時に、著しい低血圧の場合には、患者を臥位にし、下肢を挙上させ、必要ならば血管を確保し、生理食塩液、乳酸リンゲル液の補液等を行う。

(適用上の注意)

薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。

(その他の注意)

  1. インスリン又は経口血糖降下剤の投与中にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与したとき低血糖が起こりやすいとの報告がある。

  2. 外国において、アンジオテンシン変換酵素阻害剤服用中の患者が膜翅目毒(ハチ毒)による脱感作中にアナフィラキシーを発現したとの報告がある。

(取扱い上の注意)

安定性試験:加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、本剤は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。

(保管上の注意)

防湿。