処方薬
レニベース錠10
先発

レニベース錠10の添付文書

添付文書PDFファイル

PDFファイルを開く

※添付文書のPDFファイルは随時更新しておりますが、常に最新であるとは限りません。予めご了承ください。

効果・効能

1.  本態性高血圧症、腎性高血圧症、腎血管性高血圧症、悪性高血圧。
1.  **次記の状態で、ジギタリス製剤、利尿剤等の基礎治療剤を投与しても十分な効果が認められない場合**:慢性心不全(軽症~中等症)。

(効能又は効果に関連する注意)

    1. 〈慢性心不全(軽症~中等症)〉慢性心不全(軽症~中等症)の場合、ジギタリス製剤、利尿剤等の基礎治療剤で十分な効果が認められない患者にのみ、本剤を追加投与すること(なお、本剤の単独投与での有用性は確立されていない)。
    1. 〈慢性心不全(軽症~中等症)〉重症慢性心不全に対する本剤の有用性は確立されていない(使用経験が少ない)。

用法・用量

〈高血圧症〉

通常、成人に対しエナラプリルマレイン酸塩として5~10mgを1日1回経口投与する。

なお、年齢、症状により適宜増減する。

但し、腎性・腎血管性高血圧症又は悪性高血圧の患者では2.5mgから投与を開始することが望ましい。

通常、生後1ヵ月以上の小児には、エナラプリルマレイン酸塩として0.08mg/kgを1日1回経口投与する。

なお、年齢、症状により適宜増減する。

〈慢性心不全(軽症~中等症)〉

本剤はジギタリス製剤、利尿剤等と併用すること。

通常、成人に対しエナラプリルマレイン酸塩として5~10mgを1日1回経口投与する。

なお、年齢、症状により適宜増減する。

但し、腎障害を伴う患者又は利尿剤投与中の患者では2.5mg(初回量)から投与を開始することが望ましい。

(用法及び用量に関連する注意)

小児等に投与する場合には、1日10mgを超えないこと。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    1. 重大な副作用
  1. 1.1. 血管浮腫(頻度不明):呼吸困難を伴う顔面腫脹、舌腫脹、声門腫脹、喉頭腫脹を症状とする血管浮腫があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、アドレナリン注射、気道確保等適切な処置を行うこと。また、腹痛、嘔気、嘔吐、下痢等を伴う腸管血管浮腫があらわれることがある。

  2. 1.2. ショック(頻度不明)。

  3. 1.3. 心筋梗塞、狭心症(いずれも頻度不明)。

  4. 1.4. 急性腎障害(頻度不明)〔8.4参照〕。

  5. 1.5. 汎血球減少症、無顆粒球症、血小板減少(いずれも頻度不明)〔8.5参照〕。

  6. 1.6. 膵炎(頻度不明):血中アミラーゼ上昇、血中リパーゼ上昇等があらわれることがある。

  7. 1.7. 間質性肺炎(頻度不明):発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがある。

  8. 1.8. 剥脱性皮膚炎、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、天疱瘡(いずれも頻度不明)。

  9. 1.9. 錯乱(頻度不明)。

  10. 1.10. 肝機能障害、肝不全(いずれも頻度不明)。

  11. 1.11. 高カリウム血症(0.8%)。

  12. 1.12. 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明):低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれた場合には、投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。

    1. その他の副作用
    1. 腎臓:(0.1~5%未満)クレアチニン上昇、(0.1%未満)BUN上昇。
    2. 血液:(0.1~5%未満)貧血、白血球減少、(頻度不明)ヘモグロビン低下、ヘマトクリット低下、好酸球増多。
    3. 皮膚:(0.1~5%未満)発疹、皮膚そう痒、(0.1%未満)蕁麻疹、(頻度不明)光線過敏症、多汗、脱毛。
    4. 精神神経系:(0.1~5%未満)めまい、頭痛、眠気、(0.1%未満)不眠、(頻度不明)いらいら感、抑うつ。
    5. 循環器:(0.1~5%未満)低血圧、動悸、胸痛、(頻度不明)起立性低血圧、調律障害(頻脈、徐脈)。
    6. 消化器:(0.1~5%未満)腹痛、食欲不振、嘔気、下痢、消化不良、口内炎、(0.1%未満)嘔吐、(頻度不明)舌炎、便秘。
    7. 肝臓:(0.1%未満)AST上昇、ALT上昇、(頻度不明)黄疸。
    8. 呼吸器:(0.1~5%未満)咳嗽、咽頭炎(喉頭炎)、(頻度不明)喘息、嗄声。
    9. その他:(0.1~5%未満)倦怠感、ほてり、口渇、味覚異常、脱力感、しびれ、(0.1%未満)発熱、血清ナトリウム値低下、(頻度不明)潮紅、疲労、インポテンス、耳鳴、筋肉痛、低血糖。

使用上の注意

(禁忌)

    1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
    1. 血管浮腫の既往歴のある患者(アンジオテンシン変換酵素阻害剤等の薬剤による血管浮腫、遺伝性血管浮腫、後天性血管浮腫、特発性血管浮腫等)[高度呼吸困難を伴う血管浮腫を発現することがある]。
    1. デキストラン硫酸固定化セルロースを用いた吸着器によるアフェレーシス施行中、トリプトファン固定化PVAを用いた吸着器によるアフェレーシス施行中(PVA:ポリビニルアルコール)又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシス施行中の患者〔10.1参照〕。
    1. アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜を用いた血液透析施行中(AN69を用いた血液透析施行中)の患者〔10.1、13.2参照〕。
    1. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
    1. アリスキレン投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)〔10.1参照〕。

(重要な基本的注意)

    1. 初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こす場合があるので、血圧等の観察を十分に行うこと。
    1. 手術前24時間は投与しないことが望ましい(アンジオテンシン変換酵素阻害剤投与中の患者は、麻酔及び手術中にレニン・アンジオテンシン系の抑制作用による血圧低下を起こすおそれがある)。
    1. 降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
    1. 急性腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を実施するなど観察を十分に行うこと〔11.1.4参照〕。
    1. 重篤な血液障害があらわれることがあるので、定期的に検査を実施するなど観察を十分に行うこと〔11.1.5参照〕。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

  1. 1.1. 〈効能共通〉両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること(腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能悪化させるおそれがある)。

  2. 1.2. 〈効能共通〉高カリウム血症の患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること(高カリウム血症を増悪させるおそれがある)。

    また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、血清カリウム値に注意すること。

  3. 1.3. 〈効能共通〉脳血管障害のある患者:過度の降圧が脳血流不全を惹起し、病態を悪化させることがある。

  4. 1.4. 〈効能共通〉厳重な減塩療法中の患者:本剤の投与を低用量から開始し、増量する場合は徐々に行うこと(初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがある)。

  5. 1.5. 〈高血圧症〉重症高血圧症患者:本剤の投与を低用量から開始し、増量する場合は徐々に行うこと(初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがある)。

(腎機能障害患者)

  1. 2.1. 〈効能共通〉重篤な腎機能障害のある患者:クレアチニンクリアランスが30mL/min以下、又は血清クレアチニンが3mg/dL以上の場合には、投与量を減らすか、もしくは投与間隔をのばすなど慎重に投与すること(本剤の活性代謝物の血中濃度が上昇し、過度の血圧低下、腎機能悪化が起きるおそれがある)。

  2. 2.2. 〈高血圧症〉血液透析中の患者:本剤の投与を低用量から開始し、増量する場合は徐々に行うこと(初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがある)。

  3. 2.3. 〈慢性心不全(軽症~中等症)〉腎障害のある患者:本剤の投与を低用量から開始し、増量する場合は徐々に行うこと(初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがある)。

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。妊娠中期及び末期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された高血圧症の妊婦の患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢拘縮、頭蓋顔面変形等があらわれたとの報告がある。また、海外で実施されたレトロスペクティブな疫学調査で、妊娠初期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者群において、胎児奇形の相対リスクは降圧剤が投与されていない患者群に比べ高かったとの報告がある〔2.5参照〕。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒト母乳中へ移行することが報告されている)。

(小児等)

低出生体重児、新生児及びeGFRが30mL/min/1.73㎡未満の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

(高齢者)

低用量から投与を開始するなど慎重に投与すること(一般に過度の降圧は好ましくないとされており、脳梗塞等が起こるおそれがある)。

(相互作用)

    1. 併用禁忌
    1. デキストラン硫酸固定化セルロースを用いた吸着器によるアフェレーシス施行、トリプトファン固定化PVAを用いた吸着器によるアフェレーシス施行(PVA:ポリビニルアルコール)又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシス施行(リポソーバー、イムソーバTR、セルソーバ等)〔2.3参照〕[血圧低下、潮紅、嘔気、嘔吐、腹痛、しびれ、熱感、呼吸困難、頻脈等のショック症状を起こすことがある(陰性に荷電したデキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートにより血中キニン系の代謝が亢進し、ブラジキニン産生が増大し、更にACE阻害薬はブラジキニンの代謝を阻害するため、ブラジキニンの蓄積が起こるとの考えが報告されている)]。
    2. アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜を用いた透析(AN69)〔2.4、13.2参照〕[アナフィラキシーを発現することがある(多価イオン体であるAN69により血中キニン系の代謝が亢進し、本剤によりブラジキニンの代謝が妨げられ蓄積すると考えられている)]。
    3. アリスキレン(ラジレス)(糖尿病患者に使用する場合(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く))〔2.6参照〕[非致死性脳卒中・腎機能障害・高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている(レニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある)]。
    1. 併用注意
    1. カリウム保持性利尿剤(スピロノラクトン、トリアムテレン)、カリウム補給剤(塩化カリウム(補給剤))、トリメトプリム含有製剤(スルファメトキサゾール・トリメトプリム)[血清カリウム値が上昇することがある(本剤はアルドステロン分泌抑制に基づく尿中へのカリウム排泄抑制作用を有するため、併用によりカリウム貯留作用が増強するので、腎機能障害のある患者には特に注意すること)]。
    2. リチウム(炭酸リチウム)[リチウム中毒が報告されているので、血中リチウム濃度に注意すること(本剤のナトリウム排泄作用により、リチウムの蓄積が起こると考えられている)]。
    3. アリスキレン[腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある(レニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある)。eGFRが60mL/min/1.73㎡未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンとの併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること(レニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある)]。
    4. アンジオテンシン2受容体拮抗剤[腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある(レニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある)]。
    5. 利尿降圧剤、利尿剤(ヒドロクロロチアジド)[初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがあるので、本剤の投与を低用量から開始し、増量する場合は徐々に行うこと(利尿降圧剤服用中の患者では、ナトリウム利尿により血中レニン活性が上昇し、本剤の降圧効果が増強することがあるので、本剤より先に利尿降圧剤投与中の患者(特に最近投与を開始した患者)には特に注意すること)]。
    6. カリジノゲナーゼ製剤[過度の血圧低下が引き起こされる可能性がある(本剤のキニン分解抑制作用とカリジノゲナーゼ製剤のキニン産生作用により、血中キニン濃度が増大し血管平滑筋の弛緩が増強される可能性がある)]。
    7. ニトログリセリン[降圧作用が増強されることがある(機序不明)]。
    8. 非ステロイド性消炎鎮痛剤

      ①. 非ステロイド性消炎鎮痛剤(インドメタシン等)[降圧作用が減弱されることがある(インドメタシンは血管拡張作用を有するプロスタグランジンE2、I2の生成を抑制するため、本剤のプロスタグランジン生成促進作用による降圧作用を減弱させる可能性があると考えられている)]。

      ②. 非ステロイド性消炎鎮痛剤(インドメタシン等)[腎機能悪化している患者では、さらに腎機能が悪化するおそれがある(プロスタグランジンの合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる)]。

    9. リファンピシン[降圧作用が減弱されることがある(機序不明)]。

(過量投与)

    1. 症状

    主な症状は、過度の低血圧である。

    1. 処置

    過量投与時、過度の低血圧に対しては、生理食塩液の静脈注射等適切な処置を行うこと(本剤の活性代謝物は、血液透析により血中から除去できる(ただし、アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた血液透析を行わないこと))〔2.4、10.1参照〕。

(適用上の注意)

    1. 薬剤交付時の注意

    PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。

(その他の注意)

    1. 臨床使用に基づく情報
  1. 1.1. インスリン又は経口血糖降下剤の投与中にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与することにより低血糖が起こりやすいとの報告がある。

  2. 1.2. 外国において、本剤服用中の患者が膜翅目毒(ハチ毒)による脱感作中にアナフィラキシーを発現したとの報告がある。

(取扱い上の注意)

開封後は湿気を避けて保存すること。

(保管上の注意)

室温保存。