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ルプラック錠8mg
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効果・効能

心性浮腫、腎性浮腫、肝性浮腫。

用法・用量

トラセミドとして、1日1回4~8mgを経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

副作用

治験対象例で安全性が評価された934例中臨床検査値異常変動を除く副作用(自他覚症状)は32例(3.43%)41件報告されている。主な副作用は、頭痛・頭重感7件(0.75%)、倦怠感4件(0.43%)、口渇4件(0.43%)、眩暈・立ちくらみ2件(0.21%)等であった。また、934例中臨床検査値異常変動(発現件数/測定例数)は、血清尿酸値上昇5.79%(46/795)、血清カリウム値低下1.05%(9/855)、AST(GOT)上昇1.05%(9/854)、ALT(GPT)上昇1.05%(9/854)、CK(CPK)上昇0.64%(4/625)、クレアチニン上昇0.58%(5/865)、LDH上昇0.36%(3/841)等であった[承認時]。

使用成績調査では、安全性解析対象3,160例中、副作用は91例(2.88%)122件報告されている。主な副作用は低カリウム血症9件(0.28%)、BUNの上昇8件(0.25%)、高尿酸血症7件(0.22%)、血清尿酸値上昇6件(0.19%)、高カリウム血症、頻尿、眩暈が各5件(0.16%)等であった。また、小児を対象とした特別調査では、安全性解析対象186例中、副作用は6例(3.23%)7件報告されている。主な副作用は高カリウム血症3件(1.61%)等であった[再審査終了時]。

  1. 重大な副作用

    1. 肝機能障害(0.03%)、黄疸(頻度不明):AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al-P上昇等を伴う肝機能障害、黄疸が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
    2. 血小板減少(頻度不明):血小板減少が現れることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
    3. 低カリウム血症、高カリウム血症(いずれも頻度不明):低カリウム血症、高カリウム血症が現れることがあり、血清カリウム値異常変動に伴い、不整脈、全身倦怠感、脱力等が発現する恐れがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
  2. その他の副作用:次のような副作用が認められた場合には、必要に応じ、減量、投与中止等の適切な処置を行う。発現頻度は承認までの臨床試験及び使用成績調査の結果を合わせて算出した。

    1. 血液:(0.1~5%未満)血液障害(血小板数減少、白血球数減少、赤血球数減少、ヘマトクリット値減少等)[このような場合には、投与を中止する]。
    2. 代謝異常:(0.1~5%未満)電解質失調(低ナトリウム血症、低カリウム血症、低クロル性アルカローシス)、血清尿酸値上昇、高カリウム血症、(0.1%未満)血清脂質増加、高血糖症。
    3. 過敏症:(0.1%未満)発疹、そう痒。
    4. 消化器:(0.1~5%未満)口渇、(0.1%未満)食欲不振、下痢、腹痛、嘔気・嘔吐、胸やけ。
    5. 肝臓:(0.1~5%未満)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、(0.1%未満)γ-GTP上昇、Al-P上昇。
    6. 腎臓:(0.1~5%未満)BUN上昇、クレアチニン上昇、頻尿。
    7. 精神神経系:(0.1~5%未満)頭痛、眩暈、(0.1%未満)手足のしびれ、聴覚障害。
    8. その他:(0.1~5%未満)倦怠感、(0.1%未満)動悸、痛風様発作、関節痛、筋痙攣、CK上昇(CPK上昇)、LDH上昇、(頻度不明)女性化乳房。

使用上の注意

(禁忌)

  1. 無尿の患者[本剤の効果が期待できない]。

  2. 肝性昏睡の患者[低カリウム血症によるアルカローシスの増悪により肝性昏睡が悪化する恐れがある]。

  3. 体液中のナトリウム減少、体液中のカリウム減少が明らかな患者[電解質失調を起こす恐れがある]。

  4. デスモプレシン酢酸塩水和物投与中(男性における夜間多尿による夜間頻尿)の患者。

  5. 本剤の成分又はスルホンアミド誘導体に対し過敏症の既往歴のある患者。

(慎重投与)

  1. 進行した肝硬変症のある患者[肝性昏睡を起こす恐れがある]。

  2. 重篤な冠硬化症又は重篤な脳動脈硬化症のある患者[急激な利尿が現れた場合、急速な血漿量減少、血液濃縮を来し、血栓塞栓症を誘発する恐れがある]。

  3. 腎機能障害のある患者[腎機能障害が増悪することがあり、また、排泄遅延により血中濃度が上昇する恐れがある]。

  4. 肝疾患・肝機能障害のある患者[肝性昏睡を起こす恐れがある]。

  5. 本人又は両親、兄弟に痛風、糖尿病のある患者[痛風発作を起こす恐れがあり、糖尿病を悪化する恐れがある]。

  6. 下痢、嘔吐のある患者[電解質失調を起こす恐れがある]。

  7. 手術前の患者[昇圧アミンに対する血管壁への反応性を低下させることがあり、ツボクラリン等の麻痺作用を増強することがある]。

  8. ジギタリス剤投与中、糖質副腎皮質ホルモン剤投与中、ACTH投与中又はグリチルリチン製剤投与中の患者。

  9. 減塩療法時の患者[低ナトリウム血症を起こす恐れがある]。

  10. 高齢者。

  11. 乳児[乳児では電解質バランスがくずれやすい]。

(重要な基本的注意)

  1. 本剤の利尿効果は急激に現れることがあるので、電解質失調、脱水に十分注意し、少量から投与を開始して、徐々に増量する。

  2. 連用する場合、電解質失調が現れることがあるので定期的に検査を行う。

  3. 降圧作用に基づく眩暈、ふらつきが現れることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させる。

  4. 夜間の休息が必要な患者には、夜間の排尿を避けるため、午前中に投与することが望ましい。

(相互作用)

  1. 併用禁忌:デスモプレシン酢酸塩水和物(男性における夜間多尿による夜間頻尿)(ミニリンメルト)[低ナトリウム血症が発現する恐れがある(いずれも低ナトリウム血症が発現する恐れがある)]。

  2. 併用注意

    1. 昇圧アミン(ノルアドレナリン等)[昇圧アミンの作用を減弱する恐れがあるので、手術前の患者に使用する場合には、一時休薬等の処置を講ずる(本剤が昇圧アミンに対する血管壁の反応性を低下させるためと考えられている)]。
    2. ツボクラリン及びその類似物質(ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物)[麻痺作用を増強することがあるので、手術前の患者に使用する場合には、一時休薬等の処置を講ずる(血清カリウム値の低下により、これらの薬剤の神経・筋遮断作用が増強されると考えられている)]。
    3. 降圧剤(ACE阻害剤、β遮断剤等)[降圧作用を増強する恐れがあるので、併用する降圧剤の用量調節に注意する(併用により降圧作用を増強する恐れがある)]。
    4. アミノグリコシド系抗生物質(ゲンタマイシン硫酸塩、アミカシン硫酸塩等)[腎障害及び第8脳神経障害(聴覚障害)を増強する恐れがあるので、併用を避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合には、アミノグリコシド系抗生物質の血中濃度をモニターし、投与量、投与間隔を調節する(アミノグリコシド系抗生物質の腎障害及び聴力障害を増強する恐れがある)]。
    5. セファロスポリン系抗生物質[腎毒性を増強する恐れがあるので、併用する場合には、慎重に投与する(尿細管でのナトリウムの再吸収の増加に伴い、セファロスポリン系抗生物質の再吸収も増加し、腎毒性を増強する恐れがある)]。
    6. ジギタリス剤(ジギトキシン、ジゴキシン等)[不整脈を起こす恐れがあるので、血清カリウム値をモニターし、カリウム剤の補充を行う(低カリウム血症を起こし、ジギタリスの心臓毒性を増強する可能性が考えられる)]。
    7. 糖質副腎皮質ホルモン剤、ACTH、グリチルリチン製剤[過剰のカリウム放出を起こす恐れがあるので、併用する場合には、慎重に投与する(ともにカリウム排泄作用を有する)]。
    8. 糖尿病用剤[糖尿病用剤の作用を著しく減弱する恐れがある(細胞内外のカリウム喪失がインスリン分泌の抑制、末梢でのインスリン感受性の低下をもたらすと考えられている)]。
    9. リチウム(炭酸リチウム)[リチウム中毒を起こす恐れがあるので、血中リチウム濃度に注意する(リチウムの腎における再吸収を促進し、リチウムの血中濃度が上昇する恐れがある)]。
    10. サリチル酸誘導体(サリチル酸ナトリウム、アスピリン等)[サリチル酸中毒が発現する恐れがある(腎の排泄部位において両剤の競合が起こり、サリチル酸誘導体の排泄が遅れる恐れがある)]。
    11. 非ステロイド性消炎鎮痛剤(インドメタシン等)[本剤の利尿作用が減弱される恐れがある(非ステロイド性消炎鎮痛剤のプロスタグランジン合成抑制による水、ナトリウム体内貯留傾向が、本剤の水、ナトリウム排泄作用に拮抗するためと考えられている)]。
    12. 尿酸排泄促進剤(プロベネシド等)[尿酸排泄促進剤の尿酸排泄作用を減弱する恐れがある(尿酸再吸収の間接的増大により、尿酸排泄促進剤の作用が抑制される)]。
    13. カルバマゼピン[症候性低ナトリウム血症が現れることがある(ナトリウム排泄作用が増強され、低ナトリウム血症が起こる)]。

(高齢者への投与)

高齢者には、次の点に注意し、少量(4mg)から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与する。

  1. 高齢者では急激な利尿は血漿量の減少を来し、脱水、低血圧等による立ちくらみ、眩暈、失神等を起こすことがある。

  2. 特に心疾患等で浮腫のある高齢者では急激な利尿は急速な血漿量の減少と血液濃縮を来し、脳梗塞等の血栓塞栓症を誘発する恐れがある。

  3. 高齢者では低ナトリウム血症、低カリウム血症が現れやすい。

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

  1. 妊娠初期又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[動物実験(ラット)で、生後には消失する一過性胎仔骨格異常、胎仔化骨遅延及び出生仔体重増加抑制が、また、ウサギで母体毒性が認められている]。

  2. 授乳婦に投与する場合は授乳を避けさせる[動物実験(ラット)で、乳汁中に移行することが認められている]。

    (参考)生殖・発生毒性試験

    ラット受胎能及び一般生殖試験において、雌への投与で胎仔化骨遅延、出生仔体重増加抑制が認められたが、妊娠の成立、出生仔の分化及び生殖能力に影響は認められなかった。ラット器官形成期投与試験において胎仔波状肋骨が認められたが成長とともに速やかに消失した。その他、出生仔の成長、行動・機能及び生殖能力に影響は認められなかった。ウサギ器官形成期投与試験において、母体状態悪化、母体体重増加抑制等の母体毒性及び胎仔着床後死亡率上昇傾向が認められたが、催奇形性はみられなかった。

    ラット周産期及び授乳期投与試験において、本剤の利尿作用による母動物の哺育不全に伴う出生仔生存率低下や出生仔体重減少が観察されたが、次世代の分化、行動・機能及び生殖能力には影響は認められなかった。

(小児等への投与)

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

(過量投与)

  1. 過量投与時の症状:電解質及び体液喪失により血圧低下、心電図異常、血栓塞栓症、急性腎障害、譫妄状態等を起こす可能性がある。

  2. 過量投与時の処置:胃洗浄、活性炭により本剤の吸収を制限し、患者の状態を観察しながら水分及び電解質の補充を行う(本剤は血液透析によって除去できない)。

(適用上の注意)

薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。

(その他の注意)

特殊毒性:変異原性及び抗原性は認められていない。がん原性試験において、ラット18mg~9mg/kg群(浮腫の臨床最高用量の約68倍)の雌にのみ腎臓腫瘍の発生率の上昇が認められた。その他の器官・組織では特異的な腫瘍発生は認められていなかった(52週まで18mg/kgを、それ以降は9mg/kgを投与した)。