処方薬
トリクロルメチアジド錠1mg「NP」
後発

トリクロルメチアジド錠1mg「NP」の添付文書

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効果・効能

高血圧症(本態性高血圧症、腎性高血圧症等)、悪性高血圧、心性浮腫(うっ血性心不全)、腎性浮腫、肝性浮腫、月経前緊張症。

用法・用量

トリクロルメチアジドとして1日2~8mgを1~2回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。但し、高血圧症に用いる場合には少量から投与を開始して徐々に増量する。また、悪性高血圧に用いる場合には、他の降圧剤と併用する。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

  1. 重大な副作用(頻度不明)

    1. 再生不良性貧血:再生不良性貧血が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止する。
    2. 低ナトリウム血症:倦怠感、食欲不振、嘔気、嘔吐、痙攣、意識障害等を伴う低ナトリウム血症が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど、直ちに適切な処置を行う。
    3. 低カリウム血症:倦怠感、脱力感、不整脈等を伴う低カリウム血症が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど、直ちに適切な処置を行う。
  2. 重大な副作用(類薬)

    間質性肺炎、肺水腫:類似化合物のヒドロクロロチアジドで、間質性肺炎、肺水腫が現れることが報告されている。

  3. その他の副作用(頻度不明)

    1. 過敏症:発疹、顔面潮紅、光線過敏症[症状(異常)が認められた場合には投与を中止する]。
    2. 血液:白血球減少、血小板減少、紫斑[症状(異常)が認められた場合には投与を中止する]。
    3. 代謝異常:電解質失調(低クロル性アルカローシス、血中カルシウム上昇等)、*血清脂質増加、*高尿酸血症、*高血糖症[*:異常が認められた場合には、減量又は休薬等の適切な処置を行う]。
    4. 肝臓:肝炎。
    5. 消化器:食欲不振、悪心・嘔吐、口渇、腹部不快感、便秘、胃痛、膵炎、下痢、唾液腺炎。
    6. 精神神経系:眩暈、頭痛、知覚異常。
    7. :視力異常(霧視等)、黄視症。
    8. その他:倦怠感、動悸、鼻閉、全身性紅斑性狼瘡悪化、筋痙攣。

使用上の注意

(禁忌)

  1. 無尿の患者[本剤の効果が期待できない]。

  2. 急性腎不全の患者[腎機能を更に悪化させる恐れがある]。

  3. 体液中のナトリウム減少、体液中のカリウム減少が明らかな患者[低ナトリウム血症、低カリウム血症等の電解質失調を悪化させる恐れがある]。

  4. チアジド系薬剤又はその類似化合物(例えばクロルタリドン等のスルホンアミド誘導体)に対する過敏症の既往歴のある患者。

  5. デスモプレシン酢酸塩水和物投与中(男性における夜間多尿による夜間頻尿)の患者。

(慎重投与)

  1. 進行した肝硬変症のある患者[肝性昏睡を誘発することがある]。

  2. 重篤な冠硬化症又は重篤な脳動脈硬化症のある患者[急激な利尿が現れた場合、急速な血漿量減少、血液濃縮を来し、血栓塞栓症を誘発する恐れがある]。

  3. 重篤な腎障害のある患者[腎機能を更に悪化させる恐れがある]。

  4. 肝疾患・肝機能障害のある患者[肝機能を更に悪化させる恐れがある]。

  5. 本人又は両親、兄弟に痛風、糖尿病のある患者[高尿酸血症、高血糖症を来し、痛風、血糖値の悪化や顕性化の恐れがある]。

  6. 下痢、嘔吐のある患者[電解質失調を起こす恐れがある]。

  7. 高カルシウム血症、副甲状腺機能亢進症のある患者[血清カルシウムを上昇させる恐れがある]。

  8. ジギタリス剤投与中、糖質副腎皮質ホルモン剤投与中又はACTH投与中の患者。

  9. 減塩療法時の患者[低ナトリウム血症等の電解質失調を起こす恐れがある]。

  10. 高齢者。

  11. 乳児。

  12. 交感神経切除後の患者[本剤の降圧作用が増強される]。

(重要な基本的注意)

  1. 本剤の利尿効果は急激に現れることがあるので、電解質失調、脱水に十分注意し、少量から投与を開始して、徐々に増量する。

  2. 連用する場合、電解質失調が現れることがあるので定期的に検査を行う。

  3. 夜間の休息が特に必要な患者には、夜間の排尿を避けるため、午前中に投与することが望ましい。

  4. 降圧作用に基づく眩暈、ふらつきが現れることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させる。

(相互作用)

  1. 併用禁忌:デスモプレシン酢酸塩水和物(男性における夜間多尿による夜間頻尿)(ミニリンメルト)[低ナトリウム血症が発現する恐れがある(いずれも低ナトリウム血症が発現する恐れがある)]。

  2. 併用注意

    1. バルビツール酸誘導体、アヘンアルカロイド系麻薬、アルコール[起立性低血圧を増強することがある(これらの薬剤は血管拡張作用を有するので、チアジド系利尿剤の降圧作用が増強されると考えられる)]。
    2. 昇圧アミン(ノルアドレナリン、アドレナリン)[昇圧アミンの作用を減弱する恐れがあるので、手術前の患者に使用する場合には、本剤の一時休薬等を行う(併用により血管壁の反応性の低下及び交感神経終末からの生理的ノルアドレナリンの放出抑制が起こることが、動物試験で報告されている)]。
    3. ツボクラリン及びその類似作用物質(ツボクラリン塩化物)[麻痺作用を増強することがあるので、手術前の患者に使用する場合には、本剤の一時休薬等の処置を行う(利尿剤による血清カリウム値の低下により、これらの薬剤の神経・筋遮断作用が増強されると考えられている)]。
    4. 他の降圧剤(ACE阻害剤、β遮断剤)[降圧作用を増強する恐れがあるので、降圧剤の用量調節等に注意する(作用機序が異なる降圧剤との併用により、降圧作用が増強されるとの報告がある)]。
    5. ジギタリス剤(ジゴキシン、ジギトキシン)[ジギタリスの心臓に対する作用を増強しジギタリス中毒を起こす恐れがある;血清カリウム値、ジギタリス血中濃度等に注意する(チアジド系利尿剤による血清カリウム値の低下により、多量のジギタリスが心筋Na+・K+ATPaseに結合し、心収縮力増強と不整脈が起こる)]。
    6. 糖質副腎皮質ホルモン剤、ACTH[低カリウム血症が発現する恐れがある(共にカリウム排泄作用を有する)]。
    7. グリチルリチン製剤、甘草含有製剤[血清カリウム値の低下が現れやすくなる(これらの薬剤は低カリウム血症を主徴とした偽アルドステロン症を引き起こすことがあり、本剤との併用により低カリウム血症を増強する可能性がある)]。
    8. 糖尿病用剤(SU剤、インスリン)[糖尿病用剤の作用を著しく減弱する恐れがある(機序は明確ではないが、チアジド系利尿剤によるカリウム喪失により膵臓のβ細胞のインスリン放出が低下すると考えられている)]。
    9. リチウム(炭酸リチウム)[リチウム中毒(振戦・消化器愁訴等)が増強される;血清リチウム濃度の測定を行うなど注意する(チアジド系利尿剤は遠位尿細管でナトリウムの再吸収を抑制するが、長期投与では近位尿細管で代償的にナトリウム、リチウムの再吸収を促進し、リチウムの血中濃度が上昇する)]。
    10. コレスチラミン(経口)[利尿降圧作用が減弱される(コレスチラミンの吸着作用により、利尿剤の吸収が阻害される)]。
    11. 非ステロイド系消炎鎮痛剤(インドメタシン等)[利尿降圧作用が減弱されることがある(非ステロイド系消炎鎮痛剤のプロスタグランジン合成酵素阻害作用による腎内プロスタグランジンの減少が、水・ナトリウムの体内貯留を引き起こし、利尿剤の作用と拮抗する)]。

(高齢者への投与)

高齢者には、次の点に注意し、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与する。

  1. 高齢者では急激な利尿は血漿量の減少を来し、脱水、低血圧等による立ちくらみ、眩暈、失神等を起こすことがある。

  2. 特に心疾患のある高齢者等では、急激な利尿が現れた場合、急速な血漿量減少、血液濃縮を来し、血栓塞栓症を誘発する恐れがある。

  3. 高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされている[脳梗塞等が起こる恐れがある]。

  4. 高齢者では、低ナトリウム血症、低カリウム血症が現れやすい。

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

  1. 妊娠後期には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[チアジド系薬剤では、新生児又は乳児に高ビリルビン血症、血小板減少等を起こすことがあり、また、利尿効果に基づく血漿量減少、血液濃縮、子宮血流量減少・胎盤血流量減少が現れることがある]。

  2. 本剤投与中は授乳を避けさせる[類薬で母乳中に移行することが報告されている]。

(小児等への投与)

乳児は電解質のバランスがくずれやすいため、慎重に投与する。

(臨床検査結果に及ぼす影響)

甲状腺障害のない患者の血清PBIを低下させることがあるので注意する。

(適用上の注意)

薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。

(取扱い上の注意)

安定性試験:最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。