処方薬
硫酸キニジン「ホエイ」

硫酸キニジン「ホエイ」の基本情報

硫酸キニジン「ホエイ」の概要

商品名 硫酸キニジン「ホエイ」
一般名 キニジン硫酸塩水和物
薬価・規格 128.3円 (1g)
薬の形状
内用薬 > 散剤 > 末
内用薬 > 散剤 > 末のアイコン
製造会社 マイラン製薬
YJコード 2122001X1028
レセプト電算コード 612120362
添付文書PDFファイル

硫酸キニジン「ホエイ」の主な効果と作用

  • 心臓に直接働いて、心臓の筋肉の異常な収縮をおさえる働きがあります。
  • 脈の乱れ(不整脈)を整えるお薬です。

硫酸キニジン「ホエイ」の用途

硫酸キニジン「ホエイ」の副作用

※ 副作用とは、医薬品を指示どおりに使用したにもかかわらず、患者に生じた好ましくない症状のことを指します。 人により副作用の発生傾向は異なります。記載されている副作用が必ず発生するものではありません。 また、全ての副作用が明らかになっているわけではありません。

主な副作用

眩暈、頭痛、耳鳴、難聴、視力障害、複視、羞明、色神異常、悪心、嘔吐、腹痛

起こる可能性のある重大な副作用

高度伝導障害、心停止、心室細動、致死性不整脈、QRS幅増大、期外収縮の発生数の増加、心室頻拍、P波消失、心不全、心筋の収縮力を低下、血圧低下、SLE様症状、無顆粒球症、白血球減少、再生不良性貧血、溶血性貧血、血小板減少性紫斑病

上記以外の副作用

下痢、食欲不振、黄疸、肝障害、過敏症、発疹、発熱、脈管性浮腫、光線過敏症

硫酸キニジン「ホエイ」の用法・用量

  • 経口的に投与するが、著明な副作用を有するので、原則として入院させて用いる
  • 本剤の投与法は心房細動の除去を目的とする場合を標準とし、漸増法と大量投与法に大別できる
  • その他の不整脈に対しては、原則として少量持続投与でよく、この場合には外来にて投与してもよい
  • 1.試験投与:治療に先だち、1回量0.1~0.2gを経口投与し、副作用が現れた時は、投与を中止する
  • 副作用を調べる際には血圧測定と心電図記録を行う必要がある
  • 2.漸増法:慢性心房細動に対しては、例えばキニジン硫酸塩水和物として、1回量0.2gを最初1日3回(6~8時間おき)に投与し、効果がない場合は、2日目ごとに1回量を0.4g、0.6gのごとく増すか、投与回数を1~2日目ごとに4、5、6回のごとく増す
  • 不整脈除去効果が得られたら、そこで維持量投与に切り替え、あるいは投与を中止する
  • 6日間投与して効果がない場合、途中で副作用が現れた場合には、投与を中止する
  • 本剤は昼間のみ与えるのが原則である
  • 3.大量投与:はじめから大量を与え、投与期間の短縮をはかるもので、慢性心房細動に対しては、例えばキニジン硫酸塩水和物として、1回量0.4gを1日5回、3日間与え、効果がない場合には投与を中止する
  • 効果が得られた場合の維持投与は漸増法と同様である
  • わが国では漸増法でよいとする報告が多い
  • 4.維持量投与:キニジン硫酸塩水和物として、1日量0.2~0.6gを1~3回に分割経口投与するが、個人差が大きい
  • 電気ショック療法との併用及びその後の洞調律の維持に対する用量もこれに準ずる
    • なお、年齢、症状により適宜増減する
※ 実際に薬を使用する際は、医師から指示された服用方法や使用方法・回数などを優先して下さい。

硫酸キニジン「ホエイ」の使用上の注意

病気や症状に応じた注意喚起

  • 以下の病気・症状がみられる方は、添付文書の「使用上の注意」等を確認してください
    • 過敏症
    • 脚ブロック
    • 高カリウム血症
    • 刺激伝導障害
    • 洞房ブロック
    • 房室ブロック
    • イトラコナゾール投与中
    • リトナビル投与中
    • フルコナゾール投与中
    • ミコナゾール投与中
    • ボリコナゾール投与中
    • キヌプリスチン・ダルホプリスチン投与中
    • ホスフルコナゾール投与中
    • アミオダロン塩酸塩<注射>投与中
    • ネルフィナビルメシル酸塩投与中
    • モキシフロキサシン塩酸塩投与中
    • バルデナフィル塩酸塩水和物投与中
    • サキナビルメシル酸塩投与中
    • トレミフェンクエン酸塩投与中
    • メフロキン塩酸塩投与中
    • 重篤なうっ血性心不全
    • 血清カリウム低下
    • 重篤な肝機能障害
    • 重篤な腎機能障害
    • 心筋梗塞
    • 心筋症
    • 塞栓
    • 弁膜症
    • 基礎心疾患
    • 一過性脳虚血発作
    • うっ血性心不全
    • 基礎心疾患があり心不全
    • 抗不整脈薬との併用
    • 心筋梗塞があり心不全
    • 心筋症があり心不全
    • 弁膜症があり心不全

患者の属性に応じた注意喚起

年齢や性別に応じた注意喚起

硫酸キニジン「ホエイ」の注意が必要な飲み合わせ

※ 薬は飲み合わせによって身体に悪い影響を及ぼすことがあります。 飲み合わせに関して気になることがあれば、担当の医師や薬剤師に相談してみましょう。

薬剤名 影響
塩酸アミオダロン<注射> Torsade de Pointes
フルコナゾール Torsade de Pointes、QT延長、本剤の血中濃度が上昇
ホスフルコナゾール Torsade de Pointes、QT延長、本剤の血中濃度が上昇
塩酸バルデナフィル QT延長
キヌプリスチン・ダルホプリスチン QT延長
ボリコナゾール QT延長
塩酸モキシフロキサシン QT延長
ミコナゾール QT延長
三酸化ヒ素 QT延長、心室性不整脈<Torsade de Pointesを含む>
エリスロマイシン QT延長、心室性不整脈<Torsade de Pointesを含む>、血中濃度上昇
メシル酸ガレノキサシン QT延長、心室性不整脈<Torsade de Pointesを含む>
クエン酸トレミフェン QT延長を増強、心室性頻拍<Torsade de Pointesを含む>
サキナビルメシル酸塩 本剤の血中濃度が増加、重篤又は生命に危険を及ぼすような心血管系の副作用<QT延長等>
メシル酸ネルフィナビル 不整脈・血液障害・痙攣等の重篤な副作用
リトナビル 不整脈・血液障害・痙攣等の重篤な副作用
イトラコナゾール 本剤の作用が増強
尿アルカリ化剤 本剤の作用が増強
水酸化アルミニウム 本剤の作用が増強
炭酸水素ナトリウム 本剤の作用が増強
ホスアンプレナビルカルシウム水和物 本剤の血中濃度が上昇
メフロキン塩酸塩 急性脳症候群、暗赤色尿、呼吸困難、貧血、溶血
フェニトイン 本剤の作用が減弱
リファンピシン類 本剤の作用が減弱
塩酸トラマドール 相互に作用が増強
メロキシカム 作用が減弱
三環系抗うつ剤 作用を増強
イミプラミン塩酸塩 作用を増強
塩酸クロミプラミン 作用を増強
ロフェプラミン塩酸塩 作用を増強
骨格筋弛緩剤 作用を増強
ツボクラリン 作用を増強
パンクロニウム臭化物 作用を増強
ベクロニウム臭化物 作用を増強
デュロキセチン塩酸塩 血中濃度が上昇
塩酸ロペラミド 血中濃度が上昇
塩酸ドネペジル 作用が増強
アプリンジン塩酸塩 作用が増強
酢酸フレカイニド 作用が増強
メキシレチン塩酸塩 作用が増強
酒石酸メトプロロール 作用が増強
デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物 作用が増強
マレイン酸チモロール β遮断作用<心拍数減少・徐脈>の増強
ジギタリス剤 併用薬剤・本剤の副作用がともに増大
ジゴキシン 併用薬剤・本剤の副作用がともに増大
ジギトキシン 併用薬剤・本剤の副作用がともに増大
メチルジゴキシン 併用薬剤・本剤の副作用がともに増大
アミオダロン塩酸塩経口剤 致死的な心室性不整脈
ベラパミル 致死的な心室性不整脈
ボピンドロールマロン酸塩 過度の心機能抑制、血漿中濃度を上昇
ワルファリンカリウム 抗凝血作用を増強
スニチニブリンゴ酸塩 心室性不整脈<Torsade de Pointesを含む>、QT間隔延長、重篤な副作用
ダサチニブ QT間隔延長作用を増強
ラパチニブトシル酸塩水和物 血中濃度や分布に影響、QT間隔延長を起こす又は悪化
シプロフロキサシン 相加的なQT延長
エトラビリン 本剤の血中濃度が低下
ダルナビルエタノール付加物 本剤の血中濃度を上昇

飲食物との組み合わせ注意

  • セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)を含むもの
  • 重曹(炭酸水素ナトリウム)

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