処方薬
アミノフィリン注250mg「NP」

アミノフィリン注250mg「NP」の添付文書

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効果・効能

気管支喘息、喘息性(様)気管支炎、肺性心、うっ血性心不全、肺水腫、心臓喘息、チェーン・ストークス呼吸、閉塞性肺疾患(肺気腫、慢性気管支炎等)における呼吸困難、狭心症(発作予防)、脳卒中発作急性期。

用法・用量

アミノフィリン水和物として、1回250mgを1日1~2回生理食塩液又は糖液に希釈して5~10分を要して静脈内に緩徐に注入する。必要に応じて点滴静脈内注射する。小児には1回3~4mg/kgを静脈内注射する。投与間隔は8時間以上とし、最高用量は1日12mg/kgを限度とする。必要に応じて点滴静脈内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

(用法・用量に関連する使用上の注意)

本剤を小児の気管支喘息に投与する場合の投与量、投与方法等については、学会のガイドライン等、最新の情報を参考とする。

***(参考:日本小児アレルギー学会:小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2017)*

  1. 喘息の急性増悪(発作)時のアミノフィリン投与量の目安

    あらかじめ経口投与されていない場合:(初期投与量)4~5mg/kgを30分以上かけて点滴静注、(維持量)0.6~0.8mg/kg/時。

    あらかじめ経口投与されている場合:(初期投与量)3~4mg/kgを30分以上かけて点滴静注、(維持量)0.6~0.8mg/kg/時。

  2. 初期投与量は、250mgを上限とする。

  3. 肥満がある場合、投与量は標準体重で計算する。

副作用

本剤は、副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

  1. 重大な副作用(頻度不明)

    1. ショック、アナフィラキシーショック:ショック、アナフィラキシーショック(蕁麻疹、蒼白、発汗、血圧低下、呼吸困難等)が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
    2. 痙攣、意識障害:痙攣又は譫妄、昏睡等の意識障害が現れることがあるので、抗痙攣剤の投与等適切な処置を行う。
    3. 急性脳症:痙攣、意識障害等に引き続き急性脳症に至ることがあるので、このような症状が現れた場合には投与を中止し、抗痙攣剤の投与等適切な処置を行う。
    4. 横紋筋融解症:横紋筋融解症が現れることがあるので、脱力感、筋肉痛、CK上昇(CPK上昇)等に注意し、このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行うとともに横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意する。
    5. 消化管出血:消化管潰瘍等による消化管出血(吐血、下血等)が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
    6. 赤芽球癆:赤芽球癆が現れることがあるので、貧血が現れた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行う。
    7. 肝機能障害、黄疸:肝機能障害[AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)等]、黄疸が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行う。
    8. 頻呼吸、高血糖症:頻呼吸、高血糖症が現れることがある。
  2. その他の副作用(頻度不明)

    1. 過敏症:発疹、そう痒感、蕁麻疹、紅斑(多形滲出性紅斑等)、固定薬疹[観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止する]。
    2. 精神神経系:頭痛、不眠、神経過敏(興奮、不機嫌、いらいら感)、不安、眩暈、耳鳴、振戦、しびれ、不随意運動、筋緊張亢進。
    3. 循環器:顔面潮紅、動悸、頻脈、顔面蒼白、不整脈(心室性期外収縮等)。
    4. 消化器:悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛、下痢、腹部膨満感、消化不良(胸やけ等)、しゃっくり。
    5. 泌尿器:蛋白尿、頻尿。
    6. 代謝異常:血清尿酸値上昇、CK上昇(CPK上昇)等。
    7. 肝臓:AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al-P上昇、LDH上昇、γ-GTP上昇等。
    8. 血液:貧血、好酸球増多。
    9. その他:むくみ、倦怠感、関節痛、四肢痛、発汗、胸痛、低カリウム血症、鼻出血、しびれ(口しびれ、舌周囲しびれ)。

使用上の注意

(禁忌)

本剤又は他のキサンチン系薬剤に対し重篤な副作用の既往歴のある患者。

(慎重投与)

  1. 急性心筋梗塞、重篤な心筋障害のある患者[心筋刺激作用を有するため症状を悪化させることがある]。

  2. てんかんの患者[中枢刺激作用によって発作を起こすことがある]。

  3. 甲状腺機能亢進症の患者[甲状腺機能亢進に伴う代謝亢進、カテコールアミンの作用を増強することがある]。

  4. 急性腎炎の患者[腎臓に対する負荷を高め、尿蛋白が増加する恐れがある]。

  5. 肝障害のある患者[テオフィリンクリアランスが低下し、テオフィリン血中濃度が上昇することがあるので、血中濃度測定等の結果により減量する]。

  6. 高齢者。

  7. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人、産婦、授乳婦。

  8. 小児

    1. 小児、特に乳幼児は成人に比べて痙攣を惹起しやすく、また、テオフィリンクリアランスが変動しやすいのでテオフィリン血中濃度のモニタリングを行うなど、学会のガイドライン等の最新の情報も参考に、慎重に投与する。なお、次の小児には、より慎重に投与する。
      1. てんかんの既往歴のある小児及び痙攣の既往歴のある小児[痙攣を誘発することがある]。
      2. 発熱している小児[テオフィリン血中濃度上昇や痙攣等の症状が現れることがある]。
      3. 6カ月未満の乳児[乳児期にはテオフィリンクリアランスが一定していないので、6カ月未満の乳児ではテオフィリンクリアランスが低く、テオフィリン血中濃度が上昇することがある]。
    2. 低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

(重要な基本的注意)

  1. うっ血性心不全の患者に投与する場合は、テオフィリン血中濃度が上昇することがあるので注意して使用する。

  2. テオフィリンによる副作用の発現は、テオフィリン血中濃度の上昇に起因する場合が多いことから、血中濃度のモニタリングを適切に行い、患者個々人に適した投与計画を設定することが望ましい。

  3. 副作用が発現した場合には、減量又は投与を中止し、テオフィリン血中濃度を測定することが望ましい。

(相互作用)

本剤は、主として肝薬物代謝酵素CYP1A2で代謝される。

併用注意:

  1. キサンチン系薬剤(テオフィリン、コリンテオフィリン、ジプロフィリン、カフェイン水和物等)、中枢神経興奮薬(エフェドリン塩酸塩、マオウ等)[過度の中枢神経刺激作用が現れることがあるので、副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う(併用により中枢神経刺激作用が増強される)]。

  2. 交感神経刺激剤(β刺激剤)(イソプレナリン塩酸塩、クレンブテロール塩酸塩、ツロブテロール塩酸塩、テルブタリン硫酸塩、プロカテロール塩酸塩水和物等)[低カリウム血症、心・血管症状(頻脈・不整脈等)等のβ刺激剤の副作用を増強させることがあるので、副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う(本剤及びこれらの薬剤は、心刺激作用をともに有しており、β刺激剤の作用を増強するためと考えられるが、低カリウム血症の増強の機序については不明である)]。

  3. ハロタン[不整脈等の副作用が増強することがあるので、副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う(テオフィリンとハロタンの心臓に対する作用の相加又は相乗効果と考えられる)、また、ハロタンとの連続併用によりテオフィリン血中濃度が上昇することがあるので、副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う(テオフィリンとハロタンの心臓に対する作用の相加又は相乗効果と考えられる)]。

  4. ケタミン塩酸塩[痙攣が現れることがあるので、痙攣の発現に注意し、異常が認められた場合には抗痙攣剤の投与等、適切な処置を行う(痙攣閾値が低下するためと考えられる)]。

  5. シメチジン、メキシレチン塩酸塩、プロパフェノン塩酸塩、アミオダロン塩酸塩、エノキサシン水和物、ピペミド酸水和物、塩酸シプロフロキサシン、ノルフロキサシン、トスフロキサシントシル酸塩水和物、パズフロキサシンメシル酸塩、プルリフロキサシン、エリスロマイシン、クラリスロマイシン、ロキシスロマイシン、チアベンダゾール、チクロピジン塩酸塩、ベラパミル塩酸塩、ジルチアゼム塩酸塩、フルボキサミンマレイン酸塩、フルコナゾール、ジスルフィラム、デフェラシロクス[テオフィリンの中毒症状が現れることがあるので、副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う(肝薬物代謝酵素が阻害され、テオフィリンクリアランスが低下するため、テオフィリン血中濃度が上昇すると考えられる)]。

  6. アシクロビル、バラシクロビル塩酸塩、インターフェロン、イプリフラボン、シクロスポリン、アロプリノール[テオフィリンの中毒症状が現れることがあるので、副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う(テオフィリン血中濃度の上昇によると考えられる)]。

  7. ザフィルルカスト[テオフィリンの中毒症状が現れることがあるので、副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行い、また、ザフィルルカストの血中濃度を低下させることがある(肝薬物代謝酵素が阻害され、テオフィリンクリアランスが低下するため、テオフィリン血中濃度が上昇すると考えられるが、ザフィルルカストの血中濃度低下についての機序は不明である)]。

  8. リファンピシン、フェノバルビタール、ランソプラゾール、リトナビル[テオフィリンの効果が減弱することがあり、テオフィリン血中濃度が低下することがあるので、適切な処置を行う(肝薬物代謝酵素の誘導によりテオフィリンクリアランスが上昇するため、テオフィリン血中濃度が低下すると考えられる)]。

  9. フェニトイン、カルバマゼピン[テオフィリン及びこれらの薬剤の効果が減弱することがあり、テオフィリン血中濃度が低下することがあるので、適切な処置を行い、また、これらの薬剤の効果減弱や血中濃度の低下に注意する(肝薬物代謝酵素の誘導によりテオフィリンクリアランスが上昇するため、テオフィリン血中濃度が低下すると考えられる)]。

  10. ジピリダモール[ジピリダモールの作用を減弱させることがある(アデノシン拮抗作用による)]。

  11. ラマトロバン[ラマトロバンの血中濃度が上昇することがある(ラマトロバンの血中濃度上昇についての機序は不明である)]。

  12. リルゾール[リルゾールの作用を増強(副作用発現)する恐れがある(in vitro試験でリルゾールの代謝を阻害することが示唆されている)]。

  13. タバコ[禁煙(禁煙補助剤のニコチン製剤使用時を含む)によりテオフィリンの中毒症状が現れることがあるので、副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う(喫煙により肝薬物代謝酵素が誘導され、テオフィリンクリアランスが上昇し、テオフィリン血中濃度が低下すると考えられ、また、禁煙により血中濃度が上昇すると考えられる)]。

  14. セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品(St.John’s Wort)[本剤の代謝が促進され血中濃度が低下する恐れがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意する(セイヨウオトギリソウにより誘導された肝薬物代謝酵素が本剤の代謝を促進し、クリアランスを上昇させるためと考えられている)]。

(高齢者への投与)

高齢者では副作用の発現に注意し、慎重に投与する[高齢者では非高齢者に比べ最高血中濃度上昇及びAUC増加が認められたとの報告がある]。

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

  1. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[動物試験(マウス、ラット、ウサギ)で催奇形作用等の生殖毒性が報告されており、また、ヒトで胎盤を通過して胎児に移行し、新生児に嘔吐、神経過敏等の症状が現れることがある]。

  2. 本剤投与中は授乳を避けさせる[ヒト母乳中に移行し、乳児に神経過敏を起こすことがある]。

(小児等への投与)

小児には慎重に投与する。

(過量投与)

  1. 症状:過量投与によりテオフィリン血中濃度が高値になると、血中濃度の上昇に伴い、消化器症状(特に悪心、嘔吐)や精神神経症状(頭痛、不眠、不安、興奮、痙攣、譫妄、意識障害、昏睡等)、心・血管症状(頻脈、心室頻拍、心房細動、血圧低下等)、低カリウム血症その他の電解質異常、呼吸促進、横紋筋融解症等の中毒症状が発現しやすくなる(なお、軽微な症状から順次発現することなく、最初から重篤な症状が発現することがある)。

  2. 処置:過量投与時の処置には、テオフィリンの除去、発現している中毒症状に対する対症療法があり、血中テオフィリンの除去として輸液による排泄促進、活性炭の経口投与、活性炭を吸着剤とした血液灌流、血液透析等がある(なお、テオフィリン血中濃度が低下しても、組織に分布したテオフィリンにより血中濃度が再度上昇することがある)。

    1. 過量投与時で、痙攣、不整脈の発現がない場合:(1)投与を中止し、テオフィリン血中濃度をモニターする、(2)痙攣の発現が予測される場合には、フェノバルビタール等の投与を考慮する(但し、フェノバルビタールは呼吸抑制作用を示すことがあるので、使用に際しては注意する)。
    2. 過量投与時で、痙攣の発現がある場合:(1)気道を確保する、(2)酸素を供給する、(3)痙攣治療のためにジアゼパム静注等を行い、痙攣がおさまらない場合には全身麻酔薬投与を考慮する、(4)バイタルサインをモニターし、血圧の維持及び十分な水分補給を行う。
    3. 過量投与時の痙攣後に昏睡状態が残った場合:(1)気道を確保し、酸素吸入を行う、(2)テオフィリン血中濃度が低下するまでICU管理を継続し、十分な水分補給を続け、血中濃度が下がらない場合には、活性炭による血液灌流、血液透析も考慮する。
    4. 過量投与時で、不整脈の発現がある場合:(1)不整脈治療としてペーシング、直流除細動、抗不整脈薬の投与等適切な処置を行う、(2)バイタルサインをモニターし、血圧の維持及び十分な水分補給を行う(また、電解質異常がある場合には、その補正を行う)。

(適用上の注意)

  1. 調製・投与時:本剤をブドウ糖液及び果糖液で希釈した場合、経時的に添加物のエチレンジアミンと糖含量が低下し、黄変を認める可能性があるため、調製後は速やかに使用する。

  2. 投与速度:本剤を急速に静脈内注射すると、前記の副作用(ショック、不整脈等)や過呼吸、熱感が現れることがあるので、生理食塩液又は糖液に希釈して、ゆっくり注射する。

  3. 輸液容器・輸液セット(ポリカーボネート製)の使用時:本剤は、エチレンジアミンを含有しており、本剤を10倍未満で希釈して使用した場合はポリカーボネート製の三方活栓のコネクター部にひび割れが生じ、液漏れ等が発生する可能性がある。また、輸液容器・輸液セット(ポリカーボネート製)の使用時、コネクター部の過度な締め付けが、破損の発生を助長する要因となるので注意する。

  4. アンプルカット時:本剤は、ワンポイントカットアンプルを使用しているので、アンプル頭部のマークを上にして反対側(下の方向)に軽く力を加えてカットする。なお、アンプルカット時の異物混入を避けるため、首部の周りをエタノール綿等で清拭する。

(取扱い上の注意)

  1. 本剤は緩衝性が強く、他剤を本剤のpH域に近づける性質があるため、アルカリ性で不安定な薬剤や酸性の薬剤等とは変化を生ずる場合があるので配合には注意する。

  2. 本剤は、窒素ガスにて置換充填を行っているが、裸のアンプルのまま保管すると、溶液中の溶存酸素により光や温度の影響を受けて褐変現象を起こす恐れがあるので注意する。

  3. 安定性試験:最終包装製品を用いた長期保存試験[温度(1~30℃)、3年間]の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、アミノフィリン注250mg「NP」は通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。

(保管上の注意)

遮光。