トラバタンズ点眼液0.004%の添付文書
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効果・効能
緑内障、高眼圧症。
用法・用量
1回1滴、1日1回点眼する。
(用法及び用量に関連する注意)
頻回投与により眼圧下降作用が減弱する可能性があるので、1日1回を超えて投与しないこと。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
1.1. 虹彩色素沈着(頻度不明)〔8.1参照〕。
- その他の副作用
- 眼:(5%以上)眼充血、眼そう痒症、(5%未満)眼周囲多毛化、結膜炎、結膜濾胞、角膜びらん、角膜炎、ぶどう膜炎、虹彩炎、眼瞼炎、眼瞼そう痒症、眼瞼紅斑、眼瞼辺縁痂皮、眼瞼色素沈着、眼痛、眼異物感、眼部不快感、眼乾燥、霧視、羞明、眼精疲労、(頻度不明)睫毛成長、睫毛剛毛化、睫毛乱生、睫毛変色、睫毛重生、睫毛色素過剰、前房内細胞析出、眼フレア、結膜浮腫、黄斑浮腫、アレルギー性結膜炎、虹彩毛様体炎、*眼瞼溝深化(*上眼瞼がくぼむ、*二重瞼になる等)、眼瞼浮腫、眼脂、眼刺激、流涙、視力障害、眼異常感、白内障、結膜出血、視力低下、眼部単純ヘルペス。
- 精神神経系:(頻度不明)頭痛、不安、めまい。
- 循環器:(頻度不明)徐脈、低血圧、不整脈。
- 呼吸器:(5%未満)鼻炎、(頻度不明)咳嗽、喘息、呼吸困難、アレルギー性鼻炎。
- 消化器:(頻度不明)腹痛、悪心。
- 皮膚:(頻度不明)発疹。
その他:(頻度不明)過敏症、けん怠感、味覚異常、耳鳴り、筋骨格痛、前立腺特異性抗原増加、胸痛。
*)文献等において高い頻度で眼瞼溝深化が発現することが報告されている。
使用上の注意
(禁忌)
- 1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(重要な基本的注意)
- 本剤の投与により、虹彩や眼瞼への色素沈着(メラニンの増加)による虹彩色調変化や眼瞼色調変化、あるいは眼周囲多毛化があらわれることがある(これらは投与の継続によって徐々に進行し、投与中止により停止する)、眼瞼色調変化及び眼周囲の多毛化については、投与中止後徐々に消失、あるいは軽減する可能性があるが、虹彩色調変化については投与中止後も消失しないことが報告されている(混合色虹彩の患者では虹彩の色調変化は明確に認められるが、暗褐色の単色虹彩の患者(日本人に多い)においても変化が認められている)。特に片眼投与の場合、左右眼で虹彩の色調に差が生じる可能性がある。これらの症状については、長期的な情報が十分に得られていないので、患者を定期的に診察し、十分観察すること。投与に際しては、虹彩や眼瞼への色素沈着(メラニンの増加)による色調変化、あるいは眼周囲の多毛化について患者に十分説明し、また、眼瞼色調変化、眼周囲の多毛化の予防あるいは軽減のため、投与の際に液が眼瞼皮膚等についた場合には、よくふき取るか、洗顔するよう患者を指導すること〔11.1.1、14.1参照〕。
- 本剤投与中に角膜上皮障害(点状表層角膜炎、糸状角膜炎、角膜びらん)があらわれることがあるので、しみる、そう痒感、眼痛等の自覚症状が持続する場合には、直ちに受診するよう患者に十分指導すること。
- 本剤の点眼後、一時的に霧視があらわれることがあるため、症状が回復するまで機械類の操作や自動車等の運転には従事させないよう注意すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
1.1. 無水晶体眼又は眼内レンズ挿入眼の患者:嚢胞様黄斑浮腫を含む黄斑浮腫、及びそれに伴う視力低下を起こすおそれがある。
1.2. 眼内炎(虹彩炎、ぶどう膜炎)のある患者:眼圧上昇を起こすおそれがある。
1.3. 閉塞隅角緑内障の患者:使用経験がない。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(動物実験では、妊娠ラットに10μg/kg/日(臨床用量*の250倍)を静脈内投与した場合に、催奇形性が認められ、妊娠マウスに1μg/kg/日(臨床用量*の25倍)を皮下投与、又は妊娠ラットに10μg/kg/日(臨床用量*の250倍)を静脈内投与した場合に、着床後胚死亡率増加及び胎仔数減少が認められた(また、妊娠ウサギに0.1μg/kg/日(臨床用量*の2.5倍)を静脈内投与もしくは0.003%点眼液(体重当りの投与量として臨床用量*の約10倍に相当)を投与した場合、全胚死亡・胎仔死亡が観察された)。さらに、妊娠・授乳ラットに0.12μg/kg/日(臨床用量*の3倍)以上の用量を妊娠7日目から授乳21日目に皮下投与した場合に、発育及び分化に対する影響(早期新生仔死亡率増加、新生仔体重増加抑制、又は眼瞼開裂遅延等)が認められた。また、摘出ラット子宮を用いた実験では、日本人健康成人で認められた本剤の最高血漿中濃度(0.025ng/mL=0.05nmol/L)の約6倍以上の濃度(0.3nmol/L)で、用量依存的な子宮収縮作用が認められた)。
*)本剤0.004%を体重50kgの患者に1回1滴(25μL)を両眼に投与したと仮定して算出された投与量(0.04μg/kg/日)との比較。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット:皮下投与)で乳汁中へ移行することが報告されている)。
(小児等)
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(高齢者)
一般に生理機能が低下している。
(適用上の注意)
- 薬剤交付時の注意
患者に対し次の点に注意するよう指導すること。
・ 薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
・ 患眼を開瞼して結膜嚢内に点眼し、1~5分間閉瞼して涙嚢部を圧迫させた後、開瞼すること。
・ 他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。
・ 点眼のとき、液が眼瞼皮膚等についた場合には、よくふき取るか、洗顔すること〔8.1参照〕。
(保管上の注意)
1~25℃。