処方薬
ヒーロン0.4眼粘弾剤1%
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ヒーロン0.4眼粘弾剤1%の添付文書

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効果・効能

白内障手術・眼内レンズ挿入術・全層角膜移植術における手術補助。

用法・用量

  1. 白内障手術・眼内レンズ挿入術を連続して施行する場合には、0.2~0.75mLを前房内へ注入する。また、眼内レンズのコーティングに約0.1mL使用する。但し、白内障手術又は眼内レンズ挿入術のみを施行する場合には、次のとおりとする。

    1. 白内障手術:0.1~0.4mLを前房内へ注入する。
    2. 眼内レンズ挿入術:眼内レンズ挿入前に、0.1~0.5mLを前房内へ注入する。また、眼内レンズのコーティングに約0.1mL使用する。
  2. 全層角膜移植術:移植眼の角膜片を除去後に、0.1~0.6mLを前房内へ注入し、移植片角膜を本剤上に浮遊させて縫合を行う。また、提供眼の移植片角膜のコーティングに約0.1mL使用する。

副作用

ヒアルロン酸ナトリウム製剤の調査症例数17,653例中、副作用発現症例は443例(2.5%)であり、副作用発現件数は延べ469件であった。その主なものは、眼圧上昇377件(2.1%)、眼内レンズ表面の混濁39件(0.2%)、炎症反応12件(0.07%)、角膜浮腫12件(0.07%)等であった(承認時までの調査及び市販後の使用成績調査の集計)。

  1. :(0.1~5%未満)眼圧上昇、(0.1%未満)眼炎症反応、嚢胞様黄斑浮腫、角膜浮腫、角膜混濁、前房出血、虹彩新生血管、虹彩後癒着、結膜癒着不全、散瞳、水晶体混濁、浅前房、眼疼痛、霧視、眼のかゆみ。

  2. その他:(0.1~5%未満)眼内レンズ表面混濁。

使用上の注意

(原則禁忌)

本剤の成分に対し過敏症又は蛋白系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者。

(重要な基本的注意)

  1. 注意深く、ゆっくりと注入する。

  2. 過量に注入しない(術後の眼圧上昇の原因となる可能性がある)。

  3. 超音波乳化吸引術を行う前に吸引灌流を行い、水晶体と本剤との間に灌流液で満たした空間を作る(空間が不十分なまま超音波乳化吸引を行うとチップの閉塞により、灌流不全となり角膜熱傷を起こすことがある)。

  4. 特に手術直後は、注意深く眼圧を観察する(もし眼圧上昇が現れた場合は適切な処置を行う)。

  5. 手術後、できるだけ洗浄等により本剤を除去することが望ましい。

(適用上の注意)

  1. 投与経路:本剤は眼科用剤として、用法・用量にしたがって投与し、血管内へは投与しない。

  2. 投与時

    1. 本剤は冷所に保存するので、投与に先立って室温に30分以上保つことが望ましい。
    2. 本剤の有効成分であるヒアルロン酸ナトリウムは、ベンザルコニウム塩化物等の第4級アンモニウム塩及びクロルヘキシジンにより沈殿を生じることがあるので十分注意する。
    3. 本剤の開封後の使用は1回限りとし、残液は容器とともに廃棄する。

(ヒーロン0.4眼粘弾剤1%の使用法)

  1. 紙のカバーをはがす。ブリスターケースを中心部から外側に折り曲げ、プランジャーロッド(押子)を完全にケースの外側にむき出す。

  2. 滅菌した場所に近づけてケースを押し、ゆっくりと落下させる。

  3. カートリッジを完全に押し込み、針でゴム栓を突き破る。

(注意)

1. 必ず最初にカートリッジの後端を指で押して、最後まで押し込む。
1. プランジャーロッド(押子)を先に使用すると本剤の逆流又は流出の恐れがある。
  1. プランジャーロッド(押子)を外す。

  2. プランジャーロッド(押子)をゴムのプランジャー(吸子先端)にねじ込む。

  3. ルアーロック式のカニューレを使用し、しっかり回して固定する。

  4. 開封後の使用は1回限りとする。

(保管上の注意)

2~8℃(凍結を避け、遮光して保存)。