ピバレフリン点眼液0.1%の添付文書
添付文書PDFファイル
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効果・効能
開放隅角緑内障、高眼圧症。
用法・用量
用時、添付溶剤に溶解し、1回1滴、1日1~2回点眼する。なお、低濃度(0.04%)製剤を投与し、効果が不十分な場合は、高濃度(0.1%)製剤を投与する。
副作用
承認時までの調査及び使用成績調査の総症例3,735例中、副作用が認められたのは384例(10.28%)であった。主な副作用は結膜充血174件(4.66%)、眼刺激感85件(2.28%)、眼痛80件(2.14%)、頭痛・頭重58件(1.55%)、霧視51件(1.37%)等であった(再審査終了時)。
重大な副作用
眼類天疱瘡:眼類天疱瘡(結膜充血、角膜上皮障害、乾性角結膜炎、結膜萎縮、睫毛内反、眼瞼眼球癒着等)が現れることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
その他の副作用:副作用が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。全身症状が現れた場合には投与を中止する。
- 過敏症:(0.1~5%未満)眼瞼炎、接触皮膚炎。
- 眼:(0.1~5%未満)結膜充血、眼痛、霧視、羞明、散瞳、眼そう痒感、結膜濾胞、角膜糜爛。
- 眼(長期連用した場合):(0.1%未満)結膜色素沈着。
- 循環器:(0.1~5%未満)心悸亢進。
- その他:(5%以上又は頻度不明)蒼白、発汗、振戦、(0.1~5%未満)頭痛、(0.1%未満)嘔気・嘔吐。
使用上の注意
(禁忌)
狭隅角や前房が浅いなどの眼圧上昇素因のある患者[急性閉塞隅角緑内障発作を起こす恐れがある]。
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(慎重投与)
高血圧症の患者[アドレナリンの血圧上昇作用により症状が増悪する恐れがある]。
動脈硬化症の患者[アドレナリンの血圧上昇作用により症状が増悪する恐れがある]。
冠不全又は心不全などの心臓疾患のある患者[アドレナリンのβ1作用により症状が増悪する恐れがある]。
糖尿病の患者[アドレナリンの糖新生促進作用により症状が増悪する恐れがある]。
甲状腺機能亢進症の患者[甲状腺機能亢進症の患者では心悸亢進、頻脈等の交感神経刺激症状がみられることがあり、本剤の投与により症状が増悪する恐れがある]。
(重要な基本的注意)
隅角の診断が未確定のまま本剤を投与しない。
シクロプロパン、ハロタン等で全身麻酔する前には、本剤の投与を中止する。
本剤の投与により散瞳及び調節麻痺を起こすことがあるので、羞明、霧視等を訴える患者には症状が回復するまで自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意する。また、サングラスを着用する等太陽光や強い光を直接見ないよう指導する。
(相互作用)
併用注意:
チモロールマレイン酸塩[散瞳作用が助長されたとの報告がある(機序は解明されていない)]。
MAO阻害剤治療中及びMAO阻害剤治療後3週間以内[急激な血圧上昇を起こす恐れがある(本剤の代謝酵素を阻害することにより、カテコールアミン感受性が亢進すると考えられている)]。
三環系抗うつ剤及び四環系抗うつ剤(マプロチリン塩酸塩、クロミプラミン塩酸塩、アモキサピン)[急激な血圧上昇を起こす恐れがある(交感神経終末でのノルアドレナリン再取り込みを阻害し、受容体のアドレナリン濃度を上昇させる)]。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。
授乳中の婦人には投与しない(やむを得ず投与する場合には、授乳を中止させる)[授乳婦に投与した場合の乳児に対する安全性は確立していない]。
(小児等への投与)
小児に対する安全性は確立していない。
(適用上の注意)
投与経路:点眼用にのみ使用する。
投与時:
- 点眼に際しては患者は原則として仰臥位をとり、患眼を開瞼させ、結膜嚢内に点眼し、1~5分間閉瞼し、涙嚢部を圧迫させた後開瞼する。
- 薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意するよう指導する。
調製方法:本剤は溶解後1カ月以内に使用する。
(その他の注意)
粉末が変色、又は溶解後、液が変色あるいは沈殿を生じたものを使用しない。
(保管上の注意)
気密容器。