処方薬
プロピタン錠50mg

プロピタン錠50mgの添付文書

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効果・効能

統合失調症。

用法・用量

ピパンペロン塩酸塩として、最初1~2週間は1日50~150mg、以後漸増し、1日150~600mgを3回にわけて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

製剤換算は添付文書参照。

副作用

総症例2,157例について副作用を検討した(再評価結果時)。

  1. 重大な副作用(頻度不明)

    1. 悪性症候群(Syndrome malin):無動緘黙、強度筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行う(本症発症時には、白血球増加や血清CK上昇(血清CPK上昇)がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能低下がみられることがある)、なお、他のブチロフェノン系化合物の投与中、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行し、死亡した例が報告されている。
    2. 腸管麻痺:腸管麻痺(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹部膨満あるいは腹部弛緩及び腸内容物うっ滞等の症状)を来し、麻痺性イレウスに移行することがあるので、腸管麻痺が現れた場合には投与を中止する。なお、この悪心・嘔吐は、本剤の制吐作用により不顕性化することもあるので注意する。
    3. 突然死:他のブチロフェノン系化合物による治療中、原因不明の突然死が起きたとの報告がある。
    4. 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH):類似化合物(ハロペリドール等)で、低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)が現れることが報告されている。
    5. 無顆粒球症、白血球減少:無顆粒球症、白血球減少が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う。
    6. 肺塞栓症、深部静脈血栓症:抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、観察を十分に行い、息切れ、胸痛、四肢疼痛、浮腫等が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
  2. その他の副作用

    1. 循環器:(5%以上)血圧降下、(0.1~5%未満)頻脈、(頻度不明)心電図変化(QT間隔延長、T波変化等)[観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量又は投与を中止する]。
    2. 肝臓:(0.1~5%未満)肝障害[観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止する]。
    3. 錐体外路症状:(5%以上)パーキンソン症候群(手指振戦、筋強剛、流涎等)、(0.1~5%未満)アカシジア(静座不能)、ジスキネジー(痙攣性斜頚、顔面攣縮及び頚部攣縮、後弓反張、眼球回転発作等)、(頻度不明)長期投与による*口周部不随意運動等の*不随意運動[*:投与中止後も持続することがある]。
    4. :(0.1~5%未満)眼調節障害、(頻度不明)長期又は大量投与による角膜混濁・水晶体混濁、角膜色素沈着等。
    5. 皮膚:(0.1%未満)光線過敏症[このような症状が現れた場合には投与を中止する]。
    6. 過敏症:(0.1~5%未満)発疹、(頻度不明)そう痒[このような症状が現れた場合には投与を中止する]。
    7. 消化器:(0.1~5%未満)悪心・嘔吐、食欲不振、便秘、腹痛。
    8. 内分泌:(0.1~5%未満)体重増加、(頻度不明)月経異常、乳汁分泌、高プロラクチン血症、女性型乳房。
    9. 精神神経系:(0.1~5%未満)焦燥感、不眠、眠気、眩暈、頭痛・頭重、(頻度不明)興奮。
    10. その他:(5%以上)倦怠感、(0.1~5%未満)口渇、鼻閉。

使用上の注意

(禁忌)

  1. 昏睡状態の患者又はバルビツール酸誘導体等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者[中枢神経抑制作用を増強させる恐れがある]。

  2. 重症心不全患者[症状を悪化させる恐れがある]。

  3. パーキンソン病又はレビー小体型認知症のある患者[錐体外路症状が悪化する恐れがある]。

  4. 本剤の成分又はブチロフェノン系化合物に対し過敏症の既往歴のある患者。

  5. アドレナリン投与中(アナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く)の患者。

(慎重投与)

  1. 肝障害のある患者[症状を悪化させる恐れがある]。

  2. 心・血管疾患、低血圧又はそれらの疑いのある患者[一過性血圧降下が現れることがある]。

  3. てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者[痙攣閾値を低下させることがある]。

  4. 高齢者。

  5. 小児。

  6. 薬物過敏症の既往歴のある患者。

(重要な基本的注意)

  1. 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意する。

  2. 本剤は制吐作用を有するため、他の薬剤に基づく中毒、腸閉塞、脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化することがあるので注意する。

  3. 抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、不動状態、長期臥床、肥満、脱水状態等の危険因子を有する患者に投与する場合には注意する。

(相互作用)

  1. 併用禁忌:アドレナリン(アナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く)(ボスミン)[アドレナリンの作用を逆転させ重篤な血圧降下を起こすことがある(アドレナリンはアドレナリン作動性α、β-受容体の刺激剤であり、本剤のα-受容体遮断作用により、β-受容体刺激作用が優位となり、血圧降下作用が増強される)]。

  2. 併用注意

    1. 中枢神経抑制剤(バルビツール酸誘導体等)[中枢神経抑制作用が増強することがあるので、減量するなど注意する(本剤及びこれらの薬剤の中枢神経抑制作用による)]。
    2. アルコール[飲酒により相互に作用を増強することがあるので、用量を調節するなど注意する(アルコールは中枢神経抑制作用を有する)]。
    3. リチウム[心電図変化、重症の錐体外路症状、持続性のジスキネジー、突発性の悪性症候群(Syndrome malin)、非可逆性の脳障害を起こす恐れがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には投与を中止する(機序は不明であるが、併用による抗ドパミン作用の増強等が考えられている)]。
    4. 抗ドパミン作用を有する薬剤(ベンザミド系薬剤(メトクロプラミド、スルピリド、チアプリド等)、ドンペリドン等)[内分泌機能異常、錐体外路症状が発現することがある(併用により抗ドパミン作用が強く現れる)]。
    5. タンドスピロンクエン酸塩[錐体外路症状を増強する恐れがある(タンドスピロンクエン酸塩は弱い抗ドパミン作用を有する)]。
    6. ドパミン作動薬(レボドパ製剤、ブロモクリプチン等)[これらの薬剤のドパミン作動薬としての作用が減弱することがある(ドパミン作動性神経において、作用が拮抗することによる)]。

(高齢者への投与)

高齢者では、錐体外路症状が起こりやすいので、少量から投与を開始するなど慎重に投与する。

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

妊婦、妊娠している可能性のある婦人又は授乳婦には投与しないことが望ましい[他のブチロフェノン系化合物による動物実験で胎仔吸収、流産等の胎仔毒性が報告されている。妊娠後期に抗精神病薬が投与されている場合、新生児に哺乳障害、傾眠、呼吸障害、振戦、筋緊張低下、易刺激性等の離脱症状や錐体外路症状が現れたとの報告がある。また、他のブチロフェノン系化合物による動物実験で乳汁中への移行が報告されている]。

(小児等への投与)

小児に対する安全性は確立していない。

(過量投与)

  1. 過量投与時の症状:主な症状は、重症の錐体外路症状、低血圧、過度の鎮静であり、また、まれにQT延長、心室性不整脈(Torsades de Pointesを含む)、心停止が現れることがある。

  2. 過量投与時の処置:一般的な薬物除去法(胃洗浄、活性炭投与等)を行う(特異的な解毒剤はない)。過量投与によりQT延長のリスクがあるため心電図異常に注意する。過量投与時、気道確保(必要であれば人工呼吸)等の維持療法や対症療法を行う。過量投与により低血圧や循環虚脱が現れた場合には、輸液、血漿製剤、アルブミン製剤、ドパミン、ドブタミン等の昇圧剤(アドレナリンは禁忌)の投与により処置を行う。また、過量投与による重症の錐体外路症状に対して、抗コリン作用のある抗パーキンソン剤を投与する。

(適用上の注意)

薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜に刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。

(その他の注意)

外国で実施された認知症に関連した精神病症状(承認外効能・効果)を有する高齢患者を対象とした17の臨床試験において、非定型抗精神病薬投与群はプラセボ投与群と比較して死亡率が1.6~1.7倍高かったとの報告があり、また、外国での疫学調査において、定型抗精神病薬も非定型抗精神病薬と同様に死亡率上昇に関与するとの報告がある。