処方薬
スルモンチール錠25mg

スルモンチール錠25mgの添付文書

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効果・効能

精神科領域におけるうつ病・うつ状態。

(効能・効果に関連する使用上の注意)

抗うつ剤の投与により、24歳以下の患者で、自殺念慮、自殺企図のリスクが増加するとの報告があるため、本剤の投与にあたっては、リスクとベネフィットを考慮する。

用法・用量

トリミプラミンとして1日50~100mgを初期用量とし、1日200mgまで漸増し、分割経口投与する。まれに300mgまで増量することもある。なお、年齢、症状により適宜減量する。

副作用

再評価結果における安全性評価対象例435例中、副作用の発現件数は338件であり、主なものは口渇88件、眠気87件等であった。

  1. 重大な副作用

    1. Syndrome malin(悪性症候群)(頻度不明):無動緘黙、強度筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理と共に適切な処置を行う(本症発症時には、白血球増加や血清CK上昇(血清CPK上昇)がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能低下がみられることがある)、なお、他の三環系抗うつ剤投与中、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行し、死亡した例が報告されている。
    2. 無顆粒球症(頻度不明):無顆粒球症が現れることがあるので、定期的に血液検査を行うことが望ましく、異常(前駆症状として発熱、咽頭痛、インフルエンザ様症状等が現れる場合もある)が認められた場合には投与を中止する。
    3. 麻痺性イレウス(0.1%未満):腸管麻痺(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹部膨満あるいは腹部弛緩及び腸内容物うっ滞等の症状)を来し、麻痺性イレウスに移行することがあるので、腸管麻痺が現れた場合には投与を中止する。なお、この悪心・嘔吐は、本剤の制吐作用により不顕性化することもあるので注意する。
    4. 幻覚、譫妄、精神錯乱(頻度不明):このような症状が現れることがあるので、このような場合には、減量又は休薬等適切な処置を行う。
  2. 重大な副作用(類薬)

    抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH):類似化合物(デシプラミン等)で、低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)が現れることが報告されているので、このような症状が現れた場合には投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行う。

  3. その他の副作用

    1. 過敏症:(5%以上又は頻度不明)発疹、そう痒感等[症状が現れた場合には投与を中止する]。
    2. 肝臓:(0.1%未満)黄疸、AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)等[症状(異常)が認められた場合には、投与を中止する]。
    3. 精神神経系:(5%以上又は頻度不明)振戦等のパーキンソン症状、運動失調、構音障害、四肢知覚異常、不眠、不安、焦燥感、眠気等[症状が現れた場合には、減量又は休薬等適切な処置を行う]。
    4. 血液:(5%以上又は頻度不明)白血球減少等[定期的に血液検査を行うことが望ましい]。
    5. 循環器:(0.1~5%未満)血圧降下、頻脈、動悸等。
    6. 抗コリン作用:(5%以上又は頻度不明)口渇、排尿困難、眼圧亢進、視調節障害、便秘、鼻閉。
    7. 消化器:(5%以上又は頻度不明)悪心・嘔吐、食欲不振、下痢、味覚異常等。
    8. 長期投与:(0.1~5%未満)口周部不随意運動等の不随意運動[投与中止後も持続することがある]。
    9. その他:(5%以上又は頻度不明)ふらつき、眩暈、倦怠感、頭痛、発汗等。

使用上の注意

(禁忌)

  1. 閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある]。

  2. 三環系抗うつ剤に対し過敏症のある患者。

  3. 心筋梗塞の回復初期の患者[心筋に対しキニジン様作用を有する]。

  4. MAO阻害剤投与中(セレギリン塩酸塩、ラサギリンメシル酸塩、サフィナミドメシル酸塩)の患者。

(慎重投与)

  1. 開放隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある]。

  2. 排尿困難又は眼圧亢進等のある患者[抗コリン作用を有するため、症状を悪化させることがある]。

  3. 心不全・心筋梗塞・狭心症・不整脈(発作性頻拍・刺激伝導障害等)等の心疾患のある患者又は甲状腺機能亢進症の患者[循環器系に影響を及ぼすことがある]。

  4. てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者[痙攣を起こすことがある]。

  5. 躁うつ病患者[躁転、自殺企図が現れることがある]。

  6. 自殺念慮又は自殺企図の既往のある患者、自殺念慮のある患者[自殺念慮、自殺企図が現れることがある]。

  7. 脳器質障害又は統合失調症素因のある患者[精神症状を増悪させることがある]。

  8. 衝動性が高い併存障害を有する患者[精神症状を増悪させることがある]。

  9. 高齢者。

  10. 小児。

(重要な基本的注意)

  1. うつ症状を呈する患者は希死念慮があり、自殺企図の恐れがあるので、このような患者は投与開始早期並びに投与量を変更する際には患者の状態及び病態の変化を注意深く観察する。

  2. 不安、焦燥、興奮、パニック発作、不眠、易刺激性、敵意、攻撃性、衝動性、アカシジア/精神運動不穏、軽躁、躁病等が現れることが報告されている。また、因果関係は明らかではないが、これらの症状・行動を来した症例において、基礎疾患の悪化又は自殺念慮、自殺企図、他害行為が報告されているので、患者の状態及び病態の変化を注意深く観察するとともに、不安増悪、焦燥増悪、興奮増悪、パニック発作増悪、不眠増悪、易刺激性増悪、敵意増悪、攻撃性増悪、衝動性増悪、アカシジア増悪/精神運動不穏増悪、軽躁増悪、躁病増悪等が観察された場合には、服薬量を増量せず、徐々に減量し、中止するなど適切な処置を行う。

  3. 自殺目的での過量服用を防ぐため、自殺傾向が認められる患者に処方する場合には、1回分の処方日数を最小限にとどめる。

  4. 家族等に自殺念慮や自殺企図、興奮、攻撃性、易刺激性等の行動の変化及び基礎疾患悪化が現れるリスク等について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うよう指導する。

  5. 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意する。

  6. 投与量の急激な減少ないし投与の中止により、嘔気、頭痛、倦怠感、易刺激性、情動不安、睡眠障害等の離脱症状が現れることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行う。

(相互作用)

  1. 併用禁忌:MAO阻害剤(セレギリン塩酸塩(エフピー)、ラサギリンメシル酸塩(アジレクト)、サフィナミドメシル酸塩(エクフィナ))[(臨床症状)発汗、不穏、全身痙攣、異常高熱、昏睡等の症状が現れることがあるので、MAO阻害剤の投与を受けた患者に本剤を投与する場合には、少なくとも2週間の間隔をおき、また本剤からMAO阻害剤に切り替えるときには、2~3日間の間隔をおくことが望ましい(詳細は不明であるが、相加・相乗作用によると考えられる)]。

  2. 併用注意

    1. 抗コリン作用を有する薬剤[本剤の作用が増強されることがある(共に抗コリン作用を有する)]。
    2. アドレナリン作用を有する薬剤[本剤の作用が増強されることがある(共に交感神経終末の受容体でのアドレナリン作用を有する)]。
    3. 中枢神経抑制剤(バルビツール酸誘導体等)、アルコール[本剤の作用が増強されることがある(共に中枢神経抑制作用を有する)]。
    4. 降圧剤(グアネチジン)[降圧剤の作用を減弱することがある(本剤は降圧剤の交感神経終末への取り込みを阻害する)]。
    5. スルファメトキサゾール・トリメトプリム[本剤の効果が減弱することがある(本剤の代謝が促進される)]。

(高齢者への投与)

高齢者では血圧降下、ふらつき、抗コリン作用による口渇、排尿困難、便秘、眼圧亢進等が現れやすいので、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与する。

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[三環系抗うつ剤には動物試験(ラット)で催奇形作用が報告されているものがある]。

(小児等への投与)

小児に対する安全性は確立していない[使用経験がない]。

(過量投与)

  1. 過量投与時の徴候、症状:服用1~12時間後に眠気等の中枢神経症状、頻脈及び呼吸抑制等がみられる(中毒症状では、意識障害、痙攣、低血圧及び重篤な不整脈が現れる恐れがある)。

  2. 過量投与時の処置:特異的な解毒剤はないので、対症療法かつ補助療法を行う。過量投与により低血圧や循環虚脱が現れた場合には、輸液、昇圧剤投与等の適切な処置を行う(但し、アドレナリンは投与しない)。

(適用上の注意)

薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。

(その他の注意)

  1. 海外で実施された大うつ病性障害等の精神疾患を有する患者を対象とした、複数の抗うつ剤の短期プラセボ対照臨床試験の検討結果において、24歳以下の患者では、自殺念慮や自殺企図の発現のリスクが抗うつ剤投与群でプラセボ群と比較して高かった。なお、25歳以上の患者における自殺念慮や自殺企図の発現のリスクの上昇は認められず、65歳以上においてはそのリスクが減少した。

  2. 主に50歳以上を対象に実施された海外の疫学調査において、選択的セロトニン再取り込み阻害剤及び三環系抗うつ剤を含む抗うつ剤を投与された患者で、骨折のリスクが上昇したとの報告がある。

(保管上の注意)

遮光・気密容器。