処方薬
注射用アイオナール・ナトリウム(0.2)

注射用アイオナール・ナトリウム(0.2)の添付文書

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効果・効能

不眠症、麻酔前投薬、全身麻酔の導入、不安緊張状態の鎮静。

用法・用量

セコバルビタールナトリウムとして、1回100~200mg(5%溶液2~4mL)を徐々に静脈内注射するか、又は筋肉内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、総量500mg(5%溶液10mL)を超えないことが望ましい。

5%溶液;本品1バイアルを注射用水等4mLに溶解。

副作用

総症例数945例中73件(7.72%)の副作用が報告されている。主な副作用は眠気10件(1.06%)、頭重感8件(0.85%)、脈拍異常4件(0.42%)等であった(再評価結果)。

  1. 重大な副作用

    1. 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明):皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(発熱、皮膚発疹・粘膜発疹又は皮膚紅斑・粘膜紅斑、壊死性結膜炎等の症候群)が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には、投与を中止する。
    2. チアノーゼ、呼吸抑制(0.1~5%未満):チアノーゼ、呼吸抑制が現れることがあるので、観察を十分に行い注意する。
    3. 薬物依存(頻度不明):連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与する(特にアルコール中毒、薬物依存傾向又は薬物依存の既往歴のある患者、重篤な神経症患者に対しては注意する)。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、不安、不眠、痙攣、悪心、幻覚、妄想、興奮、錯乱又は抑うつ状態等の離脱症状が現れることがあるので、投与を中止する場合には徐々に減量するなど、慎重に行う(なお、高齢者、虚弱者の場合は特に注意する)。
  2. その他の副作用

    1. 過敏症:(0.1~5%未満)発疹等[このような症状が現れた場合には投与を中止する]。
    2. 精神神経系:(頻度不明)知覚異常、構音障害、精神機能低下、譫妄、昏迷又は運動失調[連用により、このような症状が現れた場合には、減量するなど適切な処置を行う]。
    3. 腎臓:(頻度不明)ヘマトポルフィリン尿、蛋白尿、低カルシウム血症[連用に際しては注意する]。
    4. 血液:(頻度不明)巨赤芽球性貧血[連用に際しては注意する]。
    5. 消化器:(0.1~5%未満)悪心・嘔吐。
    6. その他:(0.1~5%未満)眠気、頭重感、眩暈、脈拍異常、興奮、腱反射亢進、痙攣、口渇。

使用上の注意

(禁忌)

  1. バルビツール酸系化合物に対し過敏症の患者。

  2. 急性間欠性ポルフィリン症の患者[酵素誘導によりポルフィリン合成を促進し、症状を悪化させる恐れがある]。

(原則禁忌)

  1. 心障害を有する患者[バルビツール酸系化合物を大量投与した場合、血管拡張作用、心拍出量の減少が知られており、血圧下降が増強される恐れがある]。

  2. 肝障害、腎障害を有する患者[代謝・排泄の遅延により副作用発現の恐れがある]。

  3. 呼吸機能低下している患者[呼吸中枢抑制作用により、症状を悪化させる恐れがある]。

  4. 薬物過敏症の患者。

(慎重投与)

  1. 幼児、小児、虚弱者[呼吸抑制を起こすことがある]。

  2. 高齢者[呼吸抑制を起こすことがある]。

  3. 頭部外傷後遺症又は進行した動脈硬化症等の脳器質障害のある患者[中枢作用が増強される恐れがある]。

(重要な基本的注意)

  1. 本剤投与中の患者には、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意する。

  2. 連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避ける(本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討する)。

(相互作用)

併用注意:

  1. アルコール、抗不安薬、抗精神病薬、催眠鎮静薬、抗うつ薬、抗ヒスタミン薬、抗パーキンソン薬、解熱鎮痛薬[相互に作用が増強されることがあるので、減量するなど慎重に投与する(相加的に中枢神経抑制作用が増強される)]。

  2. チアジド系薬物[起立性低血圧が増強されることがあるので、減量するなど慎重に投与する(相互に作用が増強される)]。

  3. クラーレ様物質[相加的な筋弛緩作用が起こることがあるので、減量するなど慎重に投与する(相互に作用が増強される)]。

  4. ジスルフィラム[中枢神経抑制作用が増強されることがあるので、減量するなど慎重に投与する(ジスルフィラムは肝ミクロゾームの薬物代謝酵素系を抑制するため、バルビツール酸系薬剤の代謝が阻害される)]。

  5. クマリン系抗凝血薬[クマリン系抗凝血薬の作用に影響を与えるので、通常より頻回にプロトロンビン値の測定を行い、クマリン系抗凝血薬の用量を調節する(バルビツール酸系薬剤は肝の代謝酵素を誘導し、クマリン系抗凝血薬の代謝を促進させる)]。

  6. ドキシサイクリン[ドキシサイクリンの血中濃度半減期が短縮することがある(バルビツール酸系薬剤は肝の代謝酵素を誘導し、ドキシサイクリンの代謝を促進させる)]。

(高齢者への投与)

一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意する。

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

  1. 妊婦に投与する場合には慎重に投与する[妊娠中に投与すると、新生児の出血傾向、呼吸抑制等を起こすことがある]。

  2. 分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状(多動、振戦、反射亢進、過緊張など)が現れることがある。

(小児等への投与)

小児では、呼吸抑制が起こることがあるので、慎重に投与する。

(過量投与)

  1. 過量投与時の症状:バルビツレートの急性中毒症状としては、中枢神経系抑制及び呼吸器系抑制があり、チェーン・ストークス呼吸、瞳孔縮小(過量投与時の重度な中毒時には麻痺性瞳孔拡張)、過量投与時に乏尿、頻脈、低血圧、体温低下、昏睡等の症状が現れる恐れがある。

  2. 過量投与時の処置:呼吸、循環、バイタルサインのチェック等の全身管理を実施する(血液透析、血液灌流が有効であったとの報告もある)。

(適用上の注意)

  1. 投与時

    1. 皮下には決して投与しない。
    2. 本剤は高アルカリ性であるため、皮下への漏出により壊死を起こすことがあるので皮下に漏出させないよう注意する。
    3. 皮下に漏れた場合はプロカイン注射液等の局所麻酔剤による浸潤、温湿布等の適切な処置を行う。
    4. 呼吸抑制、血圧降下が現れることがあるので、注射方法については十分注意し、静脈内投与においては注射速度をできるだけ遅くする。
  2. 筋肉内注射時:筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため、次記の点に注意する。

    1. 筋肉内投与はやむを得ない場合にのみ必要最小限に行う。なお、特に筋肉内投与時同一部位への反復注射は行わない。また新生児、低出生体重児、乳児、小児には注意する。
    2. 筋肉内投与時神経走行部位を避けるよう注意する。
    3. 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位をかえて注射する。
  3. バイアル穿刺時:注射針はゴム栓の中心円内に垂直に穿刺する(注射針をゴム栓の中心を外れて穿刺したり、斜めに穿刺するとゴム栓が削られゴム片がバイアル内に落下する原因になるので注意する)。

(保管上の注意)

遮光。