レスタス錠2mgの添付文書
添付文書PDFファイル
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効果・効能
神経症における不安・神経症における緊張・神経症における抑うつ・神経症における易疲労性・神経症における睡眠障害。
心身症(高血圧症、胃潰瘍・十二指腸潰瘍、慢性胃炎、過敏性腸症候群)における身体症候ならびに不安・緊張・抑うつ・易疲労性・睡眠障害。
用法・用量
フルトプラゼパムとして1日2~4mgを1~2回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、高齢者には1日4mgまでとする。
副作用
総症例10,794例中558例(5.2%)に副作用が認められた。その主なものは眠気(3.5%)、ふらつき(0.9%)、易疲労感・倦怠感(0.4%)、眩暈感(0.3%)等であった[再審査終了時]。
重大な副作用
依存性:連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与する。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、痙攣発作、譫妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想等の離脱症状が現れることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行う。
重大な副作用(類薬)
刺激興奮、錯乱等:他のベンゾジアゼピン系薬剤で、刺激興奮、錯乱等が現れることが報告されている。
その他の副作用
- 精神神経系:(1~5%未満)眠気、(0.1~1%未満)ふらつき、眩暈、頭痛・頭重、(0.1%未満)眼調節障害、振戦、ゆううつ感、不眠、注意集中力困難、もうろう感。
- 肝臓:(0.1%未満)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al-P上昇。
- 消化器:(0.1~1%未満)口渇、便秘、(0.1%未満)悪心・嘔吐、胃部不快感、食欲不振、下痢、口中苦味。
- 循環器:(0.1%未満)立ちくらみ、動悸。
- 過敏症:(0.1%未満)発疹、そう痒[投与を中止する]。
- 骨格筋:(0.1~1%未満)易疲労感・倦怠感、脱力感。
- その他:(0.1%未満)尿失禁、発汗、頻尿、眼瞼浮腫。
使用上の注意
(禁忌)
急性閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある]。
重症筋無力症の患者[筋弛緩作用により症状が悪化する恐れがある]。
(慎重投与)
心障害のある患者[症状が悪化する恐れがある]。
肝障害、腎障害のある患者[排泄が遅延する恐れがある]。
脳器質的障害のある患者[作用が強く現れる]。
小児。
高齢者。
衰弱患者[作用が強く現れる]。
中等度呼吸障害又は重篤な呼吸障害(呼吸不全)のある患者[症状が悪化する恐れがある]。
(重要な基本的注意)
眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意する。
連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避ける(本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討する)。
(相互作用)
併用注意:
中枢神経抑制剤(フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体等)、モノアミン酸化酵素阻害剤、アルコール(飲酒)[眠気・注意力低下・集中力低下・反射運動能力低下等が増強することがある(相互に中枢神経抑制作用を増強することが考えられる)]。
シメチジン[眠気・注意力低下・集中力低下・反射運動能力低下等が増強することがある(本剤の血漿中濃度曲線下面積及び消失半減期が、シメチジンとの併用により増大、延長することが報告されている)]。
オメプラゾール[眠気・注意力低下・集中力低下・反射運動能力低下等が増強する恐れがある(他のベンゾジアゼピン系薬剤(ジアゼパム)のクリアランスがオメプラゾールとの併用により減少するとの報告がある)]。
マプロチリン塩酸塩:
- マプロチリン塩酸塩[眠気・注意力低下・集中力低下・反射運動能力低下等が増強する恐れがある(相互に中枢神経抑制作用を増強することが考えられる)]。
- マプロチリン塩酸塩[併用中の本剤を急速に減量又は中止すると痙攣発作が起こる恐れがある(本剤の抗痙攣作用により抑制されていたマプロチリン塩酸塩の痙攣誘発作用が本剤の減量・中止により現れることが考えられている)]。
ダントロレンナトリウム水和物[筋弛緩作用を増強する恐れがある(相互に筋弛緩作用が増強することが考えられている)]。
(高齢者への投与)
高齢者では、運動失調等の副作用が発現しやすいので少量から投与を開始するなど慎重に投与する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
妊婦(3カ月以内)又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中に他のベンゾジアゼピン系薬剤(ジアゼパム)の投与を受けた患者の中に奇形児等の障害児を出産した例が対照群と比較して有意に多いとの疫学的調査報告がある]。
妊娠後期の婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に哺乳困難、嘔吐、活動低下、筋緊張低下、過緊張、嗜眠、傾眠、呼吸抑制・無呼吸、チアノーゼ、易刺激性、神経過敏、振戦、低体温、頻脈等を起こすことが報告されており、なお、これらの症状は、離脱症状あるいは新生児仮死として報告される場合もある(また、ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に黄疸増強を起こすことが報告されている)]。
分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状が現れることが、ベンゾジアゼピン系薬剤で報告されている。
授乳婦への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせる[ヒト母乳中へ移行し、新生児に嗜眠、体重減少等を起こすことが他のベンゾジアゼピン系薬剤(ジアゼパム)で報告されており、また黄疸増強する可能性がある]。
(小児等への投与)
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
(過量投与)
本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意(禁忌、慎重投与、相互作用等)を必ず読む。
(適用上の注意)
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
(その他の注意)
投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニルを投与された(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静・抗痙攣作用が変化、鎮静・抗痙攣作用が遅延する恐れがある。