ヒストン脱アセチル化酵素阻害薬(ロミデプシン)
ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)という酵素の活性を阻害し細胞周期及び細胞のアポトーシス(自滅)誘導をおこすことで主に末梢性T細胞リンパ腫に対して抗腫瘍効果をあらわす薬
ヒストン脱アセチル化酵素阻害薬(ロミデプシン)の解説
ヒストン脱アセチル化酵素阻害薬(ロミデプシン)の効果と作用機序
ヒストン脱アセチル化酵素阻害薬(ロミデプシン)の薬理作用
がん細胞は無秩序な増殖を繰り返し正常な細胞を障害し、転移を行うことで本来がんのかたまりのない組織でも増殖する。
末梢性T細胞リンパ腫(PTCL:Peripheral T-cell lymphoma)は末梢臓器に移動したリンパ球T細胞を由来とする非ホジキンリンパ腫のひとつで仮に無治療の場合、月単位の病勢進行を示し、未治療患者への初期治療としては多剤併用化学療法などが行われている。
ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC:Histone Deacetylase)は細胞周期や細胞のアポトーシス(自滅)などに関わり、この酵素の活性化によりがんの中でも特に白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などの造血器腫瘍化が亢進するとされている。
本剤(ロミデプシン)はHDACの活性を阻害することでヒストン等の脱アセチル化が阻害され、細胞周期停止及び細胞のアポトーシス誘導などが生じることで抗腫瘍効果をあらわすとされる。
ヒストン脱アセチル化酵素阻害薬(ロミデプシン)の主な副作用や注意点
骨髄 抑制- 消化器症状
- 循環器症状(QT間隔延長など)
- 心房細動、
動悸 などがあらわれる場合がある
- 心房細動、
ヒストン脱アセチル化酵素阻害薬(ロミデプシン)の一般的な商品とその特徴
イストダックス
- 主に末梢性T細胞リンパ腫に使用する
- 投与方法など
- 通常、個々の体表面積や
病態 などに合わせた投与量を第1日、8日、15日目に投与した後、16〜28日目にかけて休薬し、この「28日」を「1サイクル」として投与を繰り返す
- 通常、個々の体表面積や