下垂体ホルモン製剤(成長ホルモン製剤)
成長ホルモンを体内に補うことで、低身長、骨の異常、筋力低下などの症状を改善する薬
同義語:
GH製剤

下垂体ホルモン製剤(成長ホルモン製剤)の解説

下垂体ホルモン製剤(成長ホルモン製剤)の効果と作用機序

  • 成長ホルモンを体内に補うことで、低身長、骨の異常、筋力低下などの症状を改善する薬
    • 下垂体から分泌される成長ホルモンは背を伸ばしたり、筋肉、骨などを強くしたりする働きをもつ
    • 何らかの理由により成長ホルモンの分泌が不足すると、低身長や骨の変形などの症状があらわれる場合がある
    • 本剤は成長ホルモン製剤であり不足している成長ホルモンを体内に補う作用をあらわす
  • 慢性腎臓病などにおける成長ホルモンの補充目的で使用する場合もある

下垂体ホルモン製剤(成長ホルモン製剤)の薬理作用

成長ホルモンは下垂体から分泌されるホルモンの一つで、小児期では背を伸ばす作用をあらわし、成人になってからは筋肉、骨などを強くする作用や脂肪を分解する作用などをあらわす。何らかの原因で成長ホルモンの分泌が滞ると、身長が伸びなく低身長になる、軟骨の形成が十分にできなくなり骨の変形などの症状があらわれる場合がある。

本剤は成長ホルモンの外用製剤(注射剤)であり、成長ホルモンを補充することにより成長ホルモン分泌不全性低身長症、ターナー症候群、軟骨異栄養症(軟骨無形成症・軟骨低形成症)などの改善が期待できる。また本剤は、慢性腎臓病などにおける成長ホルモンの不足に対しても使用する場合がある。

下垂体ホルモン製剤(成長ホルモン製剤)の主な副作用や注意点

  • 過敏症
    • 発疹、痒みなどがあらわれる場合がある
  • 精神神経系症状
    • 頭痛、しびれなどがあらわれる場合がある
  • 筋骨格系症状
    • 関節痛、下肢痛などの成長痛などがあらわれる場合がある
  • 内分泌症状

下垂体ホルモン製剤(成長ホルモン製剤)の一般的な商品とその特徴

ノルディトロピン

  • スムーズな注射導入の為の穿刺補助具(ペンメイト)がある
    • ノルディトロピンフレックスプロ注:専用の穿刺補助具として「フレックスプロペンメイト」がある

ヒューマトロープ

  • 注射部位や注射回数などに関する注意
    • 治療する疾患、症状などによって、1週間における使用量、注射方法(筋肉注射、皮下注射)、注射回数などが異なる場合があり医師の指示の下、適切に使用する

ソグルーヤ

  • 週1回、皮下注射にて投与する長時間作用型製剤