処方薬
ヴォトリエント錠200mg
先発

ヴォトリエント錠200mgの基本情報

ヴォトリエント錠200mgの概要

商品名 ヴォトリエント錠200mg
一般名 パゾパニブ塩酸塩錠
薬価・規格 3967.8円 (200mg1錠)
薬の形状
内用薬 > 錠剤 > 錠
内用薬 > 錠剤 > 錠のアイコン
製造会社 ノバルティス ファーマ
YJコード 4291028F1023
レセプト電算コード 622201801
識別コード GSJT
添付文書PDFファイル

ヴォトリエント錠200mgの主な効果と作用

  • 腫瘍を治療するお薬です。
  • 腫瘍細胞の増殖に関与するタンパク質の働きをおさえる働きがあります。
  • あなたの病気や症状に合わせて処方されたお薬です。

ヴォトリエント錠200mgの用途

  • 根治切除不能又は転移性腎細胞癌
  • 悪性軟部腫瘍

ヴォトリエント錠200mgの副作用

※ 副作用とは、医薬品を指示どおりに使用したにもかかわらず、患者に生じた好ましくない症状のことを指します。 人により副作用の発生傾向は異なります。記載されている副作用が必ず発生するものではありません。 また、全ての副作用が明らかになっているわけではありません。

主な副作用

貧血、頭痛、食欲減退、体重減少、味覚異常、発声障害、下痢、悪心、嘔吐、腹痛、消化不良

起こる可能性のある重大な副作用

肝機能障害、AST上昇、ALT上昇、ビリルビン上昇、γ-GTP上昇、高血圧、出血、甲状腺機能障害、蛋白尿、重篤な感染症、高血圧クリーゼ、心機能障害、うっ血性心不全、左室駆出率低下、QT間隔延長、心室性不整脈、Torsade de pointes、動脈血栓性事象、心筋梗塞、狭心症、虚血性脳卒中、一過性脳虚血発作、心筋虚血、静脈血栓性事象、静脈血栓症、肺塞栓症、脳出血、喀血、消化管出血、血尿、肺出血、鼻出血、消化管瘻、ネフローゼ症候群、創傷治癒遅延、間質性肺炎、血栓性微小血管症、血栓性血小板減少性紫斑病、血小板減少、溶血性尿毒症症候群、破砕赤血球を伴う貧血、腎機能障害、膵炎、網膜剥離、飛蚊症、光視症、視野欠損、視力低下、肝不全、管理できない重症高血圧、動脈解離、大動脈解離、腫瘍関連出血、消化管穿孔、可逆性後白質脳症症候群、覚醒低下、精神機能変化、皮質盲、視力消失

上記以外の副作用

口内炎、便秘、毛髪変色、手掌・足底発赤知覚不全症候群、発疹、脱毛症、皮膚色素減少、皮膚乾燥、筋骨格痛、血小板減少症、好中球減少症、白血球減少症、疲労、粘膜炎、無力症、高カリウム血症、高血糖、浮動性めまい、末梢性ニューロパチー、不眠症、傾眠、徐脈<無症候性>、呼吸困難、咳嗽、気胸、口内乾燥、腹部膨満、口腔咽頭痛、胃炎、しゃっくり、痔核、嚥下障害、鼓腸、剥脱性発疹、皮膚そう痒症、皮膚障害、爪障害、ざ瘡、皮膚潰瘍、毛髪成長異常、筋肉痛、関節痛、筋痙縮、リンパ球減少症、赤血球増加症、血中クレアチニン増加、リパーゼ増加、血中アルカリホスファターゼ増加、LDH異常、血中ナトリウム減少、血中カルシウム減少、血中マグネシウム減少、血中尿素増加、血中リン減少、血中ブドウ糖減少、血中アルブミン減少、末梢性浮腫、浮腫、顔面浮腫、胸痛、霧視、ほてり、発熱、多汗症、脱水、腫瘍疼痛、悪寒、挫傷、不規則月経

ヴォトリエント錠200mgの用法・用量

  • 通常、成人にはパゾパニブとして1日1回800mgを食事の1時間以上前又は食後2時間以降に経口投与する
    • なお、患者の状態により適宜減量する
  • (用法及び用量に関連する注意)7.1. 他の抗悪性腫瘍剤(サイトカイン製剤を含む)との併用について、有効性及び安全性は確立していない
  • 7.2. 食後に本剤を投与した場合、Cmax上昇及びAUC上昇するとの報告がある
  • 食事の影響を避けるため、用法及び用量を遵守して服用すること〔16.2.1参照〕
  • 7.3. 副作用の発現により用量を減量して投与を継続する場合は、症状、重症度等に応じて、200mgずつ減量し、また、本剤を減量後に増量する場合は、200mgずつ増量すること(ただし、800mgを超えないこと)
  • 7.4. 臨床試験において、中等度の肝機能障害を有する患者に対する最大耐用量は200mgであることが確認されており、中等度以上の肝機能障害を有する患者に対して本剤200mgを超える用量の投与は、最大耐用量を超えるため推奨されない〔1.3、9.3.1、16.6.2、17.3.1参照〕
  • 7.5. 本剤を服用中に肝機能検査値異常が発現した場合は、次の基準を考慮して、休薬、減量又は中止すること〔8.1、11.1.1参照〕
  • [肝機能検査値異常に対する休薬、減量及び中止基準]1). 3.0×ULN≦ALT≦8.0×ULN:投与継続(Grade1以下あるいは投与前値に回復するまで1週間毎に肝機能検査を実施)
  • 2). ALT>8.0×ULN:Grade1以下あるいは投与前値に回復するまで投与を中断し、投与を再開する場合は、400mgの投与とする
  • 再開後、肝機能検査値異常[ALT>3.0×ULN]が再発した場合は、投与を中止する
  • 3). ALT>3.0×ULNかつ総ビリルビン>2.0×ULN(ALT>3.0×ULNかつ直接ビリルビン>35%):投与中止(Grade1以下あるいは投与前値に回復するまで経過を観察)
  • GradeはNCI CTCAEによる
  • ULN:基準値上限
※ 実際に薬を使用する際は、医師から指示された服用方法や使用方法・回数などを優先して下さい。

ヴォトリエント錠200mgの使用上の注意

病気や症状に応じた注意喚起

  • 以下の病気・症状がみられる方は、添付文書の「使用上の注意」等を確認してください
    • 過敏症
    • 血栓塞栓症
    • 高血圧
    • 肺転移
    • QT間隔延長
    • 重度腎機能障害
    • 脳転移
    • 外科的処置が予定
    • 外科的処置後創傷が治癒していない
    • 中等度以上の肝機能障害
    • アントラサイクリン系薬剤による治療歴
    • 心機能障害のリスク因子を有する
    • 心毒性を有する薬剤による治療歴
    • 放射線治療による治療歴
    • 化学療法未治療の悪性軟部腫瘍

患者の属性に応じた注意喚起

年齢や性別に応じた注意喚起

ヴォトリエント錠200mgの注意が必要な飲み合わせ

※ 薬は飲み合わせによって身体に悪い影響を及ぼすことがあります。 飲み合わせに関して気になることがあれば、担当の医師や薬剤師に相談してみましょう。

薬剤名 影響
プロトンポンプ阻害剤 本剤のAUC及びCmaxがそれぞれ約40%及び42%低下
エソメプラゾール 本剤のAUC及びCmaxがそれぞれ約40%及び42%低下
薬物代謝酵素<CYP3A4>を阻害する薬剤 本剤のAUC及びCmaxはそれぞれ約66%及び45%増加
ケトコナゾール 本剤のAUC及びCmaxはそれぞれ約66%及び45%増加
肝薬物代謝酵素<CYP3A4>を誘導する薬剤 本剤のAUC及びCmaxはそれぞれ約54%及び35%低下、本剤の有効性が減弱
カルバマゼピン 本剤のAUC及びCmaxはそれぞれ約54%及び35%低下、本剤の有効性が減弱
フェニトイン 本剤のAUC及びCmaxはそれぞれ約54%及び35%低下、本剤の有効性が減弱
パクリタキセル AUC及びCmaxをそれぞれ約26%及び31%増加
ラパチニブ 本剤のAUC及びCmaxはそれぞれ約59%及び51%増加
シンバスタチン ALTが上昇
抗不整脈剤 QT間隔延長、心室性不整脈
キニジン QT間隔延長、心室性不整脈
プロカインアミド QT間隔延長、心室性不整脈
ジソピラミド QT間隔延長、心室性不整脈
QTを延長する薬剤 QT間隔延長、心室性不整脈
クラリスロマイシン QT間隔延長、心室性不整脈
イミプラミン QT間隔延長、心室性不整脈
ピモジド QT間隔延長、心室性不整脈

飲食物との組み合わせ注意

  • グレープフルーツジュース

ヴォトリエント錠200mgと主成分が同じ薬

  • 内用薬 > 錠剤 > 錠のアイコン
    薬価 3967.8円 (200mg1錠)
    薬の形状 内用薬 > 錠剤 > 錠
    製造会社 ノバルティス ファーマ
    先発
主成分が同じ薬をすべて見る

ヴォトリエント錠200mgに関係する解説

分子標的薬(キナーゼ阻害薬)

  • ヴォトリエント錠200mgは、分子標的薬(キナーゼ阻害薬)に分類される。
  • 分子標的薬(キナーゼ阻害薬)とは、がん細胞が増殖する際のシグナル伝達に必要なキナーゼ(酵素)を阻害し抗腫瘍作用をあらわす薬。

分子標的薬(キナーゼ阻害薬)の代表的な商品名

  • ネクサバール
  • スーテント
  • インライタ
  • ヴォトリエント
  • スチバーガ
分子標的薬(キナーゼ阻害薬)についての詳しい解説を見る