処方薬
注射用イホマイド1g
先発

注射用イホマイド1gの基本情報

注射用イホマイド1gの概要

商品名 注射用イホマイド1g
一般名 イホスファミド注射用
薬価・規格 2257.0円 (1g1瓶)
薬の形状
注射薬 > 散剤 > 注射用
注射薬 > 散剤 > 注射用のアイコン
製造会社 塩野義製薬
YJコード 4211402D1020
レセプト電算コード 644210058
添付文書PDFファイル

注射用イホマイド1gの主な効果と作用

  • 腫瘍を治療するお薬です。
  • 悪性リンパ腫を治療するお薬です。
  • 腫瘍細胞の核酸代謝をおさえることにより、増殖をおさえる働きがあります。
  • あなたの病気や症状に合わせて処方されたお薬です。

注射用イホマイド1gの用途

注射用イホマイド1gの副作用

※ 副作用とは、医薬品を指示どおりに使用したにもかかわらず、患者に生じた好ましくない症状のことを指します。 人により副作用の発生傾向は異なります。記載されている副作用が必ず発生するものではありません。 また、全ての副作用が明らかになっているわけではありません。

主な副作用

蛋白尿、悪心、嘔吐、食欲不振、脱毛、倦怠感、ビリルビン上昇、AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇、浮腫

起こる可能性のある重大な副作用

骨髄抑制、汎血球減少、貧血、白血球減少、血小板減少、出血、出血性膀胱炎、排尿障害、幻覚、錯乱、錐体外路症状、間質性肺炎、ファンコニー症候群、意識障害、痙攣、肺水腫、心筋障害、不整脈、心不全、心室性期外収縮、心房細動、上室性期外収縮、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群、SIADH、低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量増加、高張尿、急性膵炎、腹痛、血清アミラーゼ値上昇、急性腎障害、脳症、痙攣発作、譫妄

上記以外の副作用

BUN上昇、血清電解質異常、カリウム一過性変動、クロール一過性変動、口内炎、便秘、下痢、過敏症、発疹、皮膚色素沈着、頭痛、頭重感、眩暈、不眠、脱力感、焦燥感、知覚異常、舌の振戦、抑うつ、精神活動低下、胸内苦悶、頻脈、動悸、月経異常、発熱、悪寒、血管痛、クレアチニン上昇、クレアチニンクリアランス低下、多尿、口渇、無精子症、卵巣機能不全

注射用イホマイド1gの用法・用量

  • (1). 肺小細胞癌、前立腺癌、子宮頸癌、骨肉腫通常、成人にはイホスファミドとして1日1.5~3g(30~60mg/kg)を3~5日間連日点滴静注又は静脈内に注射する
  • これを1コースとし、末梢白血球の回復を待って3~4週間ごとに反復投与する
    • なお、年齢、症状により適宜増減する
  • (2). 再発又は難治性の胚細胞腫瘍確立された標準的な他の抗悪性腫瘍剤との併用療法を行い、通常、成人にはイホスファミドとして1日1.2g/㎡(体表面積)を5日間連日点滴静注する
  • これを1コースとし、末梢白血球の回復を待って3~4週間ごとに反復投与する
    • なお、患者の状態により適宜減量する
  • (3). 悪性リンパ腫1). 他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、イホスファミドとして1日0.8~3g/㎡(体表面積)を3~5日間連日点滴静注する
  • これを1コースとし、末梢白血球の回復を待って3~4週間ごとに反復投与する
    • なお、年齢、併用薬、患者の状態により適宜減量する
  • 2). 総投与量はイホスファミドとして1コース10g/㎡以下、小児では全治療コース80g/㎡以下とする
  • (4). 悪性骨・軟部腫瘍に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法及び本剤単独投与1). ドキソルビシン塩酸塩との併用において、成人には、通常1コースは、イホスファミドとして1日1.5~3g/㎡(体表面積)を3~5日間連日点滴静注又は静脈内に注射する
  • 末梢白血球の回復を待って3~4週間ごとに反復投与する
  • 総投与量は、イホスファミドとして1コース10g/㎡以下とする
    • なお、年齢、患者の状態により適宜減量する
  • 2). 本剤の単独投与において、成人には、1コースは、イホスファミドとして総投与量14g/㎡までを点滴静注又は静脈内に注射する
  • 末梢白血球の回復を待って反復投与する
  • (5). 小児悪性固形腫瘍(ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、横紋筋肉腫、神経芽腫、網膜芽腫、肝芽腫、腎芽腫等)に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法1). 他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、イホスファミドとして1日1.5~3g/㎡(体表面積)を3~5日間連日点滴静注する
  • これを1コースとし、末梢白血球の回復を待って3~4週間ごとに反復投与する
    • なお、年齢、併用薬、患者の状態により適宜減量する
  • 2). 総投与量はイホスファミドとして1コース10g/㎡以下、全治療コース80g/㎡以下とする
  • (用法及び用量に関連する注意)7.1. 〈効能共通〉本剤の投与時には十分な尿量を確保し、出血性膀胱炎等の泌尿器系障害の防止のために次記の処置を行うこと〔8.1、9.1.1、9.2.2、11.1.2参照〕
  • 7.1.1. 〈効能共通〉成人の場合(1). 〈効能共通〉本剤投与時の1時間前から、できるだけ頻回に、かつ大量の経口水分摂取を行い、投与終了の翌日まで1日尿量3000mL以上を確保すること
  • (2). 〈効能共通〉本剤投与第1日目は、投与終了直後から2000~3000mLの適当な輸液を投与するとともにメスナを併用すること
  • (3). 〈効能共通〉本剤投与中、経口水分摂取困難な場合は、第2日目以降、投与終了の翌日まで、前記(2)に準じて輸液を投与すること
  • (4). 〈効能共通〉本剤投与中は必要に応じて輸液1000mLあたり40mLの7%炭酸水素ナトリウム注射液を混和し、尿のアルカリ化を図ること
  • また必要に応じてD-マンニトール等の利尿剤を投与すること
  • 7.1.2. 〈効能共通〉小児の場合:本剤投与時には、1日2000~3000mL/㎡(体表面積)の適当な輸液を投与するとともにメスナを併用すること(また、7.1.1(4)に準じ尿のアルカリ化を図り、利尿剤を投与すること)
  • 7.2. 〈効能共通〉肥満患者には、投与量が過多にならないように、標準体重から換算した投与量を考慮すること
  • 7.3. 〈再発又は難治性の胚細胞腫瘍〉確立された標準的な他の抗悪性腫瘍剤との併用療法[VeIP療法(ビンブラスチン硫酸塩、イホスファミド、シスプラチン併用療法)]においては、原則として3週間を1クールとし、各クールの1~5日に本剤を投与する
  • 7.4. 〈再発又は難治性の胚細胞腫瘍〉他の抗悪性腫瘍剤と併用することが必要である(本剤単独投与での有効性は確立していない、精巣腫瘍に対し本剤を単独投与した場合、奏効率が低く効果持続期間が短いとの報告がある)
  • 7.5. 〈悪性骨・軟部腫瘍〉悪性骨・軟部腫瘍に対する本剤単独投与での用法・用量については、添付文書に記載の文献を参照すること
※ 実際に薬を使用する際は、医師から指示された服用方法や使用方法・回数などを優先して下さい。

注射用イホマイド1gの使用上の注意

病気や症状に応じた注意喚起

  • 以下の病気・症状がみられる方は、添付文書の「使用上の注意」等を確認してください
    • 重篤な過敏症
    • 重篤な腎障害
    • 重篤な膀胱障害
    • ペントスタチン投与中
    • 肝機能障害
    • 感染症
    • 骨髄抑制
    • 水痘
    • 肥満
    • 膀胱障害<重篤な膀胱障害を除く>
    • 片腎
    • 前治療薬として白金製剤の投与を受けた
    • 併用薬として白金製剤の投与
    • 腎障害<重篤な腎障害を除く>

患者の属性に応じた注意喚起

年齢や性別に応じた注意喚起

注射用イホマイド1gの注意が必要な飲み合わせ

※ 薬は飲み合わせによって身体に悪い影響を及ぼすことがあります。 飲み合わせに関して気になることがあれば、担当の医師や薬剤師に相談してみましょう。

薬剤名 影響
ペントスタチン 心毒性が発現し死亡、錯乱、呼吸困難、低血圧、肺水腫、心毒性により死亡、死亡率の増加
白金製剤 ファンコニー症候群、腎障害
抗悪性腫瘍剤 骨髄抑制等の副作用が増強
アロプリノール 骨髄抑制等の副作用が増強
フェノバルビタール 本剤の作用が増強
インスリン製剤 血糖降下作用が増強
スルホニルウレア系薬剤 血糖降下作用が増強
メスナ 脳症

注射用イホマイド1gと主成分が同じ薬

  • 注射薬 > 散剤 > 注射用のアイコン
    薬価 2257.0円 (1g1瓶)
    薬の形状 注射薬 > 散剤 > 注射用
    製造会社 塩野義製薬
    先発
主成分が同じ薬をすべて見る

注射用イホマイド1gに関係する解説

アルキル化剤

  • 注射用イホマイド1gは、アルキル化剤に分類される。
  • アルキル化剤とは、細胞増殖に必要なDNAに作用しDNA複製阻害作用やDNAの破壊作用により抗がん作用をあらわす薬。

アルキル化剤の代表的な商品名

  • エンドキサン
  • ダカルバジン
  • テモダール
アルキル化剤についての詳しい解説を見る