処方薬
グラセプターカプセル5mg

グラセプターカプセル5mgの基本情報

グラセプターカプセル5mgの概要

商品名 グラセプターカプセル5mg
一般名 タクロリムス水和物徐放カプセル
薬価・規格 2067.6円 (5mg1カプセル)
薬の形状
内用薬 > カプセル剤 > 徐放カプセル
内用薬 > カプセル剤 > 徐放カプセルのアイコン
製造会社 アステラス製薬
ブランド グラセプターカプセル0.5mg 他
YJコード 3999014N3020
レセプト電算コード 620008439
識別コード 5mg@687
添付文書PDFファイル

グラセプターカプセル5mgの主な効果と作用

  • 移植における拒絶反応をおさえるお薬です。
  • 免疫の働きをおさえ、移植された臓器が攻撃されるのを防ぐ働きがあります。

グラセプターカプセル5mgの用途

  • 骨髄移植移植片対宿主病の抑制
  • 骨髄移植の拒絶反応の抑制
  • 腎移植の拒絶反応の抑制
  • 肝移植の拒絶反応の抑制
  • 心移植の拒絶反応の抑制
  • 肺移植の拒絶反応の抑制
  • 膵移植の拒絶反応の抑制
  • 小腸移植の拒絶反応の抑制

グラセプターカプセル5mgの副作用

※ 副作用とは、医薬品を指示どおりに使用したにもかかわらず、患者に生じた好ましくない症状のことを指します。 人により副作用の発生傾向は異なります。記載されている副作用が必ず発生するものではありません。 また、全ての副作用が明らかになっているわけではありません。

主な副作用

腎障害、AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇、LDH上昇、BUN上昇、クレアチニン上昇、クレアチニンクリアランス低下、尿蛋白、高カリウム血症

起こる可能性のある重大な副作用

感染症、細菌性感染症、細菌性感染症増悪、ウイルス性感染症、ウイルス性感染症増悪、真菌性感染症、真菌性感染症増悪、原虫性感染症、原虫性感染症増悪、高血糖、急性腎障害、心不全、不整脈、心筋梗塞、狭心症、心膜液貯留、心筋障害、ST-T変化、心機能低下、心内腔拡大、心壁肥厚、心室性不整脈、上室性不整脈、中枢神経系障害、可逆性後白質脳症症候群、高血圧性脳症、全身痙攣、錯乱、視覚障害、麻痺、脳血管障害、脳梗塞、脳出血、血栓性微小血管障害、溶血性尿毒症症候群、血栓性血小板減少性紫斑病、血小板減少性紫斑病、汎血球減少症、イレウス、呼吸困難、急性呼吸窮迫症候群、リンパ腫、Epstein-Barrウイルスに関連したリンパ増殖性疾患、発熱、リンパ節腫大、膵炎、糖尿病、糖尿病悪化、意識障害、言語障害、無顆粒球症、溶血性貧血、赤芽球癆、皮膚粘膜眼症候群、Stevens-Johnson症候群、B型肝炎ウイルス再活性化による肝炎、C型肝炎悪化、進行性多巣性白質脳症、PML、認知障害、麻痺症状、片麻痺、四肢麻痺、BKウイルス腎症、悪性腫瘍、肝機能障害、黄疸、著しいAST上昇、著しいALT上昇、著しいγ-GTP上昇、著しいAl-P上昇、著しいLDH上昇、ネフローゼ症候群

上記以外の副作用

高尿酸血症、低マグネシウム血症、血圧上昇、振戦、肝機能異常、血小板減少、貧血、尿量減少、血尿、多尿、アシドーシス、高コレステロール血症、高リン酸血症、低リン酸血症、高クロール血症、高カルシウム血症、低カルシウム血症、低蛋白血症、低ナトリウム血症、低カリウム血症、高トリグリセリド血症、尿糖、浮腫、頻脈、動悸、心電図異常、血圧低下、しびれ、不眠、失見当識、せん妄、不安、頭痛、感覚異常、腸管運動障害、食欲不振、下痢、腹痛、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、大腸炎、口内炎、悪心、嘔吐、腹部膨満感、アミラーゼ上昇、血小板増多、白血球増多、白血球減少、発疹、紅斑、皮膚そう痒、脱毛、胸水、腹水、喘息、全身倦怠感、体重減少、ほてり、月経過多、代謝異常、CK上昇、運動失調、幻覚、胸やけ、消化管出血、好中球減少、疼痛、発赤、眼痛、多汗、口渇、冷感、胸痛、頻尿、残尿感、徐脈、めまい、眼振、外転神経麻痺、四肢硬直、傾眠、意識混濁、うつ病、興奮、下血、リンパ球減少、咽喉頭異和感、筋肉痛、関節痛、味覚異常

グラセプターカプセル5mgの用法・用量

  • 〈腎移植の場合〉通常、初期にはタクロリムスとして0.15~0.20mg/kgを1日1回朝経口投与する
  • 以後、症状に応じて適宜増減する
  • 〈肝移植の場合〉通常、術後初期にはタクロリムスとして0.10~0.15mg/kgを1日1回朝経口投与する
  • 以後、症状に応じて適宜増減する
  • 〈プログラフ経口製剤から切り換える場合(腎移植、肝移植、心移植、肺移植、膵移植、小腸移植、骨髄移植)〉通常、プログラフ経口製剤からの切り換え時には同一1日用量を1日1回朝経口投与する
    • なお、本剤の経口投与時の吸収は一定しておらず、患者により個人差があるので、血中濃度の高い場合の副作用並びに血中濃度が低い場合の拒絶反応及び移植片対宿主病の発現を防ぐため、患者の状況に応じて血中濃度を測定し、トラフレベル(trough level)の血中濃度を参考にして投与量を調節すること
  • 特に移植直後あるいは投与開始直後は頻回に血中濃度測定を行うこと
    • なお、血中トラフ濃度が20ng/mLを超える期間が長い場合、副作用が発現しやすくなるので注意すること
  • (用法及び用量に関連する注意)7.1. 〈効能共通〉血液中のタクロリムスの多くは赤血球画分に分布するため、本剤の投与量を調節する際には全血中濃度を測定すること
  • 7.2. 〈効能共通〉術後初期の患者に本剤を投与する場合は、プログラフ経口製剤と比較して血中濃度が低く推移することがあるので、術後数日間は連日血中濃度を測定し、投与量を調節すること〔16.1.2参照〕
  • 7.3. 〈効能共通〉プログラフ経口製剤と本剤の切り換えに際しては、血中濃度の推移を確認し、必要に応じて投与量を調節すること
    • なお、プログラフ経口製剤からの切り換えは状態が安定した患者に行うことが望ましい〔16.1.3、16.1.4参照〕
  • 7.4. 〈効能共通〉高い血中濃度が持続する場合に腎障害が認められているので、血中濃度(およそ投与24時間後)をできるだけ20ng/mL以下に維持すること〔11.1.1参照〕
  • 7.5. 〈効能共通〉他の免疫抑制剤との併用により、過度の免疫抑制の可能性がある
  • 多剤免疫抑制療法を行う場合には、本剤の初期投与量を低く設定することが可能な場合もあるが、移植患者の状態及び併用される他の免疫抑制剤の種類・投与量等を考慮して調節すること
  • 7.6. 〈肝移植、腎移植〉市販後の調査において、承認された用量に比べ低用量を投与した成績が得られているので、投与量設定の際に考慮すること〔16.1.2、17.2.1、17.2.2参照〕
  • 7.7. 〈骨髄移植〉クレアチニン値が投与前の25%以上上昇した場合には、本剤の25%以上の減量又は休薬等の適切な処置を考慮すること〔11.1.1参照〕
  • 7.8. 〈骨髄移植〉血中濃度が低い場合に移植片対宿主病が認められているので、移植片対宿主病好発時期には血中濃度をできるだけ10~20ng/mLとすること
※ 実際に薬を使用する際は、医師から指示された服用方法や使用方法・回数などを優先して下さい。

グラセプターカプセル5mgの使用上の注意

病気や症状に応じた注意喚起

  • 以下の病気・症状がみられる方は、添付文書の「使用上の注意」等を確認してください
    • 過敏症
    • カリウム保持性利尿剤投与中
    • シクロスポリン投与中
    • ボセンタン投与中
    • 肝機能障害
    • 感染症
    • 腎機能障害
    • C型肝炎直接型抗ウイルス薬投与中
    • B型肝炎ウイルスキャリア
    • 術後初期
    • 腎移植及び肝移植以外の新規臓器移植
    • C型肝炎ウイルスキャリア
    • 肝炎ウイルスキャリア
    • HBs抗原陰性

患者の属性に応じた注意喚起

年齢や性別に応じた注意喚起

グラセプターカプセル5mgの注意が必要な飲み合わせ

※ 薬は飲み合わせによって身体に悪い影響を及ぼすことがあります。 飲み合わせに関して気になることがあれば、担当の医師や薬剤師に相談してみましょう。

薬剤名 影響
免疫抑制剤 過度の免疫抑制
免疫抑制作用を有する薬剤 過度の免疫抑制
副腎皮質ホルモン剤 過度の免疫抑制
抗リウマチ剤 過度の免疫抑制
メトトレキサート製剤 過度の免疫抑制
生ワクチン 類薬による免疫抑制下で生ワクチン接種により発症
麻疹ワクチン 類薬による免疫抑制下で生ワクチン接種により発症
風疹ワクチン 類薬による免疫抑制下で生ワクチン接種により発症
経口生ポリオワクチン 類薬による免疫抑制下で生ワクチン接種により発症
シクロスポリン 副作用が増強
ボセンタン 副作用が発現
カリウム保持性利尿剤<エプレレノン以外> 高カリウム血症
スピロノラクトン 高カリウム血症
カンレノ酸カリウム 高カリウム血症
トリアムテレン 高カリウム血症
エリスロマイシン 腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現
ジョサマイシン 腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現
クラリスロマイシン 腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現
アゾール系抗真菌剤 腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現
イトラコナゾール 腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現
フルコナゾール 腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現
ボリコナゾール 腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現
カルシウム拮抗剤 腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現
ニフェジピン 腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現
ニルバジピン 腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現、血中濃度が上昇
ニカルジピン 腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現
ジルチアゼム 腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現
HIVプロテアーゼ阻害剤 腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現
リトナビル 腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現
ブロモクリプチン 腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現
ダナゾール 腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現
エチニルエストラジオール 腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現
オメプラゾール 腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現
ランソプラゾール 腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現
トフィソパム 腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現
アミオダロン 腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現
肝薬物代謝酵素<CYP3A4>の基質となる薬剤 腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現
薬物代謝酵素<CYP3A4>を阻害する薬剤 腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現
レテルモビル 腎障害・不整脈等の副作用、本剤血中濃度が上昇し副作用が発現
カルバマゼピン 拒絶反応出現
フェノバルビタール 拒絶反応出現
フェニトイン 拒絶反応出現、血中濃度が本剤と同一成分を含むプログラフとの併用により上昇
リファンピシン類 拒絶反応出現
リファブチン 拒絶反応出現
腎毒性を有する薬剤 腎障害
アムホテリシンB 腎障害
アミノグリコシド系抗生物質 腎障害
スルファメトキサゾール・トリメトプリム 腎障害
非ステロイド系抗炎症剤 腎障害
カスポファンギン 本剤の血中濃度が低下
mTOR阻害剤 血栓性微小血管障害の発現リスクを高める
不活化ワクチン 効果を減弱
インフルエンザHAワクチン 効果を減弱
エプレレノン 血清カリウム値が上昇

飲食物との組み合わせ注意

  • グレープフルーツジュース
  • セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)を含むもの
  • 薬の代謝に影響する食品

グラセプターカプセル5mgと主成分が同じ薬

  • 内用薬 > カプセル剤 > 徐放カプセルのアイコン
    薬価 2067.6円 (5mg1カプセル)
    薬の形状 内用薬 > カプセル剤 > 徐放カプセル
    製造会社 アステラス製薬
  • 内用薬 > カプセル剤 > 徐放カプセルのアイコン
    薬価 557.8円 (1mg1カプセル)
    薬の形状 内用薬 > カプセル剤 > 徐放カプセル
    製造会社 アステラス製薬
  • 内用薬 > カプセル剤 > 徐放カプセルのアイコン
    薬価 318.3円 (0.5mg1カプセル)
    薬の形状 内用薬 > カプセル剤 > 徐放カプセル
    製造会社 アステラス製薬
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グラセプターカプセル5mgに関係する解説

免疫抑制薬

  • グラセプターカプセル5mgは、免疫抑制薬に分類される。
  • 免疫抑制薬とは、免疫反応において中心的な役割を担う細胞の働きやその細胞の増殖などを抑え免疫抑制作用をあらわす薬。

免疫抑制薬の代表的な商品名

  • プログラフ
  • グラセプター
  • ネオーラル
  • サーティカン
  • セルセプト
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