処方薬
クロザリル錠100mg
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クロザリル錠100mgの基本情報

クロザリル錠100mgの概要

商品名 クロザリル錠100mg
一般名 クロザピン錠
薬価・規格 314.9円 (100mg1錠)
薬の形状
内用薬 > 錠剤 > 錠
内用薬 > 錠剤 > 錠のアイコン
製造会社 ノバルティス ファーマ
ブランド クロザリル錠25mg 他
YJコード 1179049F2028
レセプト電算コード 621926501
識別コード CLOZARIL100
添付文書PDFファイル

クロザリル錠100mgの主な効果と作用

  • 強い不安や緊張感をやわらげ、心の病気で起きる幻覚、妄想などをおさえるお薬です。
  • 不安や緊張などの精神の不安定な状態をおさえる働きがあります。

クロザリル錠100mgの用途

クロザリル錠100mgの副作用

※ 副作用とは、医薬品を指示どおりに使用したにもかかわらず、患者に生じた好ましくない症状のことを指します。 人により副作用の発生傾向は異なります。記載されている副作用が必ず発生するものではありません。 また、全ての副作用が明らかになっているわけではありません。

主な副作用

頻脈、発熱、口渇、発汗、白血球増加、便秘、好酸球増加、体重増加、体重減少、高トリグリセリド血症、傾眠

起こる可能性のある重大な副作用

好中球減少症、心嚢液貯留、高血糖、起立性低血圧、腸閉塞、無顆粒球症、白血球減少症、心膜炎、悪性症候群、無動緘黙、強度筋強剛、嚥下困難、血圧変動、血清CK上昇、ミオグロビン尿、腎機能低下、高熱が持続、脱水症状、急性腎障害、てんかん発作、痙攣、ミオクローヌス発作、脳波変化、痙攣発作、致死的転帰、心筋炎、心筋症、安静時持続性頻脈、動悸、不整脈、胸痛、心不全症状、疲労、呼吸困難、頻呼吸、感染を伴わない胸膜炎、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡、多飲、多尿、頻尿、循環虚脱、失神、心停止、呼吸停止、肺塞栓症、深部静脈血栓症、血栓塞栓症、息切れ、四肢疼痛、浮腫、劇症肝炎、肝炎、胆汁うっ滞性黄疸、麻痺性イレウス、腸潰瘍、腸管穿孔

上記以外の副作用

めまい、頭痛、悪心、嘔吐、錐体外路症状、振戦、アカシジア、構語障害、遅発性ジスキネジア、心電図変化、血圧低下、流涎過多、消化不良、肝機能検査値上昇、ALT増加、AST増加、γ-GTP増加、尿失禁、疲労感、けん怠感、体温調節障害、CK増加、ALP増加、LDH増加、プロラクチン増加、TSH低下、血小板減少、血小板増加、貧血、高コレステロール血症、鎮静、筋固縮、ジストニア、側反弓、霧視、QT延長、高血圧、肺炎、嚥下障害、耳下腺腫大、発疹、尿閉、脳波異常、錯乱、せん妄、落ち着きのなさ、不安、焦燥、興奮、強迫症状、吃音、コリン作動性薬物離脱症候群、下痢、下肢静止不能症候群、心房細動、誤嚥、嚥下性肺炎、呼吸抑制、下気道感染、口内乾燥、膵炎、血管性浮腫、間質性腎炎、持続勃起症、逆行性射精、筋力低下、筋肉痛

クロザリル錠100mgの用法・用量

  • 通常、成人にはクロザピンとして初日は12.5mg(25mg錠の半分)、2日目は25mgを1日1回経口投与する
  • 3日目以降は症状に応じて1日25mgずつ増量し、原則3週間かけて1日200mgまで増量するが、1日量が50mgを超える場合には2~3回に分けて経口投与する
  • 維持量は1日200~400mgを2~3回に分けて経口投与することとし、症状に応じて適宜増減する
  • ただし、1回の増量は4日以上の間隔をあけ、増量幅としては1日100mgを超えないこととし、最高用量は1日600mgまでとする
  • (用法及び用量に関連する注意)7.1. 投与初期に血圧低下、痙攣発作等の副作用の発現が多く報告されているので、患者の状態を十分観察しながら慎重に用量の漸増を行うこと
  • 7.2. 十分な臨床効果が得られた後は、本剤の投与量が必要最小限となるよう、患者ごとに慎重に漸減して維持量を設定すること
  • 7.3. 本剤は原則として単剤で使用し、他の抗精神病薬とは併用しないこと
  • 7.4. 他の抗精神病薬投与中の患者では、原則として他の抗精神病薬を漸減し、投与を中止した後に本剤の投与を行うこと(なお、他の抗精神病薬を漸減中に本剤を投与する場合は、4週間以内に他の抗精神病薬の投与を中止すること)
  • 7.5. 2日以上の休薬後に治療を再開する場合には、治療開始時と同様に低用量から漸増し、用量設定を行うこと
  • 7.6. 本剤の投与を終了する際には、2週間以上かけて用量を漸減することが望ましい
  • 副作用の発現等により直ちに投与を中止する場合には、精神症状の再燃や発汗、頭痛、悪心、嘔吐、下痢等のコリン作動性の離脱症状に注意すること
※ 実際に薬を使用する際は、医師から指示された服用方法や使用方法・回数などを優先して下さい。

クロザリル錠100mgの使用上の注意

病気や症状に応じた注意喚起

  • 以下の病気・症状がみられる方は、添付文書の「使用上の注意」等を確認してください
    • 過敏症
    • 昏睡状態
    • 循環虚脱状態
    • 骨髄機能障害
    • 心筋炎
    • 放射線療法
    • 麻痺性イレウス
    • Ad作動薬投与中<アナフィラキシーの救急治療・歯科浸潤又は伝達麻酔除く>
    • 骨髄抑制を起こす可能性のある薬剤投与中
    • 重度肝機能障害
    • 治療により十分な管理がされていないてんかん
    • 化学療法
    • 重度心疾患
    • 重度腎機能障害
    • CPMSの規定を遵守できない
    • CPMS患者登録前<4週間以内>血液検査で好中球数が2000/mm3未満
    • CPMS患者登録前<4週間以内>血液検査で白血球数が4000/mm3未満
    • アルコールによる急性中毒
    • 骨髄抑制を起こす可能性のある治療中
    • 持効性抗精神病剤投与中
    • 重度痙攣性疾患
    • 中枢神経抑制状態
    • 薬物による急性中毒
    • CPMS血液検査の中止基準で本剤中止しCPMS再投与検討基準に該当しない
    • 糖尿病
    • 高血糖
    • 肥満
    • 糖尿病の危険因子を有する
    • 循環器機能が低下している高齢者
    • QT延長
    • 肝機能障害
    • 痙攣性疾患
    • 前立腺肥大
    • 脱水状態
    • 低血圧
    • てんかん
    • 閉塞隅角緑内障
    • 無顆粒球症
    • 薬物依存
    • 薬物乱用
    • アルコール依存
    • 心・血管疾患
    • 抗精神病薬投与中
    • アルコール乱用
    • 長期臥床
    • 重度好中球減少症
    • 軽度から中等度の好中球減少症
    • 不動状態
    • 軽度から中等度肝機能障害
    • 軽度から中等度腎機能障害
    • CPMS血液検査の中止基準で本剤投与中止<CPMS再投与検討基準に該当>

患者の属性に応じた注意喚起

年齢や性別に応じた注意喚起

クロザリル錠100mgの注意が必要な飲み合わせ

※ 薬は飲み合わせによって身体に悪い影響を及ぼすことがあります。 飲み合わせに関して気になることがあれば、担当の医師や薬剤師に相談してみましょう。

薬剤名 影響
骨髄抑制を起こす可能性のある薬剤 無顆粒球症の発現が増加
化学療法 無顆粒球症の発現が増加
アドレナリン作動薬<アナフィラキシー救急治療・歯科浸潤又は伝達麻酔除く> 作用を反転させ重篤な血圧低下
アドレナリン<アナフィラキシー救急治療・歯科浸潤又は伝達麻酔除く> 作用を反転させ重篤な血圧低下
ノルエピネフリン 作用を反転させ重篤な血圧低下
エタノール摂取 鎮静・傾眠等の中枢神経抑制作用が強くあらわれる
モノアミン酸化酵素阻害剤 鎮静・傾眠等の中枢神経抑制作用が強くあらわれる
中枢抑制剤 鎮静・傾眠等の中枢神経抑制作用が強くあらわれる
抗ヒスタミン剤 鎮静・傾眠等の中枢神経抑制作用が強くあらわれる
ベンゾジアゼピン系化合物 鎮静・傾眠等の中枢神経抑制作用が強くあらわれる、重度の循環虚脱、心停止、呼吸停止
麻薬系鎮痛剤 鎮静・傾眠等の中枢神経抑制作用が強くあらわれる
抗コリン作用を有する薬剤 抗コリン作用を増強
血圧降下剤 血圧低下、起立性低血圧
呼吸抑制作用を有する薬剤 呼吸抑制作用を増強
リチウム製剤 悪性症候群発現の危険性が増加
バルプロ酸 てんかん発作、せん妄
肝薬物代謝酵素<CYP3A4>を誘導する薬剤 本剤の血中濃度が低下し効果が減弱
リファンピシン類 本剤の血中濃度が低下し効果が減弱
カルバマゼピン 本剤の血中濃度が低下し効果が減弱
フェニトイン 本剤の血中濃度が低下し効果が減弱
CYP1A2を誘導する薬剤 本剤の血中濃度が低下し効果が減弱
オメプラゾール 本剤の血中濃度が低下し効果が減弱
ニコチン 本剤の血中濃度が低下し効果が減弱
CYP1A2阻害剤 本剤の血中濃度が上昇
フルボキサミン 本剤の血中濃度が上昇
シプロフロキサシン 本剤の血中濃度が上昇
カフェイン 本剤の血中濃度が上昇、5日間カフェインの摂取を中止すると本剤の血中濃度が50%減少
薬物代謝酵素<CYP3A4>を阻害する薬剤 本剤の血中濃度が上昇
エリスロマイシン 本剤の血中濃度が上昇
シメチジン 本剤の血中濃度が上昇
アゾール系抗真菌剤 本剤の血中濃度が上昇
イトラコナゾール 本剤の血中濃度が上昇
ボリコナゾール 本剤の血中濃度が上昇
HIVプロテアーゼ阻害剤 本剤の血中濃度が上昇
セルトラリン 本剤の血中濃度が上昇
パロキセチン 本剤の血中濃度が上昇
QTを延長する薬剤 QT延長
電解質異常を引き起こすことが知られている薬剤投与中 QT延長
アドレナリン含有歯科麻酔剤 重篤な血圧低下
リドカイン・アドレナリン歯科麻酔剤 重篤な血圧低下

飲食物との組み合わせ注意

  • カフェインを含むもの<コーヒー、日本茶、紅茶、コーラ、チョコレート など>
  • アルコールを含むもの

クロザリル錠100mgと主成分が同じ薬

  • 内用薬 > 錠剤 > 錠のアイコン
    薬価 314.9円 (100mg1錠)
    薬の形状 内用薬 > 錠剤 > 錠
    製造会社 ノバルティス ファーマ
    先発
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    薬価 89.3円 (25mg1錠)
    薬の形状 内用薬 > 錠剤 > 錠
    製造会社 ノバルティス ファーマ
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クロザリル錠100mgに関係する解説

非定型抗精神病薬(多元受容体作用抗精神病薬:MARTA)

  • クロザリル錠100mgは、非定型抗精神病薬(多元受容体作用抗精神病薬:MARTA)に分類される。
  • 非定型抗精神病薬(多元受容体作用抗精神病薬:MARTA)とは、神経伝達物質のドパミンやセロトニンなどの多種類の受容体に作用することで、幻覚、妄想、感情や意欲の障害などを改善する薬。

非定型抗精神病薬(多元受容体作用抗精神病薬:MARTA)の代表的な商品名

  • ジプレキサ
  • セロクエル
  • シクレスト
  • ビプレッソ
非定型抗精神病薬(多元受容体作用抗精神病薬:MARTA)についての詳しい解説を見る