医療法人財団岩井医療財団 岩井整形外科内科病院
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エキスパートが語る脊椎内視鏡下手術の可能性

エキスパートが語る脊椎内視鏡下手術の可能性

PR 岩井整形外科内科病院 副院長 古閑比佐志医師

手足のしびれや腰痛に悩む人は少なくない。その多くは症状の原因が何なのかはっきりとわからないまま湿布を貼りながら生活しているかも知れない。 背骨(脊椎)の変形が原因で手足のしびれや腰痛が起こることがある。椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症が有名である。これらの病気を根本的に治すためには手術が必要となるのだが、首や背中の骨の手術となると受けるのには勇気が要る。

岩井整形外科内科病院では患者への負担を抑えた低侵襲手術をいち早く導入してきた。今や日本で行われている脊椎内視鏡下手術における約1割 (年間1,300件以上)の手術数を誇り、その豊富な実績と評判を頼りに国内外から多くの患者が集まる。今回は年間400件以上の手術を手がける脊椎内視鏡下手術のスペシャリスト、古閑比佐志(こが・ひさし)医師に話を伺った。

「患者さんを治したい」それが医師を続ける原動力だった

古閑医師の写真01

古閑医師の経歴は一般的な医師と比べると少しユニークなキャリアかもしれない。医学部を卒業した後、最初に進んだのは脳神経外科医としての道だった。

「まだ自分が学生のころ、脳腫瘍は21世紀になっても治らないだろうと言われていました。僕は昔からすごく負けず嫌いなとこがあったから、治らないと聞くとなんとかしたいという思いが強くなったんです。」そう笑顔で話す古閑医師だが、当時は非常に苦労したという。悪性脳腫瘍はがんのなかでも根治が難しい疾患である。病気で苦しむ患者と向き合う日々に悩むことも多かったが、どんなときも原動力となっていたのは「患者を治したい」という強い思いだった。

その後、治療の可能性を探るなかで向かった先は当時がんの研究で有名な実験室のあったドイツだった。ハンブルクでがん抑制遺伝子の研究に取り組み、1年半にわたってがん治療の研鑽を積んだ留学後からは、がんの遺伝子研究に加えて、遺伝子多型検査を用いた疼痛治療の研究にもあたった。 「患者さんが感じる痛みの度合いは個々で違うんです。でも、客観的に痛みを評価することができれば、患者さんにとって薬の処方量や治療法を変えていくことができるしすごくいいなと思って一生懸命研究しました」患者にも治療にも真摯でありたいという想いは、現在にいたるまで変わることなく続いている。

古閑医師が研究医として着実にキャリアを築きながらも、臨床の場へと戻ることを決意したきっかけとなったのは2008年に父親が脊椎の病気を患ったことだったという。脊椎の手術はひとつ間違えれば合併症や後遺症などのリスクが高い。治療について調べるうち、古閑医師のなかに再び臨床現場の医師として「病気を治したい」という思いが強くなる。

確実な手術をより安全に:患者本位の低侵襲治療を目指して

古閑医師の写真02

古閑医師が臨床の場へ戻ってきた2009年当時、内視鏡を用いて脊椎の手術を行う医師はまだ少数であった。臨床医としてブランクを抱えながらも脊椎の手術という新たな専門分野へ進むことを決意した古閑医師にとって、脊椎内視鏡下手術という新しい術式に取り組むことは大きな挑戦であると同時にチャンスでもあったという。

脊椎内視鏡下手術の治療対象となるのは「椎間板ヘルニア」や「脊柱管狭窄症」といった疾患が中心だ。かつて椎間板ヘルニアの外科手術といえば、患部のヘルニアを切除するため最低でも7-8cmほどメスで切り開く必要があった。そのため術後に痛みが出やすく、回復して退院するまでに1ヶ月程度を要していた。しかし、内視鏡下手術を用いることによって治療選択の幅が広がった。 内視鏡を用いた手術では1-2cmという親指の先程度の小さな範囲を切開する。切除する部位がわずかであるため、術後の痛みが出にくく、手術から退院までの期間も1週間程度になる。従来の切開手術に比べ、患者の身体への負担は格段に少ないといえる。 年々治療実績が向上するとともに、安心して受けられるという評判から内視鏡下手術を希望するケースは確実に増えている。

また、脊椎内視鏡下手術の普及を牽引してきた岩井整形外科内科病院で手技を学ぼうと全国から訪れる医師も後をたたない。とはいえ、極めて専門的なその手技は決して一朝一夕で身につくものではない。まず、内視鏡の筒内の1cm前後という限られた術野で、神経や骨を傷つけることなく確実に患部まで到達しなくてはならない。また、感染症や合併症のリスクを抑えるためにも可能な限りスピーディーな手技が求められる。日々の努力の甲斐あって、古閑医師が行った内視鏡下手術は通常の手術と比べても合併症の起こる確率は同等であるという。

古閑医師が内視鏡下手術をはじめた当初、1時間ほどかかった手術時間が今では30分かからないこともあるというから驚きだ。個人で年間400件以上という症例数も他に類を見ない数である。これだけの数の手術をこなす上で心がけているのは、決して現状に満足しないという気持ちだという。より確実でより安全な手術を素早く行うためには、何でも学んで取り入れる。このあくなき探究心が脊椎の低侵襲治療の発展を支えているといえる。

注目の内視鏡下手術PED(経皮的内視鏡下椎間板摘出術)で術後早期の回復を

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現在、国内で行われている腰椎椎間板ヘルニアの内視鏡下手術の多くはMED(内視鏡下椎間板摘出術)という術式だ。2cm弱の切開で済むMEDは、従来の外科手術に比べて痛みが出にくく、術後4日から1週間程度で退院することができる。 しかし、プロのアスリートや働き盛りのビジネスマンなど1日も早い復帰を望む患者にとって、より低侵襲の手術があれば魅力的だ。

そして現在、MEDよりもさらに低侵襲の脊椎内視鏡下手術として注目されつつあるのがPED(経皮的内視鏡下椎間板摘出術)である。これは古閑医師が今最も力を注いでいる術式のひとつだ。 PEDでは切開の範囲が7mmと、MEDの半分程度の侵襲で済む。 筋肉や骨を痛める範囲を極小にしながら内径4mmの内視鏡を患部まで到達させることができるため、術後の痛みはさらに軽減するという。また、内視鏡の内側に水を還流させ、空気との接触を防ぐことで瘢痕が起きにくくする工夫もされている。 さらに注目すべき点は術後の回復の速さだ。場合によって1泊2日で退院することも可能なのである。早期復帰を目指すアスリートだけでなく、高齢者にとっても離床スピードの速さは重要である。入院が長引くほど筋肉は衰えていくが、1日でも早くリハビリを開始できればそれだけ早く身体機能の回復も期待できるというわけだ。

早期回復を望む患者にとってPEDは願ってもない低侵襲治療だといえるが、低侵襲であるからといって必ずしも安全であるとは限らない。 患者への負担を極力おさえたPEDは、医師の側からすれば極めて高度な手技を求められる術式でもある。従来の内視鏡よりもさらに術野が狭いため、MEDの経験を積んだ医師であっても操作に慣れるまでに時間がかかる。 慣れない医師が行えばそれだけ神経損傷といった手術合併症のリスクも高まってしまう。 だからこそ、MEDにしてもPEDにしても最初のうちは必ず経験豊富な医師が一緒になってチームで治療にあたることが重要だと古閑医師は強調する。 しかし、どんな手術であっても当然不安を覚える患者さんもいるという。古閑医師は術前、不安になる患者さんに対して「信じてください」という言葉をかけるようにしている。もちろんその言葉は治療実績に裏打ちされた単なる自信のみから来る訳ではない。

「自分が患者さんに無条件に信じてもらえるほどの人間だとは思ってないです。でも、執刀医を信じることで患者さんにとっても医師にとっても良い結果が生まれると思っています。だから少しでも信頼してもらえるよう日々の努力は怠らないし、患者さんの信じてくれる気持ちに自分も応えたいと思うからより一層頑張る気持ちが湧くのです」そう語る古閑医師の眼差しは真剣そのものだ。

患者さんに役立つ手術は自分だけのものではない:後進に技術を伝えていくことの大切さ

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内視鏡下手術の普及を目指す古閑医師は、とりわけ若手の医師教育に注力しているという。 「極論を言えば内視鏡下手術にゴッドハンドは必要ないんです。結局、医療の進歩って若い人が育って全体的な質やレベルが高まらないと国を支える医療レベルも上がらない。だから僕たちは誰がやっても短い時間でよりよい治療成績が出せるよう、若手の医師たちに技術を伝えていくのが使命だと思っています。」技術を追求し、それを次の世代へ伝えていこうとする姿は職人的ともいえる。

2017年から岩井整形外科内科病院は臨床修練病院等の指定を受け、日本だけでなく海外からも研修目的の医師を呼び寄せることが可能となった。国内外問わず技術を学びたいという思いがあれば、出来る限りサポートしていきたいと言葉に熱を込める。

「もし出来ないことや分からないことがあればチームで助けていくし、できる限り協力もしていく。臆することなくどんどんチャレンジしに来てほしい」

治療に積極的に参加してもらうためにできるサポートは最大限提供していきたい

古閑医師の写真04

近年、積極的に医療情報を調べて受診する患者さんが増えつつある。自分の治療の情報を調べてやってくる患者は、二人三脚での治療を目指す医師からみて心強い存在だ。しかし、インターネットなどで誤った情報を正しいと思い込んでしまった患者さんに対し、正しい説明をしてもなかなか納得してもらうことが難しい側面もあるという。

古閑医師みずからも「思い込み」に対しては人一倍警戒するよう心がけている。「普段から何事も思い込まないように注意しています。患者さんもそうだけど医者も同じです。疾患に関して一度思い込んじゃうと考えを変えるのって難しいですよね。例えば画像を見て、これはもう絶対これしかないと思い込んじゃうと視野が狭くなってしまう。後から見て実は間違っていたということもあります。だから何度も見返して様々な方向から見直してみたり、他の先生に意見を聞いたりしながら誤った方向に行ないよう気をつけています」 一度思い込んでしまった情報を修正することは難しい。インターネットの利便性をうまく活用するうえでも、一方的な情報をすぐに鵜呑みにしないで様々な情報を照らし合わせたり、専門家に相談したりしながらうまく取捨選択していくことが大切だと訴える。

インターネット上の情報に危機感を覚える一方で、インターネットを使った遠隔診療には大きな可能性に感じているという。古閑医師はオンライン診療システムを導入し、すでに遠隔でセカンドオピニオン外来を行っている。

「地方には東京にあの先生がいるからあの病院に一度行ってみたいと思ってもなかなか行けない患者さんがいる。でも遠隔診療ができれば、その先生と話ながら意見を聞くことができる。直接治療が受けられないとしても、患者さんとしては相談して納得したり安心して地元の主治医の治療を受けられたりすることもあると思う。手術後の受診だって負担が減るじゃないですか。」地方都市で過ごしてきた経験があるからこそ、医療の地域格差打開に尽力している。
「あと、痛みが強い人や家から出ることが難しい人にとっても遠隔診療は重要です。家にいながら診療できるのであれば、治療につながる機会も増える。結果的に救われる患者さんが生まれるのです」患者の立場に立って、自分にできることを提供していきたいという想いは患者の未来を支えていくことだろう。
古閑医師の写真05

【聞き手の一言】

「患者の負担が軽い手術」と「安全な手術」は異なる。患者の負担を軽くしながらより安全に手術を行おうとすると、難易度は高くなり、高度な技術が必要となる。しかし、患者からしたら、負担が軽い手術を安全に受けたいという思いは当然である。

古閑医師は卓越した技術を患者に提供しながら、それを後進の医師に伝授していくことを忘れない。すでに数多くの医師が彼から学び、一人前に手術できるようになっているのだ。患者を第一に考えたら、優れた技術を多くの医師が共有するべきであるが、忙しい日常業務の中でこの教育思想を実践することは簡単ではない。にもかかわらず、手間を厭わずに後進を指導する彼の背中に惹かれる医師も多いことであろう。彼に技術を学んだ医師達が洗練された手術を行えるようになることは、多くの患者に彼の思いが届くことを意味するのかもしれない。

「患者さんが元気に退院していくと嬉しいですよね。」と古閑医師は言う。その言葉にはよい仕事をしたときの医師の喜びが含まれる。患者の望む手術を行えたという喜びである。患者の話をするたびに見せる優しい笑顔からは、患者の期待に応えるために日頃から努力する医師のプライドが垣間見えるのである。

聞き手:MEDLEY医師 園田唯

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施設名

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電話番号 03-5694-6211
アクセス 総武線 小岩下車 徒歩4分
駐車場 無料 - 台 / 有料 - 台
病床数 合計: 56 ( 一般: 56 / 療養: - / 精神: - / 感染症: - / 結核: -)
Webサイト http://www.iwai.com

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