ピルの副効用について
ピルは避妊以外にも効果があり、月経痛、過多月経、生理不順やPMS、子宮内膜症の治療に使われています。月経に伴う悩みを減らすことは日常生活を快適にし、女性の
1. ピルには避妊以外にどんな効果がある?
ピルの使用で得られる効果は避妊だけでなくさまざまです。以下はピルの避妊以外の代表的な効果を挙げたものです。
これらの副効用について詳しく説明します。
月経痛、過多月経・貧血の改善について
月経痛や過多月経、貧血は、ピルで起こる月経の量が普段より少なくなることや、それにより痛み物質の分泌が減少する効果により改善します。飲まない状態に比べて、飲んだ状態のほうが、月経痛や過多月経を訴える人が1/3に減少すると報告されています。
月経痛がひどくて痛み止めを毎回飲む必要がある、あるいは、痛みで仕事や勉強に支障が出る、という人は選択肢に入れてよいと思います。
過多月経に関しては、夜用のナプキンを数日使う、血の塊が出る、衣服が汚れてしまうほどの出血がある、以前より量が増えてきた、という人は月経量が多いと考えられ、過多月経と言えます。
いずれの場合も、まず、婦人科で子宮筋腫や子宮内膜症などの
また、ピルを飲んでいても痛みがある場合には3周期連続でピルを内服し、3か月に1回に月経回数を減らす「連続投与法」が使われるようになっています。この方法であれば、月経回数が減るため、トラブルも減ることになります。使用方法について医師とよく相談をしてください。
月経不順の改善について
周期的に薬で月経を起こすため、内服中は月経不順が改善します。内服終了後、もともと月経不順が重度(3か月から半年に1度程度しか月経がこないなど)の人は再度月経不順の状態になることがあります。月経不順は子宮体がんのリスクを上昇させるため、妊娠を考えるまではピルで治療し、妊娠を考えたらピルをやめ、婦人科に通院しながら妊娠を目指すのがよいでしょう。
子宮内膜症の予防、卵巣がんの予防について
ピルの服用で子宮内膜症の悪化を予防できます。また、子宮内膜症に伴う月経痛などの症状緩和のほか、内膜症性卵巣嚢腫の縮小、術後の再発予防効果も認められています。
子宮内膜症は自然月経のたびに悪化しますので、妊娠を考えるまではピルで治療し、妊娠を考えたらピルをやめ、婦人科に通院しながら妊娠を目指すのがよいでしょう。ピルが内服できない場合、ピルで効果が出ない場合は黄体
ニキビの治療について
ニキビの発生には女性の体内でわずかに合成される
PMSの治療について
PMSとは、月経前の黄体期に、気分の落ち込み、イライラ、食欲亢進、感情の起伏が激しくなるなどの症状が出て、月経開始後数日で速やかに解消する症状です。日常生活に差し障るようでしたら、ピルで安定化する人も多いので試してみる価値はあります。また、それでもよくならない場合は、SSRIの有効性も確認されているので、我慢せず医師に相談しましょう。