ピルの副効用について | MEDLEY(メドレー)
避妊
避妊の方法としてコンドーム以外にも経口避妊薬(ピル)や子宮内避妊器具(IUD)と呼ばれるものがあります。それぞれのメリット・デメリットなど、避妊の疑問について解説します。
最終更新: 2020.05.11

ピルの副効用について

ピルは避妊以外にも効果があり、月経痛、過多月経、生理不順やPMS子宮内膜症の治療に使われています。月経に伴う悩みを減らすことは日常生活を快適にし、女性のQOLを改善します。

1. ピルには避妊以外にどんな効果がある?

ピルの使用で得られる効果は避妊だけでなくさまざまです。以下はピルの避妊以外の代表的な効果を挙げたものです。

これらの副効用について詳しく説明します。

月経痛、過多月経・貧血の改善について

月経痛や過多月経貧血は、ピルで起こる月経の量が普段より少なくなることや、それにより痛み物質の分泌が減少する効果により改善します。飲まない状態に比べて、飲んだ状態のほうが、月経痛や過多月経を訴える人が1/3に減少すると報告されています。

月経痛がひどくて痛み止めを毎回飲む必要がある、あるいは、痛みで仕事や勉強に支障が出る、という人は選択肢に入れてよいと思います。

過多月経に関しては、夜用のナプキンを数日使う、血の塊が出る、衣服が汚れてしまうほどの出血がある、以前より量が増えてきた、という人は月経量が多いと考えられ、過多月経と言えます。

いずれの場合も、まず、婦人科で子宮筋腫子宮内膜症などの病変が原因として隠れていないかどうか調べてもらったうえで、ピルの処方を受けてください。

また、ピルを飲んでいても痛みがある場合には3周期連続でピルを内服し、3か月に1回に月経回数を減らす「連続投与法」が使われるようになっています。この方法であれば、月経回数が減るため、トラブルも減ることになります。使用方法について医師とよく相談をしてください。

月経不順の改善について

周期的に薬で月経を起こすため、内服中は月経不順が改善します。内服終了後、もともと月経不順が重度(3か月から半年に1度程度しか月経がこないなど)の人は再度月経不順の状態になることがあります。月経不順は子宮体がんのリスクを上昇させるため、妊娠を考えるまではピルで治療し、妊娠を考えたらピルをやめ、婦人科に通院しながら妊娠を目指すのがよいでしょう。

子宮内膜症の予防、卵巣がんの予防について

ピルの服用で子宮内膜症の悪化を予防できます。また、子宮内膜症に伴う月経痛などの症状緩和のほか、内膜症性卵巣嚢腫の縮小、術後の再発予防効果も認められています。

子宮内膜症は自然月経のたびに悪化しますので、妊娠を考えるまではピルで治療し、妊娠を考えたらピルをやめ、婦人科に通院しながら妊娠を目指すのがよいでしょう。ピルが内服できない場合、ピルで効果が出ない場合は黄体ホルモン製剤や手術を選択することもあります。また、子宮内膜症嚢胞があると卵巣明細胞がんのリスクが上昇するため、治療を行っておくことが望ましいといえます。

ニキビの治療について

ニキビの発生には女性の体内でわずかに合成されるアンドロゲン男性ホルモン)の作用が関与しているといわれています。ピルの内服により、過剰なアンドロゲン産生と利用が減少し、皮脂の分泌が低下、ニキビの減少につながります。ニキビについては皮膚科でも相談しながら、妊娠を考えていなければピルの服用も候補の一つとして検討してみてください。

PMSの治療について

PMSとは、月経前の黄体期に、気分の落ち込み、イライラ、食欲亢進、感情の起伏が激しくなるなどの症状が出て、月経開始後数日で速やかに解消する症状です。日常生活に差し障るようでしたら、ピルで安定化する人も多いので試してみる価値はあります。また、それでもよくならない場合は、SSRIの有効性も確認されているので、我慢せず医師に相談しましょう。