避妊

避妊の方法として、コンドーム以外にも経口避妊薬(ピル)や子宮内避妊器具(IUD)と呼ばれるものがあります。それぞれのメリット・デメリットなど、避妊の疑問について解説します。

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最終更新: 2016.09.12

避妊具の種類一覧:コンドーム、避妊リング(IUD)などの効果と副作用

避妊具といえばコンドームがよく使われていますが、ほかにも女性が主体的に使える避妊具としてIUD(避妊リング)があります。経口避妊薬排卵を抑制し、子宮内膜の増殖を抑える薬剤。エストロゲンとプロゲステロンといった、いわゆる女性ホルモンを含む薬剤である(ピル)と比較して、メリット・デメリットを説明します。

 

 

1. 避妊具の種類一覧と避妊率

 

今までさまざまな避妊方法が試されてきましたが、現在では以下のような避妊方法があります。

  • ピル:0.1~0.4
  • 避妊リング(IUD):1.5~3
  • 男性用コンドーム:3~10
  • ペッサリー:6~10
  • 避妊手術:0.1~0.4
  • 殺精子薬:6~10
  • オギノ式:10~20
  • (避妊せず):85

横の数字は「パール指数」という避妊の効果を示す値です。パール指数とは、100人の女性が1年間避妊を続けたときに、妊娠する数です。要するに、1年間で避妊に失敗して妊娠する確率(パーセント)のことです。

欧米では避妊方法として、ピルがもっとも普及しています。アメリカでは避妊手術もよく行われていて、避妊リング(IUDも使われています。

避妊というとコンドームを頭に浮かべる方が多いと思いますが、実は他にも避妊方法があります。それぞれメリット、デメリットがありますので、自分に合った方法を探してみてください。

以下では避妊具を使う方法について説明します。

 

2. 避妊具を使っても妊娠する?

パール指数を見比べると、避妊具を使っても妊娠してしまう確率が意外に高いと驚くのではないでしょうか。日本でもっとも普及している男性用コンドームの場合、避妊に失敗する確率が310%もあります。

また男性用コンドームよりも、避妊リング、ピル、不妊手術の方が避妊方法としてはすぐれていることが分かります。

 

3. 避妊具の種類:男性用コンドーム

日本でもっとも普及している避妊方法が男性用コンドームです。

男性用コンドームの避妊効果は、世の中で期待されているほど高くありません。男性用コンドームを使っていても、1年間で3~10%の確率で避妊に失敗してしまいます。10%というのは、コンドームを正しく利用しなかった場合を含めていると考えられますが、正しく利用しても3%程度が避妊に失敗してしまいます。

 

コンドームのメリット

  • 感染症何らかの病原体が引き起こす病気。細菌、ウイルス、真菌などが原因となることが多い。人から人へ直接うつらないものも含めた総称(性病)を予防できる
  • 気軽に薬局やコンビニ、通販で買うことができる
  • 薬や手術と違い、副作用や合併症ある病気や治療によって引き起こされる、別の病気や病態のことの心配はない

 

コンドームのデメリット

  • 世の中で期待されているほど避妊効果は高くない
  • 男性が協力的でないと使えない

もっと詳しく知りたい方は、「コンドームの避妊率は?失敗しない使い方とピルとの比較」をご覧ください。

 

4. 避妊具の種類:女性用コンドーム

女性用コンドームとは、男性器ではなく女性器に装着するコンドームです。女性が主体的に取り組める避妊方法ということで、一時期は使っている女性もいましたが、現在は使用している人もほとんどおらず、入手困難となっています。

 

女性用コンドームはなぜ広まらなかった?

女性用コンドームは膣内に正しく装着する必要があるのですが、少しコツが必要です。装着しやすい体勢を追求した結果、片足を椅子の上に載せたり、横向きに寝転んだり、しゃがん無制限に増殖して周囲へ広がる、異常な細胞(がん細胞)による病気。塊となって腫瘍を作る固形がんと、白血病のように血液中にがん細胞が存在する血液がんがあるだりする方法が考え出されました。

少し変わった姿勢で性交前に装着することや男性用コンドームより値段が高いこと、性交時の違和感、あまり避妊効果が高くないことなどが原因で、普及しませんでした。

男性側が避妊に積極的でなく困っている女性は、ピルや避妊リング(IUD)などの別の避妊方法を考えてみてください。

 

5. 避妊具の種類:IUD(避妊リング)

避妊リング(IUD)とは、避妊を目的として子宮内に装着することのできる小さな器具です。一度装着すると、そのまま数年間の避妊が可能です。

妊娠したくなった場合、医療機関で避妊リングを抜去すればもとの状態に戻るので、妊娠は可能です。

詳しくは「避妊リング(IUD)とは?避妊率と費用、副作用」をご覧ください。

 

IUDのメリット

  • 女性主体で避妊に取り組める
  • 数年間避妊効果がつづく
  • ピルのように毎日薬を飲む必要がない

 

IUDのデメリット

  • 医療機関に通い、医師によって装着、除去される必要がある
  • 装着時に多少の傷みや出血の可能性がある
  • 避妊はできるが、性感染症の予防はできない
  • 費用が高い(3万円から7万円程度)

 

6. ほかの避妊方法:経口避妊薬(ピル)

ピルは欧米ではもっとも普及している避妊方法です。

外国で使われていると言っても薬は怖い、副作用が怖いと感じてしまうもので、日本では比較的普及していませんが、昔使われていた高用量ピル、中用量ピルに比べると、今使われている低用量ピル排卵を抑制し、子宮内膜の増殖を抑える薬剤。エストロゲンとプロゲステロンといった、いわゆる女性ホルモンを含む薬剤であるは含まれているホルモン体内で作られて、血流にのって体の特定の部位を刺激する物質。内分泌物質とも呼ばれる量がかなり少なく、副作用も減っています。正しく使うことができれば、女性にとって強力な味方です。

詳しくは「ピル(経口避妊薬)とは?避妊率、副作用、費用と避妊以外の効果」で説明しています。

 

ピルが避妊に効く仕組み

低用量ピルはエストロゲン女性ホルモンの一種で、ステロイドホルモンの仲間。女性生殖器の発達や、子宮内膜の増殖などの作用をもつ卵胞ホルモン女性ホルモンの一種で、ステロイドホルモンの仲間。女性生殖器の発達や、子宮内膜の増殖などの作用をもつ)、プロゲステロン(黄体ホルモン)という2種類の女性ホルモンの合剤です。配合の度合いや毎日服用するかどうかについては、それぞれの製剤によって違いがあります。

低用量ピルを飲んで女性ホルモンの濃度が上昇すると、脳の性中枢に働きかけて、排卵が抑制されます。女性が妊娠しているときの状態を人工的に作りだしているのです。またプロゲステロンの濃度が上がることで、子宮内膜子宮の内側にある膜で、月経周期に合わせて厚くなったり剥がれ落ちたりするが着床しにくい状態になります。

低用量ピルは28日サイクルになっていて、21日間飲み続けたあと、7日間休みます。その間に生理が来ます。

 

ピルの副作用

ピルを飲み始めの頃は、頭痛や吐き気、不正性器出血膣から月経以外で出血することなどの症状があらわれることがあります。原因はピルを飲み始めたことによる、ホルモンバランスの変化だと考えられています。ピルを飲み続けていると、2~3ヶ月で症状は良くなります。

重大な副作用は血栓症血液が血管の中で固まり、血栓を作って血管が塞がってしまうことによって発症する病気です。しかし低用量ピルが使われるようになってから、このような副作用は大幅に減少しました。

 

ピルのメリット

  • 薬を忘れずに飲み続ければ、ほぼ確実に避妊できる
  • 女性側の意思で避妊ができる
  • 生理痛、PMS生理の前の数日間、精神・身体的症状が見られ、生理が始まるとともに症状が軽くなったり、消えたりする周期的な症候群月経前症候群生理の前の数日間、精神・身体的症状が見られ、生理が始まるとともに症状が軽くなったり、消えたりする周期的な症候群)、子宮内膜症子宮内膜が子宮以外の場所にでき、月経のたびに強くなる腹痛、性交時・排便時の痛みなどを起こす病気。卵巣嚢胞や卵巣がんにもつながるなどに対しても効く

 

デメリット

  • 毎日薬を飲み続ける必要がある
  • 飲み忘れると、避妊効果がなくなる
  • 性感染症を予防できない
  • 喫煙、妊娠中、授乳中など、ピルが使えない場合がある

 

7. まとめ

避妊というとコンドームを頭に浮かべる方が多いと思いますが、実は他にも避妊方法があります。欧米では避妊方法として、ピルがもっとも普及しています。アメリカでは避妊手術もよく行われていて、避妊リング(IUD)も使われています。

それぞれメリット、デメリットがありますので、こういった選択肢のことを知って、自分たちに合った方法を探してみてください。