耳鳴りの治療:改善に効果が期待される市販薬
処方箋なしでも薬局・ドラッグストアなどで買える市販薬のうち漢方薬や
目次
1. 耳鳴りで市販薬を飲んでもいいのか
まず、耳鳴りを起こす病気にはメニエール病や突発性難聴があります。こうした病気は病院やクリニックで診察を受ける必要があります。診察を受ける目安はこのページの最後で説明しているので、参考にしてみてください。
軽度な症状や一時的な体調不良には市販薬の効果が期待できます。耳鳴りを効能・効果とする薬剤のほかにも、体調の変化に対するビタミン剤や漢方薬などの市販薬は耳鳴りの症状に有効なものがあります。セルフメディケーション(自分自身で健康の維持・増進、病気の予防・治療にあたること)と呼ばれるものにあたります。
次に効果が期待できる市販薬を具体的に紹介していきます。
2. アリナミン®EXプラス
アリナミン®EXプラスには主に目の疲れや、肩こり、腰の痛みなどを和らげる目的があります。肉体疲労時に、ビタミンB群を補給することによって肉体疲労やストレスからくる耳鳴りに対して効果が期待できるとも考えられます。
アリナミン®EXプラスの成分について
アリナミン®EXプラスに含まれる成分は次のものです。
【アリナミン®EXプラスに含まれる主な成分】
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フルスルチアミン(ビタミンB1誘導体)
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ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)
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シアノコバラミン(ビタミンB12)
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トコフェロールコハク酸エステルカルシウム(ビタミンEコハク酸エステルカルシウム)
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パントテン酸カルシウム
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ガンマオリザノール
これらの成分の働きを詳しく説明します。
◎ビタミンB12
ビタミンB12は傷付いた神経細胞の修復を助けるなどの働きがあります。耳鳴りの原因にもなる
◎ガンマオリザノール
ガンマオリザノール(γ-オリザノール)は米の胚芽や米ぬかに多く含まれるポリフェノールの一種です。体内で作られているノル
ガンマオリザノールは自律神経調整薬と呼ばれるハイゼット®などの処方薬(医療用医薬品)にも利用され、自律神経失調症などの治療にも使われています。
◎ビタミンE
ビタミンEは耳鳴りの原因にもなる血液循環を改善します。
◎ビタミンB6、ビタミンB1、パントテン酸など
ほかにも、アリナミン®EXプラスは神経機能の維持を助けるビタミンB6、体内のエネルギー産生や
アリナミン®EXプラスの副作用について
アリナミン®EXプラスの副作用により以下の症状が現れることがあります。
特に皮膚の症状や吐き気がもし現れた場合にはただちに飲むのをやめてください。便通や生理に対する症状も、長引く場合やひどくなる場合には副作用が考えられます。
副作用と疑わしい症状を感じた時には医師や薬剤師などに相談してください。
3. キューピーコーワゴールドα
キューピコーワゴールドの製剤もアリナミン®EXプラスと同じように、本来は主に滋養強壮や肉体疲労時の栄養補給を目的としています。しかし、含まれている成分には、特に疲労やストレスなどからくる耳鳴りに適すると考えられるものがあります。
キューピーコーワゴールドαの成分について
キューピーコーワゴールドαは以下の成分を含む製剤です。
【キューピーコーワゴールドαに含まれる主な成分】
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エゾウコギ
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オウギ
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オキソアミヂン
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L-アルギニン塩酸塩
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チアミン硝化物(ビタミンB1)
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リボフラビン(ビタミンB2)
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ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)
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トコフェロールコハク酸エステル(ビタミンE)
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アスコルビン酸(ビタミンC)
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ニコチン酸アミド
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無水カフェイン
ビタミンB12は含まないものの、ビタミンB群(B1、B2、B6、ニコチン酸アミド)、ビタミンC、ビタミンEを含んでいます。滋養強壮の成分としてエゾウコギ、オウギ(黄耆)、オキソアミヂンを含みます。ほかにL-アルギニンという
構成成分の中でも、ニコチン酸アミドは耳鳴りに対して病院で処方されるストミンA®配合錠にも使われている成分で、内耳の細胞(迷路細胞)の機能を改善します。
キューピーコーワゴールドαの副作用について
キューピーコーワゴールドαの副作用により以下の症状が現れることがあります。
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発疹・発赤、かゆみ
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吐き気・嘔吐
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下痢
副作用と疑わしい症状を感じた時には、飲むのをやめて医師や薬剤師に相談してください。
4. キューピーコーワゴールドαプラス
キューピーコーワゴールドのシリーズとして「キューピーコーワゴールドαプラス」も発売されています。
キューピーコーワゴールドαプラスにはニコチン酸アミドは含まれていませんが、血の巡りを改善する生薬である当帰(トウキ)が含まれているので、血流障害や冷えを伴うような症状に対しても有効と考えられます。
キューピーコーワゴールドαプラスの成分について
キューピーコーワゴールドαプラスは以下の成分を含んでいます。
【キューピーコーワゴールドαプラスに含まれる主な成分】
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トウキ
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エゾウコギ
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オウギ
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オキソアミヂン
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L-アルギニン塩酸塩
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チアミン硝化物(ビタミンB1)
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リボフラビン(ビタミンB2)
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ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)
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トコフェロールコハク酸エステル(ビタミンE)
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アスコルビン酸(ビタミンC)
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無水カフェイン
キューピーコーワゴールドαと共通の成分として、ビタミンB群(B1、B2、B6)、ビタミンC、ビタミンE、滋養強壮の成分であるエゾウコギ、オウギ(黄耆)、オキソアミヂン、またL-アルギニン、無水カフェインを含みます。キューピーコーワゴールドαプラスはニコチン酸アミドを含みませんが、トウキが加わっています。
キューピーコーワゴールドαプラスの副作用について
キューピーコーワゴールドαプラスの副作用により以下の症状が現れることがあります。
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発疹・発赤、かゆみ
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吐き気・嘔吐
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下痢
副作用と疑わしい症状を感じた時には、飲むのをやめて医師や薬剤師に相談してください。
5. ナリピット®
ナリピット®は有効成分のニコチン酸アミドとパパベリン塩酸塩などを含み、耳鳴症(耳鳴り)などを効能・効果とする薬です。
ナリピット®の成分について
ナリピット®は以下の成分を含みます。
【ナリピット®に含まれる主な成分】
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ニコチン酸アミド
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カフェイン
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パパベリン塩酸塩
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チアミン塩化物塩酸塩(ビタミンB1)
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リボフラビン(ビタミンB2)
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クロルフェニラミンマレイン酸塩
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アロエ末
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アミノ安息香酸エチル
ニコチン酸アミドとパパベリン塩酸塩は耳鳴りに対して病院で処方されるストミンA®配合錠にも使われている成分で、内耳の細胞(迷路細胞)の機能を改善します。
クロルフェニラミンマレイン酸塩は、じんましん(蕁麻疹)などを抑える働きのある抗
抗ヒスタミン薬はほかにもかぜ薬(総合感冒薬)などのさまざまな薬の成分として使われていて、抗ヒスタミン薬が重複することにより副作用が現れやすくなるなどの懸念があり、知らずに複数の抗ヒスタミン薬を自己判断で飲んでしまわないよう注意が必要です(医師が治療上の目的から抗ヒスタミン薬を重複させる場合などは例外です)。ナリピット®については、以下の薬と一緒に飲んではいけないとされています。
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乗物酔い薬
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かぜ薬
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解熱鎮痛薬(解熱薬、痛み止めの薬)
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鎮静薬
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鎮咳去痰薬(咳止めの薬)
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抗ヒスタミン剤を含有する
内服薬 (鼻炎用内服薬、アレルギー 用薬など)
一般的に抗ヒスタミン薬で現れやすい副作用のひとつが眠気です。ナリピット®でも眠気が現れることがあるため、服用後に乗り物や機械類の運転をしないこととされています。
抗ヒスタミン薬の副作用などと関係して、以下の場合はナリピット®を飲む前に注意が必要です。
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病気の治療中
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妊婦
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薬によるアレルギーや喘息を起こしたことがある
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抗ヒスタミン薬、乗物酔い薬、かぜ薬、咳止め薬などによりアレルギーを起こしたことがある
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排尿困難がある
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緑内障または心臓病の診断を受けたことがある
当てはまる点のある人は、必ずしも使用禁止になるとは限りませんが、医師や薬剤師などに相談したうえで使ってください。
ナリピット®は15歳未満の子供は使うことができません。また、長期間にわたって飲み続けないこととされています。
ナリピット®の副作用について
ナリピット®の副作用により以下の症状が現れることがあります。
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発疹・発赤、かゆみ
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排尿困難
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血圧上昇
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青あざ、鼻血、歯ぐきの出血、発熱、皮ふや粘膜が青白くみえること、疲労感、
動悸 、息切れ、気分が悪くなりくらっとすること、血尿 など(再生不良性貧血の症状として) -
突然の高熱、さむけ、のどの痛み等(無顆粒球症の症状として)
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口のかわき、眠気、便秘、下痢
特に再生不良性貧血や無顆粒球症は、実際に現れることはまれとされていますが、万一起こった場合にはただちに医師の診療を受ける必要があります。
ほかの副作用と疑わしい症状を感じた場合にも、飲むのをやめて医師や薬剤師に相談してください。
6. ストレージ®タイプZM
市販薬の中には、カタカナの名前がついていても漢方薬を由来とするものがあります。ストレージ®タイプZMは苓桂朮甘湯(リョウケイジュツカントウ)という漢方薬の成分で造られています。
ストレージ®シリーズにはほかにも、高血圧気味でめまいや肩こり、慢性頭痛を伴うような症状・体質に適するとされる釣藤散(チョウトウサン)を元にしたもの(ストレージ®タイプZK)などもあり、個人の症状・体質に適する製剤を使うことで、耳鳴りの症状改善も期待できます。
ここではストレージ®タイプZMについて説明します。
ストレージ®タイプZMの成分について
ストレージ®タイプZMは苓桂朮甘湯を成分としています。
苓桂朮甘湯は体力が中等度からやや不足気味で息切れなどがあるような症状・体質に適するとされる漢方薬で、頭痛や、立ちくらみのようにグラっとするめまいなどに対して効果が期待できます。
苓桂朮甘湯は、成分となる生薬として、水分の流れが悪く
ストレージ®タイプZMの副作用について
ストレージ®タイプZMの副作用により以下の副作用が現れることがあります。
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発疹・発赤、かゆみ
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手足のだるさ、しびれ、つっぱり感やこわばりに加えて、脱力感、筋肉痛があらわれ、徐々に強くなること(偽
アルドステロン 症、ミオパチーの症状として)
特に偽アルドステロン症(偽性アルドステロン症)やミオパチーはまれとされますが、万一現れた場合にはただちに医師の診療を受ける必要があります。ほかの副作用と疑わしい症状を感じた場合には、飲むのをやめて医師や薬剤師などに相談してください。
7. アロパノール®
アロパノール®は、ストレージ®シリーズと同様、名前こそ違いますが漢方薬の成分を元に造られている製剤で、抑肝散(ヨクカンサン)という漢方成分を含みます。
アロパノール®の成分について
アロパノールは漢方薬の抑肝散を成分としています。
抑肝散は虚弱体質でイライラし怒っりぽいような症状・体質に適するとされます。不眠や神経の高ぶりを伴うような耳鳴りなどに効果が期待できる漢方薬です。
名前の「肝」とは「怒り」などをあらわし、「怒りを抑える薬=抑肝散」という意味があります。脳の神経細胞の興奮を抑える作用などが確認されていて、不眠症、神経症、子供の夜泣きなどに対しても効果が期待できるほか、認知症(主に周辺症状)に対しては
アロパノール®の副作用について
アロパノールの副作用により以下の症状が現れることがあります。
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発疹・発赤、かゆみ
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階段を上ったり少し無理をしたりすると息苦しくなる、空咳が出る、熱が出るといった症状が急にあらわれたり、持続したりすること(間質性肺炎の症状として)
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発熱、かゆみ、発疹、
黄疸 (皮膚や白目が黄色くなること)、褐色尿、全身のだるさ、食欲不振(肝機能障害 の症状として)
副作用による間質性肺炎、心不全、肝機能障害はまれですが、万一疑わしい症状が現れた場合はただちに医師の診療を受ける必要があります。
8. 耳鳴りに市販薬が効かない時はどうすればいいのか
耳鳴りの中には正常な耳鳴りもあります。その一方で、耳鳴りを引き起こす病気もあります。例として以下の原因により耳鳴りが聞こえることが考えられます。
【背景に病気がある耳鳴りの種類と原因について】
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血管雑音
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動脈硬化 により血管が狭くなることで、血液が流れるときに「ガッガッ」「ザッザッ」という拍動する音が聞こえることがあります。
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外耳の閉塞(外耳の
腫瘍 や異物)-
耳垢などが詰まることで片耳が聞こえにくくなります。聞こえにくいと同時に耳鳴りが聞こえることもあります。
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中耳 に細菌 が感染して、発熱や片耳の痛み・難聴・耳鳴り・耳垂れを起こします。治療には抗生物質 や膿 を出す手術があります。
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耳硬化症(じこうかしょう)
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耳小骨のうち、アブミ骨の動きが悪くなることで難聴・耳鳴りが現れます。補聴器やアブミ骨手術による治療があります。
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鼓膜
穿孔 (こまくせんこう)-
鼓膜に穴が開くことです。耳を叩かれるなどの外傷、中耳炎などで鼓膜に穴が開きます。多くは自然に治ります。
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ライブや工事現場などで大音量が入ってくることで、両耳の難聴・耳鳴りが起こります。治療には
ステロイド薬 などを使います。
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グルグル回転する感じの激しいめまいを繰り返すことが特徴です。片耳に「ジー」「ザー」という低音の耳鳴りが聞こえることや、吐き気・嘔吐が現れることもあります。
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突然片耳が聞こえにくくなります。めまいや吐き気・嘔吐が現れることもあります。
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老人性難聴
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自然な老化現象です。多くの人は両耳で高い音から聞こえにくくなり、人によっては耳鳴りも出ます。
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聴神経に腫瘍ができることで耳鳴りが出ることがあります。聴神経腫瘍のほとんどは
良性 です。症状はゆっくり進みます。普通は片耳の症状です。
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脳幹 や小脳が障害されるとめまい・耳鳴りが出ることがあります。
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このように、正常な耳鳴りのほかにもさまざまな原因で耳鳴りが現れます。ここに挙げた例やその特徴は説明のため単純にしていますが、実際には耳鳴りの原因となっている病気を突き止めるには複雑な判断が必要です。
仮に何らかの病気が隠れていた場合には、市販薬だけで済ませようとすると治療を遅らせてしまうこともあります。
耳鳴りがして、次のどれかに当てはまる場合は、市販薬で治そうとせず、耳鼻咽喉科などの病院で相談してください。
【受診が望ましい耳鳴りの特徴について】
- ある時突然耳鳴りが始まった
- 耳鳴りが1週間以上も止まらない
- 耳の聞こえが悪い気がする
- 電話の声が聞き取りにくい気がする
- めまいや吐き気、嘔吐の症状がある
- 耳鳴りが気になって、ストレスを感じている
- 耳鳴りのせいで睡眠不足だ
- 熱がある
- 耳が痛い
- 工場や工事現場など、騒音のある場所で働いている
医療機関では検査などを使って原因を調べ、適切な治療を探していくことができます。