性病と間違えやすい症状はある?いんきんたむし、フォアダイス、包皮炎など
性器に症状が出ると、性病じゃないかと心配になります。しかし、性病以外の原因でも性器に症状が出ることはあります。性病と間違えやすい病気の特徴と見分け方について説明します。
目次
1. いんきんたむし
いんきんたむしはカビの仲間が原因で、性器の周りの皮膚が赤くなり、かゆみや痛みが出ます。性行為でも感染しますが、日常生活でも簡単に感染します。薬で治せます。
1-a. いんきんたむしの原因は?
いんきんたむしは白癬菌(はくせんきん)というカビの仲間が原因です。白癬菌が足に感染した状態が水虫です。いんきんたむしは水虫と同じ病気ということになりますが、できる場所で区別します。医学用語ではいんきんたむしを股部白癬(こぶはくせん)とも言います。
高温多湿な環境にいるといんきんたむしになりやすいです。
また、いんきんたむしはほかの人からうつります。
- 下着やパンツを借りる
- 風呂場に敷いてあるマットに座る
- 不潔なトイレの便座に座る
- 性行為
上の場面で感染します。常に陰部を清潔にすることと陰部の汗ムレを起こしにくいようにすることで、いんきんたむしは予防できます。
1-b. いんきんたむしの症状は?
感染した部位の皮膚が赤みを帯び、強いかゆみや痛みを伴います。症状がひどくなると、
お風呂に入ったときなどで身体が温まるとかゆみが増すことがあります。
1-c. いんきんたむしはどうやって治療するの?
いんきんたむしの原因である白癬菌を治療する薬には、塗り薬と飲み薬があります。
飲み薬は強力ですが、副作用が出てしまうこともあり、まずは塗り薬を使ってみることが通常です。
いんきんたむしが心配になったら、皮膚科などで相談しましょう。
2. フォアダイス
フォアダイスという名前はあまり聞き慣れないですが、ごくありふれたものです。陰茎の包皮にできるぶつぶつのことで、性病でもなければ
2-a. フォアダイスの特徴は?
フォアダイスは陰茎の包皮にできるぶつぶつです。ぶつぶつは白色で1mmほどの大きさで多発します。
フォアダイスの原因は、汗腺(汗を作るところ)に脂肪が溜まることです。
2-b. フォアダイスに似た症状の出る性病、尖圭コンジローマ
フォアダイスと似た症状の出る性病に尖圭コンジローマ(せんけいコンジローマ)があります。尖圭コンジローマは
陰部にぶつぶつが出現する症状はフォアダイスに似ています。フォアダイスは増えていきませんが、尖圭コンジローマではぶつぶつが増えていくという違いがあります。
詳しくは「尖圭コンジローマとは?症状、治療、原因(パピローマウイルス)について」の項で説明しています。
2-c. フォアダイスは治療するべきなの?
フォアダイスを治療する必要はありません。しかし、美容の観点から治療ができる施設はあります。治療にはレーザーを用いてぶつぶつを取り去ります。費用は数万円程度です。
3. 亀頭包皮炎(きとうほうひえん)
亀頭包皮炎は亀頭や陰茎の包皮に雑菌が繁殖して、腫れや赤みを起こした状態です。性行為や下着のこすれなどで性器に小さな傷ができた場合に起こりやすくなります。
3-a. 亀頭包皮炎の症状は?
亀頭包皮炎では亀頭や陰茎の包皮の
- 腫れ
- 赤み
- 痛み
- かゆみ
- 白いカスのような付着物
性病にかかりそうな心当たりがなく、亀頭や陰茎の包皮以外に症状がなければ、次に説明する点に気を付けて様子を見ていいでしょう。
3-b. 亀頭包皮炎の治療
亀頭包皮炎の何よりの治療は、陰部を清潔に保つことです。ただし、せっけんでゴシゴシ洗うことは逆効果になることがあります。ゴシゴシ洗うことで小さな傷を作ってしまい、感染の温床となってしまいます。そのため、強すぎない力で洗うことが重要です。
何よりも清潔に保つことが重要ですので以下のことに気をつけましょう。
その他の治療として、
最後に包茎に関して補足です。包茎があっても炎症や感染が起こっていなければ特に治療は必要ありません。しかし、包茎の人が感染を起こした場合は、医療機関に相談してください。