しぞいどぱーそなりてぃしょうがい
シゾイドパーソナリティ障害
社会的関係を持ちたくない、対人関係場面での感情表現が少ないことで社会生活に問題が起こってしまう状態
4人の医師がチェック 58回の改訂 最終更新: 2019.03.06

シゾイドパーソナリティ障害の基礎知識

POINT シゾイドパーソナリティ障害とは

親密な対人関係をつくることに無関心(具体的な症状は下記参照)で、集団や社会の一員であることに満足しないために、社会生活に問題が起こる病気のことです。環境と遺伝の両方が影響していると考えられていますが、詳しいことはわかってはいません。特定の検査はなく、自覚症状や周りの人の話をもとにして診断されます。精神療法が有効ですが、信頼関係がなければ効果が乏しいとも考えられています。社交の場面で不安や緊張を感じやすい人には抗不安薬が使われます。シゾイドパーソナリティ障害が心配な人やその家族は精神科や心療内科を受診してください。

シゾイドパーソナリティ障害について

  • 親密な対人関係を作ることに無関心、集団や社会の一員であることにも満足をしない。社会生活に問題が起こってしまう状態(パーソナリティ障害)のなかでも、社会的、対人関係的な問題が大きい
    • いくつかの特徴に当てはまっても、著しく偏って柔軟性がなく持続的で苦痛などを引き起こしているのでなければパーソナリティ障害とは診断しない
    • 文化的背景や社会的背景によって、パーソナリティ障害の特徴に当てはまるとみなされる内容は変わる
  • 統合失調症、発達障害などとの区別が困難な場合がある
  • 明確な原因はわかっていない

シゾイドパーソナリティ障害の症状

  • 主な症状の例
    • 家族の一員であることを含め周囲と親密な関係を持ちたいと思わない、それを楽しいと感じない
    • いつも孤立した行動を選択する
    • 他人と性体験を持つことに対する興味がない、もしくは少ない
    • 喜びを感じられるような行動がない、もしくは少ない
    • 親兄弟以外には親しい友人、信頼できる友人がいない
    • 他人からの称賛や批判に対して無関心に見える
    • 目に見える情動的反応の内、外見をしていて、微笑みやうなずきのような身振りや表情を見せることが少ない

シゾイドパーソナリティ障害の検査・診断

  • 診断を確定できるような、シゾイドパーソナリティ障害に特有の検査はない
  • 症状や周りの人の話を聞いたりすることで診断する

シゾイドパーソナリティ障害の治療法

  • 主な治療
    • 精神療法は信頼関係が築ければ有効であることも多い
    • 社交場面での不安、緊張を取り除くためにベンゾジアゼピン系抗不安薬が有効な場合がある
    • 抗うつ薬、抗精神病薬が有効な場合があるが、効果が無いケースも多い

シゾイドパーソナリティ障害が含まれる病気

シゾイドパーソナリティ障害のタグ

からだ

シゾイドパーソナリティ障害に関わるからだの部位