こうぷろらくちんけっしょう
高プロラクチン血症
プロラクチンという排卵、妊娠、授乳に関与するホルモンが過剰な状態
4人の医師がチェック 29回の改訂 最終更新: 2020.07.27

高プロラクチン血症の基礎知識

POINT 高プロラクチン血症とは

プロラクチンという排卵や妊娠、授乳に関係するホルモンが過剰な状態のことを指します。主な原因として下垂体(脳の一部)の腫瘍や視床下部の機能障害、薬の副作用などがあります。高プロラクチン血症になると頭痛や月経不順、乳汁分泌、不妊症などの症状が現れます。高プロラクチン血症が疑われる人には血液検査や画像検査(主にMRI検査)が行われます。治療は原因に応じて行われます。例えば、腫瘍(例:下垂体腺腫)が原因の場合は腫瘍の摘出、薬の副作用が原因の場合は薬の中止などです。高プロラクチン血症の人は内分泌内科で検査や治療が行われます。

高プロラクチン血症について

  • プロラクチンという、排卵、妊娠、授乳に関与するホルモンの分泌量が高い状態
  • 主な原因
    • 下垂体腺腫(プロラクチノーマ)(35%)
    • 視床下部機能障害(30%)
    • 薬剤性抗精神病薬・抗うつ薬など)(10%)
    • 原発性甲状腺機能低下症(5%)
    • 慢性腎不全や胸壁疾患(外傷、火傷、湿疹など)でも合併することがある
  • 20〜30代の女性に多い

高プロラクチン血症の症状

高プロラクチン血症の検査・診断

  • 血液検査:プロラクチン濃度を測定(複数回測定し、高値であることを確認する)
  • 原因となる下垂体腺腫などの病気が隠れていないか、MRI検査などを用いて検査する
  • 治療薬剤の効果判定のため、あらかじめ負荷試験を行うこともある

高プロラクチン血症の治療法

  • ドーパミン作動薬を内服する
  • その他原疾患が見つかっていればその治療を行う
    • 下垂体腺腫であれば手術による摘出や放射線療法を検討する
    • 薬剤が原因であれば、薬剤の中止を検討する

高プロラクチン血症のタグ

高プロラクチン血症に関わるからだの部位