がいじどうへいさしょう
外耳道閉鎖症
外耳道(耳の穴)が狭くなったり閉じてしまったりしている状態。音が伝わらず難聴になる
5人の医師がチェック 35回の改訂 最終更新: 2022.09.18

外耳道閉鎖症の基礎知識

POINT 外耳道閉鎖症とは

外耳道が狭くなったり、閉じてしまったりしている状態です。生まれつきの場合(先天性)と、外耳道の炎症やけが、手術後の変化でおこる後天性があります。先天性の人では、他の耳の形態異常や、小顎症や口蓋裂などの顔面の形態異常を伴うことが多いです。後天性の人は慢性的な炎症や、交通事故による外耳道損傷、骨などの腫瘍が原因になることがあります。症状は難聴です。診断のために外耳孔の閉鎖や狭窄を確認し、閉鎖部位を確認するためにCT検査やMRI検査が行われます。治療は補聴器を用いたり、外耳道を作る手術などが行われます。先天性で両側性の人は就学前に治療が必要です。先天的に耳の穴がない人や、難聴が徐々に悪化している人などは耳鼻科で相談してください。

外耳道閉鎖症について

  • 外耳道(耳の穴)が狭くなったり閉じてしまったりしている状態。音が伝わらないことから難聴が生じる状態
  • 先天性後天性の原因が
    • 先天性:耳介の形態異常、小耳症など
    • 後天性:外傷、慢性的な刺激、耳の慢性炎症性疾患など
  • 後天性のものは、サーフィンや水泳を行っている人などに多く、サーファーズイヤーとも呼ばれている
  • 一緒に出現しやすい病気

外耳道閉鎖症の症状

  • 難聴が起こる
  • 難聴をそのままにしておくと、精神遅滞やコンプレックスを起こすことがある
    • 早めに手術をしたり補聴器を用いて補正することが重要

外耳道閉鎖症の検査・診断

  • 血液検査やレントゲン検査などは行わず、基本的に問診と診察で診断する
    • 耳鏡で耳の中を観察する

外耳道閉鎖症の治療法

  • 原則として手術による治療を行う
    • 外耳道のみに症状があり、手術で改善が見込まれる場合には外耳道形成術を行う
    • 耳介に形態の異常がある場合、耳介形成術を行う
    • 中耳(鼓膜の奥の部分)に形態の異常がある場合、鼓室形成術
  • 両耳に発症している場合は、早い段階で補聴器の使用や手術を行う必要がある
    • 手術による治療を行っても、外耳道が再び狭くなったり、聴力が悪くなったりすることがある

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