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帯状疱疹後神経痛

帯状疱疹後神経痛の基礎知識

帯状疱疹後神経痛とは?

  • 帯状疱疹が治った後に残る痛みの後遺症
    • 帯状疱疹の感染は治っても神経の受けたダメージが残っている
    • 神経因性疼痛と呼ばれる種類の痛みが持続している状態
  • 痛みが強い場合や高齢者や顔面に起こった帯状疱疹で起こりやすい
  • 非常に根強い痛みであっても、ペインクリニック科という痛みを専門的に診る科で治療すれば軽減することが期待できる

症状

  • 帯状疱疹が起こった部分に以下のような皮膚の感覚異常が残る
    • チクチク、ヒリヒリ、ビリビリとするような痛み
    • 触られている感覚が鈍くなる、または少し触っただけでも激痛が起こる
    • 徐々によくなることが多いが、長期に続くこともある

検査・診断

  • 特別な検査はなく、「帯状疱疹にかかった後であること」や「症状の特徴」から診断される

治療

  • 神経痛の一種であり、元のように全く痛みがなくならないことも多い
  • 帯状疱疹は主に皮膚科などで治療を行うが、帯状疱疹後神経痛になって長引いた場合にはペインクリニック科での治療が中心となる
  • 主な治療法
    • 薬物療法
      ・一般に使われている鎮痛薬(NSAIDs
      ・NSAIDsで効果が不十分な場合には、非オピオイド系およびオピオイド系の鎮痛薬の使用も考慮される
      ・神経性疼痛緩和薬の一種であるプレガバリン
      ・神経痛に効果があるとされる抗うつ薬   など
    • 消炎鎮痛処置
      ・イオントフォレーシス:専用の器械を使い患部に痛み止めなどの薬剤をしみ込みやすくする方法
      ・レーザー治療:キセノンや赤外線など
    • 神経ブロック
      ・痛みを起こしている神経の近くに局所麻酔薬を注射する
      ・入院して、細いチューブを背骨周囲の神経の近くに留置し、麻酔薬を持続的に一定の量を数日投与する   といった方法がとられることもある

帯状疱疹後神経痛に関連する治療薬

プレガバリン(神経障害性疼痛治療薬)

  • 過剰に興奮した神経伝達を鎮め、神経が障害を受けることによる痛みを緩和する薬
    • 神経障害性疼痛は何らかの原因で神経が障害を受けて痛みがおこる
    • 神経細胞が興奮すると痛みを引き起こす神経伝達物質が過剰に放出され痛みが生じる
    • 本剤は神経の過剰な興奮を抑え、神経伝達物質の放出を抑える作用をもつ
  • 神経障害性疼痛の例
プレガバリン(神経障害性疼痛治療薬)についてもっと詳しく≫

帯状疱疹後神経痛の経過と病院探しのポイント

この病気かなと感じている方

帯状疱疹後神経痛とは、帯状疱疹発症した後に痛みだけが残った状態を指します。帯状疱疹の初期では主に片側の胸から背中に皮膚の赤みや水ぶくれ、そして痛みが出現します。痛みが先行してあとから皮膚の異常が出現することが多いですが、皮膚の症状が改善した後になっても痛みが続くのがこの帯状疱疹後神経痛です。

帯状疱疹と診断された後に痛みが持続している場合、もし帯状疱疹を診てもらっていた医療機関が既にあれば、まずはそこで相談してみることをお勧めします。逆に帯状疱疹を発症した時点では診断を受けておらずこれから初めて受診するというような場合には、皮膚科のクリニックの受診が良いでしょう。


この病気でお困りの方

帯状疱疹後神経痛の場合、痛み止めを内服しても痛みがゼロになるというのは難しいかもしれません。通常の痛み止めだけでなく、神経に作用する痛み止め(抗うつ薬や抗てんかん薬としても用いられるものです)を併用します。しかし、それでも中には極端に痛みが強くて日常生活がままならない方や、数週間たっても痛みが治まらないというような方がいます。そのような場合にはペインクリニックといって、痛みに対する治療を専門とする診療科があります。

ペインクリニックは、麻酔科の医師が担当していることが多いです。ブロック注射といって、首の前方に注射をして神経を麻痺させることで痛みを改善させる処置を検討します。専門性が高い治療のため、帯状疱疹発症した時点で最初から受診するような科ではないかもしれませんが、一つの手段として頭に入れておかれるのが良いでしょう。





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