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ウイルス性髄膜炎

ウイルス性髄膜炎の基礎知識

ウイルス性髄膜炎とは?

  • ウイルス感染が脳と脊髄を包む髄膜という膜に広がり炎症を起こす病気
  • ウイルス
    • エンテロウイルス(ウイルス性髄膜炎の70-80%ほどがこのウイルスによる)
    • ムンプスウイルス
    • 水痘帯状疱疹ウイルス
    • 単純ヘルペスウイルス
      など
  • 夏から秋に多い
  • 乳幼児に多く見られる

症状

  • 38℃以上の高熱
  • 頭痛
  • 項部硬直(首の後の筋肉がこわばり、首を前に倒すと痛みが出る)
  • 吐き気
  • 嘔吐
  • まれな症状、合併症
    • 腹痛
    • 下痢
    • 発疹
    • 心筋炎
      ・息苦しさ
      動悸
      ・胸痛

検査・診断

  • 髄液検査
    • 背中に針を刺して背骨の側にある髄液を採取する(麻酔をしなくても行えるくらい痛みは少ない検査である)
    • 髄液の中から、微生物の有無・細胞の数・タンパク質に量を調べる
    • 髄液の中に微生物の抗体があるかどうかを調べる場合もある
  • 血液検査
    • 炎症の程度を調べる
    • 原因となるウイルスの抗体を調べる

治療

  • 対症療法
    • 水分補給
    • 解熱鎮痛薬(高熱によって全身が衰弱してしまっている場合)
    • 抗けいれん薬(けいれんがあった場合)
  • ウイルス
    • ヘルペスウイルスが原因と考えられる場合には、それに効果のある抗ウイルス薬が使用される
  • 感染の予防も重要
    • 手洗い
    • うがい
    • ウイルス感染者との濃厚な接触を避ける 
    • ワクチン接種

ウイルス性髄膜炎の経過と病院探しのポイント

この病気かなと感じている方

ウイルス性髄膜炎は大きく病状に幅のある病気です。症状が微熱と軽い頭痛程度で、かぜと間違えられて、それでもいつの間にか自然に治っているという場合もそれなりの割合であると考えられています。軽いものであればこのように、診断もつかないうちに治ってしまいます。一方で重症のものでは意識がもうろうとして動けなくなってしまったり、全身がけいれんしたりといった場合 があります。

上記のような症状に該当して髄膜炎がご心配な方は内科(一般内科や神経内科)、小児科、または救急科の病院での受診をお勧めします。

診断のためには腰椎穿刺といって、背中から針を刺して背骨の内側にある髄液を採取することが必要です。一般的なクリニックではウイルス性髄膜炎の可能性があれば「病院へ行って検査を受けてください」と言われてしまいますので、診断のためには総合病院の受診が適切です。ただし、余裕がある状況であれば本当に髄膜炎かどうか、ある程度の当たりをつけてもらうためにクリニックをまず受診して判断を仰ぐという対処法もあります。

レントゲンCTなどの画像検査でウイルス性髄膜炎を診断することはできません。ただし他の病気でないことを確かめるために頭部CTの撮影が必要となることがあります。


この病気でお困りの方

ウイルス性髄膜炎の治療の基本は対症療法です。脱水にならないよう水分摂取に気をつけて安静にします。熱が出れば解熱薬、吐き気が出れば吐き気止めを使用して、自然に治るのを待つことになります。ごく一部のウイルスに対しては効果のある抗ウイルス薬がありますが、これが無効のウイルスも多いです。

治療の大半は安静にして自然と治るのを待つ、ということもあります。先述の通り、ウイルス性髄膜炎だと診断がつかないままいつの間にか治ってしまっている方もいると思われる病気です。しかし、病院でウイルス性髄膜炎だと診断がつけば、入院の上で治療を行うことになります。特別な治療ができるわけではありませんが、重症化した場合には集中治療室での治療が必要となることもあるため、そうならないことを確認したり、重症化したとしても早期に発見して適切に対応できるようにしたりするための入院です。その意味で、やはりクリニックではなく総合病院の受診をお勧めします。なお、重症化した場合の治療は、呼吸が苦しくなれば酸素吸入や人工呼吸器、脱水がひどくなれば点滴など、やはりこちらも対症療法を超える根本治療はありません。





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