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甲状腺髄様がん

甲状腺髄様がんの基礎知識

甲状腺髄様がんとは?

  • 甲状腺という、のどの皮膚の下にある臓器にできるがんの一種
    • カルシトニン(カルシウム濃度を下げるホルモン)を出す細胞から生まれるがん
  • 主な原因
  • 初期症状はわかりづらく、他の病気の診療中に見つかることがある

症状

  • 初期は無症状であることが多い
  • のどのしこり
    • 甲状腺はのどの前面にあるので、がん化するとしこりが食道や気道を圧迫する
    • 食道が圧迫されることで食べ物を飲み込みにくくなる
    • 気道が圧迫されることで呼吸困難が起こる
    • 近くの神経が圧迫されることで嗄声(声がかすれること)が起こる
  • 低カルシウム血症(カルシトニンの作用により起こることがある)

検査・診断

  • 甲状腺超音波検査、頚部CT甲状腺がんの大きさや位置を調べる
  • 穿刺吸引細胞診甲状腺に針を刺して細胞を取り、腫瘍の種類を調べる
  • 血液検査:甲状腺の機能や腫瘍マーカー(CEA・カルシトニン)の値を調べる
  • 遺伝子検査:遺伝の異常がないかを調べる
    • 遺伝性の甲状腺髄様がんかどうか調べる
    • 遺伝性であった場合、褐色細胞腫や副甲状腺の異常が出やすいため、そちらの検査も行う
  • 他の甲状腺がんとの鑑別

治療

  • 手術
    • 散在性の甲状腺髄様癌の場合
      がんの部分を切除する手術
      ・がんの大きさによっては、甲状腺を全て摘出する必要はない
  • 放射線療法
    • 摘出できなかったがん細胞に放射線を当てる
    • 放射性ヨードを用いた放射線治療は、他の甲状腺がんでは有効だが、髄様がんに対しては効果がない
  • 化学療法
    • 抗がん剤を用いた治療法
  • 甲状腺ホルモン療法
    • 甲状腺がんの増殖や再発に影響する甲状腺刺激ホルモンを抑える治療
    • 甲状腺がんの治療では甲状腺ホルモンを作ることができなくなってしまうため、甲状腺ホルモンを補充する
  • 分子標的療法
    • がんの細胞だけを狙って攻撃する薬剤や物質を用いる
    • チロシンキナーゼ阻害薬 (TKI)
  • 想定される経過が不良の要因として以下のものがある
    • 年齢が50歳以上
    • 男性
    • 遠隔転移がある
    • MEN2-Bの遺伝子変異がある
    • 手術後の残存病変がある
  • 再発チェックのための定期検診
    • カルシトニンのチェック
    • 6か月ごとに超音波検査CT検査などの画像チェックをする




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