ちょうじゅうせき
腸重積
腸管の肛門側に口側の腸管が入り込んで内腔を閉塞させ、もとに戻らなくなった状態
13人の医師がチェック 97回の改訂 最終更新: 2019.09.25

Beta 腸重積についての医師コメント

腸重積は小児の腹痛で見逃してはいけない病気の1つです。間欠的腹痛やいちごゼリー状の便が有名ですが、必ずしもそういう経過をたどるわけではありません。また腸炎の時に周辺のリンパ節が腫れるのですが、このリンパ節が引っ掛かりになって腸重積を起こすことがあります。この場合は最初腸炎だったのに後から腸重積の症状が出てくることになって見逃しの原因になります。
腸重積はエコーでしっかり診断ができるのが一番いいですが、怪しい場合は透視(X線)を使いながら観察して腸管のはまりを探します。こういう病気はないと言い切るのがなかなか難しいので疑わしくは検査というくらいの気持ちで見ています。見つかった場合はそのまま造影剤や空気を使って整復します。
すぐに整復できることも多いですが、すぐにできる場合はまたすぐに嵌り込むこともあるので、翌朝また確認します。整復が困難な場合は時間をあけて繰り返し整復を試みることもあります。それでもダメな場合は手術となります。


匿名協力医師
病気や薬の豆知識
2016.08.16

腸重積の原因の多くは胃腸炎などにより腸管がむくむ事で起こりますが、中にはメッケル憩室、重複腸管といった先天的な病気が原因で起こる場合があります。腸重積発症時の検査でこれらが判明する事もありますが、腸重積を何回も繰り返す場合はこれらの疾患を疑いましょう。


匿名協力医師
病気や薬の豆知識
2015.11.12